とりあえず始めてみます老いじたく

ねんきん定期便をきっかけに老活してみることに

「夫婦共通の趣味」はなくてもいいけど、あればあったで悪くない

夏の連休初日の金曜日。
まだお盆休みではなくて、山の日と言う名の休日です。
私は日雇い労働者なので、平日に休みが入ると収入が減るから、ちっともありがたくありません。

相方のおじさんも、珍しく家にいるのだけど、暇で暇でしょうがないらしい。
午前中は洗濯物を干すとか、掃除をするとか、まだやることがあったけど、午後からはすることがない。
我が家の最大の懸案であるデッキの補修は、暑すぎてパス。
と言うか、その前に部材をどう調達するかで止まっている。

おじさんも、この先、老いぼれていけばデッキの補修などと言う力仕事は、そうそう気楽には出来なくなるでしょう。
だからここは奮発して、近所のホームセンターで手に入れるような安い部材ではなく、より雨風に強い輸入物の良い部材で補修しようよ。
と言うところまでは、話がまとまってはいるのですが、いつ頃にどのくらい購入するかで、おじさんが迷っている。

普段は忙しくて、考えるのも先延ばししているらしく、たまに休みになっても、やっぱり考え中のまま。
保留状態が続いています。

私は私で、今はもう家族も減って、友達呼んでBBQやってよ〜などと要求されることも無いし、猫しか歩けないようなぼろぼろのデッキは、その朽ちた感じに風情があって、眺めているぶんにはなかなか良いので、それほど急いで補修せんでも良いよ。
と内心思っている。
てか、普段もそう言っているものだから、ますます進まない。

そんなわけで、デッキの補修はまたもや先送りにして、暇を持て余したおじさんのために、急遽、映画を見て参りました。

今回は、選択肢があまりにもなくトム・クルーズの”ザ・マミー/呪われた砂漠の王女”。

感想は、う〜ん。

トム・クルーズは、55歳と言う年齢にも関わらず、頑張ってたけど、もっと他の役でもよかったのでは?
53歳のラッセル・クロウの方が、よっぽどおっさんだったけど、どっちかって言うとその方が自然体で、いいと思うな。
それって、アカデミー受賞者の余裕ってやつかねぇ。

でも、まあ人間、幾つになっても鍛えることができると言う、可能性を見せてくれたってことかな。
そう言えば、ボディ・ビルするとアンチエイジング・ホルモンとやらが出るらしいよ。
などと、映画の内容を外れて斜め上あたりの感想を、話しながら映画館を後にする老夫婦。

まあ、映像とかCGは綺麗でしたけど。
昔のミイラ映画のオマージュなんだろうな、と思わせるようなカットも沢山あって、そう言うのが好きな人には、美味しい映画かも。

悪い王女様役の女優さんは、キングスマンで両足ナイフの最強暗殺者の役をしてた人で、とてもチャーミングでしたけど、キングスマンの時ほどにキレのある動きがなくて、ちょっと残念。
と言うわけで、私たち的にはいまいち盛り上がらず。

家に帰って、テレビをつけるも、平日はほとんどテレビを見ないので、これと言って見たい番組がない。
で、おじさん、BSにチャンネルを変える。

子虫達が家にいた頃は、一応、教育によろしくないよね、と言うことで、食事中にテレビは極力見ないようにしていたのですが、二人きりだと、会話が詰まった時なんかに間が持たなくて、すっかりテレビっ子になっている夫婦です。

そしたらば、どのチャンネルかは忘れたのですが、山登りの番組をやっていました。
私たちと同年代らしい俳優夫妻が、鞍馬山を登山してます。
ご主人が山には詳しいのか、解説しながらガイドしてて、奥さんが感心しながらついていく。
足元が危ないところでは、旦那さんが奥さんの手を繋いであげたりして、仲よさそう。

私は、あまり山には興味がないので、流し見してたのですが、相方のおじさんはやけに熱心に見てる。

ひょっとして、こう言うのやりたいのか?

