とりあえず始めてみます老いじたく

ねんきん定期便をきっかけに老活してみることに

高い城の男〜第8話

アマゾンプライム配信のTVシリーズ
残すところあと3話となりました。
原作から大きく離れていっているとはいえ、未だに、ジュリアナもフランクもサンフランシスコで、まだぐずぐずしている。

高い城の男にはいつ会うんだ?

ジョーは、サンフランシスコでジュリアナと再開しますが、ジュリアナはフランクといるから手が出せない。
てか、君にはちゃんとニューヨークに彼女がいるでしょ。
黒髪美人の彼女リタさんは、スペイン系美人、という原作のヒロイン設定を踏襲しているようで、これは製作者側の原作者へのトリビュートですかね。

唯一の進展といえば、ウェゲナーと田上通商大臣の隠密活動がうまくいった(?)らしいことくらい。
第5話でマイクロフィルムを、無事に科学大臣のポッケに入れてました。
フィルムには、原爆作成の最後の鍵となる数式が入ってました。
この辺りは、米ソのスパイ合戦をベースにしているのでしょうか。
ソ連が原爆を開発したのは、スパイの暗躍によるものなのか、それともソ連の科学者たちの独自の努力によるものなのかは、歴史の謎のままだそうです。
エンターテイメントとしてはスパイ説の方が面白いけど、実際は、原爆が作れると分かれば、あとは技術の問題だっただけ、というのが本当のところみたいです。
スポーツの世界では、新しい技がでると、次のシーズンには他の選手もみんなその技をマスターしているそうですね。
できると分かれば、みんなやり始めるそうです。
同じことが、科学の世界でもあっておかしくはないと思う。
STAP細胞だって日本では否定されたけど、結局は、存在するのがドイツの研究者の論文で発表されたらしいし。
その研究者は、日本でのドタバタはもちろん知らなかったので「あ〜こんなんできるんや〜」で、素直に実験してみて、うまくいかなかった(そこが小保方さんの問題点でしたね)ので、他の条件でやったらできたんだそうです。

しかし、マイクロフィルムを入れたカプセル、凄く小さい。何しろ飲み込めちゃうくらいだから。
ポッケに、そんなゴミみたいのが入ってて、すぐにそれと分かるもんなんだろうか。
科学省大臣が、ポケットの中身をきちんと改める人でよかったよね。
ティッシュとかダンゴムシとか入れたまま、お洗濯しちゃうような人じゃなくてさ。
いや、政府の高官だから付き人がいるのかな。

さて、ジュリアナは母の実家に行き、トルゥーディーの死を告げます。
唯一の生きがいだった娘を失い、愕然とする義父。
その後、ジュリアナはレジスタンスと接触。
ジョーとの間を取り持とうとしますが、うまく行きません。
しかし、新しく見つかったフィルムの売人が殺されます。
横取りしたのは日本のヤクザでした。
お金になると踏んだのですね。
ヤクザは、レジスタンスと憲兵隊と両方に金額を提示。
どちらかに売りつけようとします。
でも、木戸憲兵隊隊長はにべもなく撥ねつけます。
お金が必要になったレジスタンスは、仕方なくジュリアナを通してジョーと接触。
ジョーがお金はたっぷり持っていると言ったからでした。


フランクは、出来上がった贋作をチルダンに見せます。
相変わらず、チルダンの前では強気のフランク。
まんまと梶浦夫妻に高額で売りつけます。
商談がうまくいって、浮き浮きのチルダン。
この調子で儲けようぜ、とフランクに言いますが、追っ手が迫っているフランクは儲けたお金でジュリアナと逃げる予定。
親友エドがバスのチケットを手に入れてくれて、一緒にバスに乗る約束をします。
せめて母親に会ってきたいというジュリアナ。
ところが、母親の家で義父から、レジスタンス仲間とジョーが罠にはめられていることを知り、レジスタンス(というよりジョーに)危険を告げるため、ジョーたちに会いに行きます。
義父としては、ジュリアナが危ない目に遭わないように、と教えた情報だったのに、逆にジュリアナが、飛び込んで行くことに。
良かれと思って余計なお世話的展開。
ヤクザの店で危険を告げるジュリアナ、ジョーと手に手を取って店を逃げ出しますが、出たところでヤクザたちに捕まってしまいます。
やっぱりバスには乗れないな。

ニューヨークではスミス大将が、息子のトーマスを病院に連れて行き、神経性の難病であることを告げられます。
この世界では、難病患者は安楽死させられるのが決まりになっている、らしい。
苦悩するスミス大将。
実はスミス大将のお兄さんも、同じような病気で亡くなっていたのでした。
遺伝性の病気だったのかしら。
これも何かの伏線?
この息子のトーマスくんが、また絵に描いたような優等生なんだよな。