最近、流行っているんですかね。
中高年の夫婦で登山って。
そういえば、時々、遭難したりしてニュースになってますね。
ニュースになるのは、一部の人達だけだろうから、その何倍ものカップルが、つつがなく登山を楽しんでいるのでしょう。

でもなぁ。

私は歩くのは、全然、嫌じゃないのですよ。
今だって、ほぼ毎日丘を上り下りしてますし。
歩道橋や階段があれば、そっちに行くようにしているし。

でも、私、高所恐怖症なんです。

若い頃はそれでも好奇心の方が強くて、多少の所には意地で行ったりもしてました。
でも50歳を前に、何度かめまい発作を経験してからは、高いところが本当に苦手。
2階までです、冷静に歩けるの。
3階以上では、外付け廊下は壁に張り付き状態、で進みます。

歩道橋はまだ柵があるから怖くないけど、それでも端っこは好きじゃありません。
それが、足場の悪い山道なんて。
見晴らしが良ければ良いほど、おそらく、募るであろう恐怖心。

考えただけで、冷や汗が滲みます。

実際、テレビのカメラ映像でも、ちょっと気分が悪くなることがある。
おそらくほとんどの人が、開放感と清々しさを感じるであろう、山頂からのドローン映像。
私は背中がむずむずします。

足元だけ見ていれば、登りはなんとかなるでしょうが、多分、降りてこれない、と思う。

悪いけど、他の趣味を検討していただこうと思います。

ごめんね。

ウクレレ教室初日

行って参りました、ウクレレ教室。

思っていたのとずいぶん違いました。
かと言って、何を期待していたか、と問われれば、それもまたはっきりしてないのですが。
だいたい、音楽教室というものに通うのは初めてなので、比べようもないし。

ともあれ、ウクレレ教室に行くにあたり、しみじみ思ったこと。

ウクレレにしておいて良かった。
この小さくて持ち運びしやすい楽器を、良くぞ選んだぞ、私。

ウクレレ教室は、火曜日の夜。
あいにく、私はこの日バイトがある。
仕事が終わってから一旦家に戻り、それからまた出てくるには時間がちと足りません。

教室の場所は、バイト先からそう遠くないので、楽器を持って出勤し、仕事帰りに教室に行けば、空いている時間に、ちょっと腹ごしらえもできてちょうど良い。

朝、いつものように丘を越えて職場に行くまでの道中も、職場のロッカーにしまう時も、仕事の後、食べ物を求めて、街をふらふらさまよっている時も、小さくて軽いウクレレは、ほとんど邪魔になりません。

よかった、うっかりチェロとか選んでなくて。

さて肝心の教室は、というと。

事前に、グループレッスンになるけど、現時点で、その時間帯の生徒は二人だけ、というのは聞かされていました。
しかも、その生徒さんは長年の経験者で、実は、私が申し込むまでは、その時間枠で個人レッスンを受けていた人、とのこと。

つまり、教室運営側の意向で、生徒を増やすためにグループレッスンに、無理矢理変えられちゃったらしい。

予定の時間より十分ほど前に到着すると、すでにその人は待合室で楽器のチューニング中でした。
どうみたって、持っているものがウクレレですから、お互い一目で同じクラスの人、と分かったと思うのですが、こちらに目を合わせようともせず、じっと黙ったまま。

受付のお姉さんが、間に入って紹介してくれて、初めてちょっとだけ椅子から立ち上がって、挨拶をする。
でもそのあとは、黙ってじっと前の壁を見て座っている。
人見知りする人なのかな。

私も、最初からいろいろ話しかけて、うるさくするのもどうか、と思ったので、黙って座っておくことに。
座った位置関係から、どうしても、目の前にその人がいるので、見るとはなしに眺めてしまう。

というか、狭い待合室なので、そっちを見ないとなると不自然なくらいに身体をよじらないといけないし、見るものが他にないのです。

白髪の割合は、私よりはるかに多い、明らかに初老と言って良さそうなおじさまです。
年も私より、幾分か上らしい。
着ているのは、割と明るめの柄物の開襟のシャツ。
でもハワイ風の派手な花柄などではなく、上品な絵柄。

待てよ、あの柄、山形屋デパート(鹿児島の伊勢丹みたいなとこです)のラルフローレンコーナーで見たような気がする。
そういえば、持っている黒の革製鞄も、ちょっとくたっとして使い込んだ感じだけど、柔らかい革素材が、いかにも良いもの感、を漂わせています。
これ見よがしではないけれど、お金には余裕のある感じ。
押しの強さが全然感じられないし、どちらかと言うとインテリっぽい感じがするから、社長さんと言うよりは、大学教授とか、老舗の二代目?
ひょっとしてお医者さん?
などと、ホームズには足元にも及ばなくても、ジョン・ワトソン程度には、いろいろ観察している私。
何しろ他にすることなくて。

やがて、時間になったのか、受付のお姉さんが奥の防音室の扉をノックして、中の講師らしい男性に声をかけました。
もともと、ガラス扉だから、この人もちらちら見えてはいたのです。
でも、目があっても目礼するでもなく、ずっとそっぽをむている。

音楽をする人って、あまり人付き合いよくないのかしらん。
受付のお姉さんが、まるで社長さんとか病院の院長に声をかけるみたいに恐る恐る、講師の人に声をかけてる。

いよいよ、初の音楽教室始まりです。

まずは、先輩の方から。
前回からのおさらいのようです。
講師の先生と、一緒にウクレレを演奏。
その間、私はぼんやりと聞いているのみ。
なにぶんにも初心者ゆえ、聞いているだけでも、面白かったのですけど。

さて、おじさまのレッスンは、どうやらストロークの練習らしい。
いくつかのリズムのバリエーションを講師の先生と一緒にやっていきます。
が、そのリズム取りが難しいらしく、おじさま、やたらと駄目出しを食らう。
リズムの取り方に細かい違いがあって、そこを間違えるらしいのだけど、そもそも私には違いがよくわからない。
おじさまにも難しいのか、駄目出しされても、また間違える。
わかる人にはわかる、訛りとか発音の違い、みたいな感じがしました。
おそるべし、ウクレレ

しばらくすると「じゃ、そこをしっかり練習してください」となって、今度は私の番。
そして、私の講義の間は、おじさまはひたすら小さな音で練習。
地味に静かな教室でした。

さて、その肝心のレッスン内容でしたが、初日は単に楽器の説明。
ウクレレの構造と、素材、メーカーを確認します。
って、それ全部ウクレレ見たら、わかるようになっているの。

いちいち言わんでも良いのでない?
と思わなくもないのですが、それができないとウクレレ道には、入れないらしい。

私は”アジア人女性で、髪の毛は黒。鹿児島に住んでいる日本人”です。
みたいなことを、自分の持っているウクレレについて、言えないといけないらしい。

結局、弾き方もチューニング方法も教わることなく、それでレッスン終了。
私のウクレレはケースから出してはもらったものの、首のところとかお腹のところを覗かれて終わり。
一音も音を出すこともなく、またしまわれたのでした。

渡された時間割を見ても、初日のレッスン内容はそこまで。
チューニングは次回に教えてもらえるらしい。
次回までに、渡された教材を読み込んで、宿題をしておくように言われました。


ウクレレ道は、果てしなく深く、遠いのでした。

ニュージーランドのセミリタイアさん

海外のアーリーリタイア、セミリタイアさんのブログを、ちまちま読んでます。

今日は、ニュージランドのエマさん。

www.moneycanbuymehappiness.com


彼女も初めはお金を貯めて、不動産などに投資をし、早期退職つまりアーリーリタイアを目指していたそうです。
でも、子供が出来て考えを変えたそう。
つまり、目標とするお金を貯めるためには何年もかかる。それよりは、子供達が小さい頃はなるべく一緒にいられる暮らしをしたい。
というわけで、セミリタイアに踏み切ったのだそう。

ブログの著者エマさんはニュージーランド出身。
一方、ご主人はアイルランド出身。
子供達にはどちらの世界も体験させたい、というのが彼女たちの希望です。

そして彼らのセミリタイア生活はこんな感じ。
ご主人は一年のうち9ヶ月、契約職員として働く。
その間、彼らはニュージーランドに住んでいます。
残りの3ヶ月間は、仕事を辞めてヨーロッパで過ごします。
ニュージーランドアイルランドはちょうど地球の反対側になるので、夏を追いかけて過ごすのだそう。
エマさん自身は、家でできるビジネスをしているそう。

なかなか優雅な生活です。
日本人でも、子供を海外で育てたいと移住した人のブログを見たことがある。
昔は芸能人とか、一部の恵まれた家庭でしか出来ない事だったけど、今は普通に出来ちゃう。
選択肢が色々有るんですね。

とはいえ、その生活を送るために徹底して、倹約しているそうです。
そして、社会的ステイタスについての考えを変え、周りに、怠け者だとか、あれこれ評価されることも覚悟するべきだと言います。
所得の安い人たちの住む地域に住み、古い車に乗ることも厭わない生活をしなくてはいけません。

全てバラ色と言うわけではなくて、ある程度は、折り合いをつけないといけないのが、やっぱり現実。
でも、その折り合いのつけかたに選択肢がたくさんあるし、自分でオリジナルで作っても良い。
その辺が、新しい。

エマさんも、複数の収入源を確保するために、週末にちょっとしたバイトをしたり、副業を持ったりと、努力を怠りません。

裏庭に賃貸用の小屋を建てるとか、旅行中は自宅も賃貸に出すとか、ちょっと日本では出来ない方法もあるけど、彼女の勧める方法は、しっかり現実的。
投資もするけど、その利益でリタイア、というのは考えていないみたいです。

お金より、家族といる時間を大切にしたい。
もちろん、宝くじに当たったら、話は別だけど。
と語ります。

彼女も、周りの人から怠け者だとか、生活保護受給者だとか言われることを覚悟しなさい、人目を気にせず安い居住地区に住み、オンボロの車で我慢しなさい。
と言っているので、ニュージーランドでも、彼女達のような暮らしかたは、一般的ではないのでしょう。

でも、そいう働きかた暮らしかたを選んで、実行しているカップルがいて、少なからぬ人が彼女のブログに好意的なコメントを残している。

若いうちはとにかく頑張って働いて、お金を貯めて、優雅な老後を送るという人生を選ばない。
収入が少なくても、給料が安くても、契約職員でも、仕事をしない時期を設けて、家族とじっくり過ごす、という生活を若い人たちが選ぶようになっている。
もう、これは世界的な風潮なのかもしれません。

ニートの歩き方〜を読んで


日曜日のお昼にやっている、なんでも鑑定団。
お宝に縁のない家で育った私は、それほど興味ないのですが、相方のおじさんはこの番組が割と好き。

おじさん家だって元は農家だし、お宝に縁がないのは一緒だけど、いかにもいわくありげな一品が、ただの量産品と判定されたり、あるいはその逆だったりの逆転劇が面白いそう。

番組の最後の方は、ハイライトというべき芸術作品が出品される。
と同時に、その作品や作者についてのちょっとした説明がある。
これは、結構勉強になります。
なんていうか、一般教養ってやつですか。

このあいだの日曜日は、梅原龍三郎でした。
芸術関係は全くの門外漢なので、初耳の画家ですが、日本の絵画界では有名な人らしい。
で、その梅原龍三郎の生涯を、テレビで説明。
なんか、ね、こんなこと言ったら怒られそうですけど、この人ニートやん。

適当に流し見していただけなので、私の勝手な思い込みも入っているとは思うのです。
でもね、学校も入ったり辞めたり、フランスにふらふら(親の金で)留学させてもらっては、やっぱりふらふらしてたり。

当時、絵描きになる人って、だいたいこうだったんでしょうね。
実家が裕福で、職につかないで好きなように絵を描いてて、周りも「それで良いよ」と言ってくれて。

そう考えると、今の時代、家がそれほど裕福でなくてもニートになれるのは、やっぱり良いことなのかしらん。

この本の著者も、書いています。
社会には一定の割合で、ニートが存在する。
環境や運次第では、自分がそっちの人だったのかもしれないのだから、ニートを敵視しないでほしいと。

それは、理解できなくはないけれど、やっぱりうちの子供がそうだったら、ちょっと、というよりかなり、嫌だな。
やはり、世間体などは別にしても、そこそこ安定した職についてくれて、落ち着いた家庭を築いてくれて、孫の顔も見せてほしいよと、思うのです。

この著者さんは親御さんのこと、本には一言も言及されていませんでしたが、例えばお母さんなんかは、どんな想いなのかしら。
と、余計なことを考えてしまったりして。

それはさておき、ニートの暮らし方とか考え方とかを研究するための本としてではなく、アーリーリタイア本の一種と考えて読むと、なかなかに勉強になりました。

考えてみると、ニートって、ある意味究極のアーリーリタイア。
最初からリタイアしている人。
あるいは、就業期間がすごく短くて、その後のリタイア生活が長い人です。

仕事で成果を出すとか、評価されてきた経験がない分、妙なプライドもなくて、案外、付き合いやすいかもしれません。

お金を使わずに、仲間との小さなコミュニティで暮らしていこう、とか、我慢して頑張るのは止そうとか。
ついでに、家事はできた方が居候しやすいとか。
社会で役に立たなくても、引け目を感じることはない、一緒にいても良い奴だと思ってもらったら、それで良いのだとか。
今後の老後を、そつなく生きるための、老人道としても読めます。

家に、ニートが一人いると宅急便を受け取ってもらえたり、家事をしてもらえたり、ついでに子供の面倒も見てもらえるし、って、そういうことをしている人を主婦と呼ぶのでは?
著者はニートになる方法として、主婦や主夫という立場もあると言っています。

専業主婦が聞いたら「そんなもんじゃないわよっ(怒)」と言われそう。
でも、専業主婦の方が、「気が向いた時だけ家事をして、あとは日がな一日ごろごろして暮らすの、その代わりお金はなくて良いし、家族にも期待とか要求とか一切しないの」
と、考えを切り替えたら、それはそれは素敵なニート生活がすぐに送れそうです。
問題は、その生活を本人が本当に心からしたいか、どうかだと思う。
私は怠けているのも好きだけど、働くのも嫌いではない。
と言うか、どちらか選べるなら、働いて、自分で使いたい分のお金は自分で稼ぎたい。
養ってもらっているのだから、と相手の顔色を伺ったり、理不尽な扱いを我慢するくらいなら、満員電車だって、残業だって我慢します。
(*別に、相方のおじさんが理不尽な訳ではありません。ただ、どうしても力のバランスとか、気持ちとかがそうなりそうだと思うのです)
だから、女性が普通に仕事のできる時代に生まれて、本当に良かった。

さて、ニートになるにあたって、必要なもの。
それはネット環境だそうです。
ネットがあれば、他人と付き合うのに、現実世界では疲れてしまう人でも、ゆるく繋がっていける。
ネットがあれば、一日をもてあますことなく、楽しく暮らせる。
ネットのおかげで、いくばくかの恵みや収入を得ることもできる。
というあたりは、なるほどそうかもな、と思いました。

確かに、仕事のない日は、ほぼ家にお籠りの私。
でも、本を読んだり、ネットを眺めたりしてたらすぐに時間が経ってしまう。
独りで過ごすことにあまり抵抗がない。
一日中、誰とも会話をしなくても平気。
家事だって、家族が減った今、それほどすることもありません。
このまま、仕事に行く日がなくなれば、私も立派なニートだわ。
ははは。

「夫婦共通の趣味」なんてなくても良い

ネットを眺めていたら、こんな記事を見つけました。

style.nikkei.com

ああ、なんかすごくよくわかる。

昔々、聞いた話です。
とある開業医の先生が、引退後は世界一周旅行を豪華客船で計画していたそうです。
長年、色々と苦労をかけてきた奥様への慰労も兼ねて、それはそれは楽しみにしていたそう。
ある日、奥様にそのことを話したら、さぞ喜ばれるかと思ったのに、速攻でこう言われたそうです。
「それは構わないけど、行くならお一人でどうぞ。私をあてにしないでね」
さらに、
「それだけのお金があるなら、私は、気の合うお友達と京都旅行に行きたいから、今のうちにちょうだい」
と言われてしまったそう。
ちゃんちゃん。

確かに夫婦で共通した趣味があって、いつも一緒でというのは、いかにも夫婦仲も良さそうだし、理想に思えます。

知り合いのDINKS夫婦は、50代ですが二人ともメタルロックが大好き。
毎年、サマソニとかフジロックフェスやらに出かけてます。
ベビーメタルの追っかけもしているとか。
コンサート会場で、若者に体力負けしないように、筋トレを始め、旦那さんの方はそれが高じて、ボディビルを始め、今度シニア部門でコンテストにも出るのだとか。

夫婦して格好良いです。
仲も良くて羨ましい限りです。

でもなぁ。
私も相方のおじさんも、別にメタルロックっていう口じゃないし。
私は、ネットと読書と昼寝で十分幸せなインドア虫。
お酒は大好きだけど飲み会に行くのは、色々と面倒臭いので、家飲みが好き。
でも、いつかは海外旅行もしたいかな。
お泊まりするなら、やっぱり美味しいご飯と、清潔なシーツに快適なお部屋が希望です。

おじさんはスポーツ大好き、町内会から職場の大会からバレーボール、ソフトボール、バスケットボールと、とにかく何にでも参加したがる。
お酒は飲まないけど、飲み会で騒ぐのも好き。
ドライブも、キャンプも好きで、子虫が小さい時はよく行ったけれど、はっきり言って行動範囲は国内限定。

一緒になった初めの頃は、それでも共通に楽しいと思うこともあったのです。
でも、仕事や子育てに追われて10年、20年と経つうちに、それぞれに考えも変わるし、好きなものも変わることだってある。
てか、自分はこれこれが好きだと思っていたけど、本当はそうでもなくて、こっちが好きだった、と改めて気がつくことだってあると思うのです。

そうして気がつけば、四半世紀。
それぞれに、好きなことが違ってきてます。

と言っても今更、新しい相方を探すのも大変だし。
この辺で妥協しておこうかな、と思っている状況でもある。

共通の趣味、何か見つかれば、それはそれで良いと思うけど、なくても、お互い生活のペースもわかっているし、一緒にいてもストレスのないように、微妙な呼吸もわきまえている。
もうね、それだけで良しとすべし、だと思うのです。
無理して、どちらかがどちらかに合わせなくてもね。

いつも一緒にいて、それが楽しくて望んだ生活なら、それはそれで良い。
けれど、別々に過ごす時間もあった方が、いざ、お一人になった時の耐性もつくでしょう。
あまりに閉じた関係性の中にいるのも、よくない気がします。

突然ですが、ウクレレ始めます。

突然ですが、ウクレレを習うことにしました。

きっかけは先日、見つけたブログ記事。

www.lifehacker.jp

この記事で挙げられてた、老化を防ぐためのアクティビティの一つが、楽器を習うこと。
それで、折に触れては考えていたのです。

実は、楽器は小学校のリコーダーとハーモニカくらいしか触ったことがない。
いつか時間やお金に余裕ができたら、何かしらやってみたい気持ちはあったのです。
だけど、音楽、というとどうも敷居が高くて。

小中どちらの音楽の先生も、ものすごく厳しいうえに、楽器経験者を優先する先生だったので、私のようなのは隅っこで、ただぼんやり見ているだけの授業でしたし。
高校は美術と選択だったので、迷わず美術を選択。
以来、楽器とは縁のない人生です。

でも将来、念願のリタイア生活に入れたとして、その頃に何かしら楽器ができると、楽しいかな。
と思ったのです。
そしてさらに脳の老化を防止してくれるなら、言うことはありません。
別に、完全に退職してから始めても良さそうなのですが、昨今の世情を思うと、その頃に教室に通うだけの経済的余裕と気力あるか、ちょっと不安もあったりします。
と言って、音楽の素養は全くないので、独学で続くかどうか、それも不安。

あとはですね、実は先月、先々月と生活費はそれほど節約できてませんでしたが、節約を意識しだしてから、他の部分の節約が割と出来て(例えば、服を以前ほど買わなくなったとか、化粧品の定期購入をやめたとか)ちょっと余裕ができたのです。

せっかくの余剰分を、早速、費ってしまうのも、如何なものか。
ここはやっぱり貯めておくべきだろう、と言う脳内意見もあったのではありますが、それはそれとして、今は働いていて、余裕もあるわけだし、人生、この先何があるかわからないので、やっぱり、出来るときに始めよう。
と思ったのでした。

で、とりあえず何か楽器を始めてみる。
という決心をしたものの、さて、では何が良いか。

50代以上で始めるなら、ピアノが良いそうですね。
細かい指の動きを必要とするので、それこそ認知症予防にもなるそうです。

前の職場の上司も、50歳過ぎてピアノを始めてましたっけ。
時々、リサイタルも開いているそう。
もうじき発表会なんだけど、全然練習してないよ〜
などと、嬉しそうに話してました。
でもね、ピアノって場所とるし。
初期投資が半端なさそう。

も少し、手軽に始められて、万が一続かなくても、家の片隅で非難がましく私を弾劾しなそうなもの。(いざとなったら、仕舞い込んで目につかないように出来そうなもの)。
そして、手の小さい私でも、なんとか音の出せそうなもの。
はっきり言って、ものすごく後ろ向きな選択です。
とは言いつつも、せっかくだから、ちょっとは他の人と一緒に歌ったりして楽しめそうなもの。

ということで、ウクレレ

幸い、鹿児島市ウクレレを教えてくれる先生が一人いるらしい。

教室は、夜の部。
月に2回で税込5400円なり。
24回、一年の講座です。
ウクレレも購入しました。
色々種類があるんですね。
大きさも一種類じゃない。
知りませんでした。

お店の人に教えてもらって、女性でも扱いやすいソプラノ、というタイプにしました。
音がコロンコロンしていて、なかなか可愛い。

実は、明日が教室初日だったりする。
どれだけ続くか不安ですが、楽譜が読めて、好きな曲をぽつぽつ弾けるくらいになれたら、いいなぁ。

おじさん閑居して

台風5号は、久しぶりに鹿児島に上陸して来た台風でした。

もともと古来より、鹿児島は台風の通り道。
家には必ず雨戸があり、台風情報があれば、皆、台風に備えて色々と忙しかったものです。

今でも、多少の準備はするものの、私たちの頭には「どうせ、奄美を出たら右に曲がって、本州に行っちゃうよね」という甘えがある。
だって、最近の台風はみんなそうなんですもの。
異常なほどに急角度で、東に曲がってしまう。
たまに上陸しても、枕崎あたりでは台風らしくても、いつのまにか熱帯低気圧になって、雨だけ大量に降らして、ふらふらと北上してしまうパターンが多かった。

そんな中、久しぶりに根性のある台風がやって来ました。
折しも、週末。
珍しくおじさんは家にいて、それはそれで心強く良かったのですが、暇を持て余したおじさんは、いささか鬱陶しい。

晴れていれば、最近腐食が進み、ぼろぼろになっていて、歩くのも危険な庭のデッキを修理するとか、一人でどこそこ遊びに出るとか、何かしらすることがあるのでしょうが、台風襲来となっては、遊びに出るのもためらわれ、かと言って、一通り家の掃除が済んでしまえば、することもない。

上陸した台風は、意外と大したこともなかったのですが、交通機関は軒並み運休だし、いつも行くスーパーマーケットも閉店。
暢気に外出できる雰囲気ではありません。

私は私で、家にいれば本を読んだり、ブログを書いたり、やりたいことは沢山あるので、そうそうおじさんに、かまってあげるわけにもいきません。
ていうか、今更、心細やかにかまってあげたいほどの関係でもないし。

それでもしばらくは、先日機種交換した、古い方のiPadをオンラインリサイクルに出す、というおじさんに付き合ってあげたりはしたのです。
老眼のおじさんに変わって、シリアルナンバーを読み上げてあげたりとかですね。

でもそのうち、私も飽きてきました。
他にやりたいことが、色々あるのですもの。
それで、あとは一人で遊んでなさいとばかりに、放置しておりました。

そうしたらば、気がつくと、パソコンの前で、あれこれしていたおじさんの姿がない。
見ると床に座り込んで、何やらやっております。

昔々、子虫達も、妙に静かだなぁと思って見ると、床の上に何やら広げて独りで、黙々とやっていることがあったものです。
大抵は、何かを分解するとか、修復不可能な状態にするとか、碌なことがなかった。

まさか、おじさんに限ってはそれはないだろう、と思いつつも、少々、不安になってのぞいて見ると、ルンバ君が、あられもない姿で腹を出して分解されておりました。
聞けば、お腹部分のブラシに埃が相当絡まっていたとのこと。

おじさんは、暇を持て余した挙句、ルンバ君を分解掃除してくれていたのでした。
正直、ごみ受けの部分やフィルタ部分は、毎回、掃除機で吸って綺麗にしていましたが、ブラシ部分にはあまり気を使ってませんでした。

我が家のルンバは、一度、少し空いていた戸をさらにこじ開けて、勝手にお風呂場に入り込んで、びしょびしょになっていたことがありまして、そんなことも、分解するとわかったらしく、何やら工具まで持ち出して、ごそごそと修理。
綺麗になったルンバ君(と言っても外見上は全く変化ありませんが)を見て「これで、前より効率よく掃除できるはずだよ」と実に満足そう。

この調子なら、退職後、暇を持て余したおじさんは、きっと家のあれこれに手を出して回ることでしょう。
ついでに、家事も率先してやってくれたりして。
老後に期待できそうなのでした。

さて、そうこうしているうちに、夕方5時になり市の広報車が「避難勧告を解除します」と放送しながら回ってきました。

そんなもの出てたんかい???

ニュースでは大隅半島の方はすごかったみたいですけど、鹿児島市内は割と穏やかでした。
我が家の周りも木の葉が飛び散っている様子もなく、風で窓ががたがた鳴ることもなかった。

よっぽど、冬の季節風の方が強いかもねぇ、などと暢気におじさんと話していたくらいでした。
もちろん、その程度で済むのが一番良い、のではありますが。