悩む間も無く、ハイドリッヒ上級大将(スミス大将の上司ですかね)がいきなりやってきます。
ハイドリッヒは、原作でも秘密警察のトップみたいです。
政敵をせっせと暗殺してる人物らしい。
アフリカ占領と大虐殺もしたことになっています。
原作ではザイス・インクヴァルト博士という人物がアフリカで、大虐殺をしたことになってますけど。
ハイドリッヒにウェゲナーを引き渡すように要求されます。
ひきわせば、ひどい拷問を受け処刑されるかもしれません。
スミス大将はウェゲナーを助けたくて、自分に協力するよう説得しますが、死を覚悟したウェゲナーに拒否されます。
愛する息子の病気と、ハイドリッヒの突然の来訪、ウェゲナーの処遇、悩みでいっぱいいっぱいな状況なのに、秘書官のコナリーが、ハイドリッヒのコーヒーの好みを知っていたことからハイドリッヒのスパイだった、ということを察するスミス大将。
できる男は違うね〜。

ということで次回へ続く。
ちゃんと最終回までにまとまるんだろうか、この話。

高い城の男〜第7話

アマゾンプライム配信のテレビシリーズです。
全部で10話。
7話までやってきました。

すでに原作とだいぶん違ってきています。

ジョーはスミス大将に秘密文書を覗き読みしているところを見つかります。
文書自体が罠だったんですね。
同じ日に旧友をはめ、部下もはめる。
スミス大将、生まれながらの策謀家です。
全てを白状させられるジョー

ついでにこれまでのあらすじも語ってくれるので、途中で挫折していた視聴者にもよくわかります。
なんて親切。

ジョーは、ジュリアナとの関係を利用して、さらなる情報を手に入れるミッションを与えられます。
失敗したら即死刑。
やっぱりスミス大将、タダでは許してくれません。
ジュリアナに電話するジョー
たまたまフランクが一緒にいて、話はできないとジュリアナ。
家にかけ直してもらうことにするジョー
やっと家に帰れます。

実は、リタというシングルマザーと同棲しているジョー
おいおい、ジュリアナは?
なんだったの?
まったく、男ってやつは( ̄_ ̄|||)

リタの息子バディにお土産の本を渡すジョー
第3話でお土産に、と子供向けの本を買ってましたけど、あれって本屋から情報を得るためにでまかせにした話じゃなかったのね。


さてジュリアナとフランクはお互いに告白し合い、仲直りします。
よかったね。

翌朝、義理の父から電話が来て母親の様子を見て欲しいと頼まれます。
実は、義父のアルフレッドは日本の諜報部で働いていて盗聴部門の責任者でもありました。
ジュリアナはそれを知って、何か裏があるのではと勘ぐります。

一方、ロバート・チンダル氏は梶浦夫妻から夕食の招待を受けます。
ここは原作通りですね。
梶浦氏とナサニエル・ウエストの作品について語り合うシーンも原作通り。
ところで、ナサニエル・ウエストって実在の人物だったんですね。
作品も存在してました。
作者の創作だと思っていたので、なんか不思議。
招待されて浮き浮きと梶浦夫妻宅を訪れるも、結局は、彼我の違いを思い知らされてすごすごと帰ってくるチンダルさん。
そのあと、フランクがやって来ます。
原作と違って、強気にチンダルを脅迫するフランク。
二人で贋作を作って梶浦夫妻をはめることにします。
ここでジッポのライターの話が。
インディアンの首飾りの贋作製作を始めるフランク。

働き者の憲兵隊長の木戸は、田上通産大臣の元にもやって来ます。
そしてジュリアナの正体を告げます。
彼女の正体を知りつつ雇い続ける田上通産大臣
彼は、占いでジュリアナが重要な人物であると出たのを信じたのです。
確かに、作品中では重要な人物ですけどね。
ちょっと無理があるんじゃないか?

働いている日本ビルでついに出会ってしまう義父とジュリアナ。
義父は家族を守るために仕方なく諜報活動を行なっていると言い訳します。
義理の妹トルゥーディがレジスタンスに入っていることも知っていましたが、上司に掛け合い、自分のこれまでの働きに免じて、彼女をこっそり逃がしてもらったと思っていました。
折しも市場でトルゥーディと思われる女性を見かけ、ひょっとして生きてる?と思うジュリアナ。
ジュリアナの母、アンもトルゥディーの存在を感じると言い出します。
ちょっとオカルトの入ったお母さんです。

まさかの生き返り案件?
確かに、第一話でジュリアナが見たのは、撃たれて血を流して横たわるトルゥーディの姿だけ。
たくさん血が出ているように見えたけど、実は生きてた?

ところがそこで、田上通産大臣から妹の死と遺体のある場所について情報をもらうジュリアナ。
やっぱりトルゥディーは亡くなっていました。
それも埋葬されることもなく、燃えないゴミ的に大きな穴に他のたくさんのしたいとともに捨てられていたのです。

この辺かなり残酷なシーン。
日本人はするかなー。
その都度、燃やしちゃう方が、日本人的にはありそうだけどな。
でも、そうすると死体の確認できないし。
ついでに日本の憲兵隊の残酷さを印象付けるためのシーンですね。

呆然と家路につくジュリアナ。
その後をジョーがつけていました。
ジュリアナと接触するためにニューヨークからやって来たのです。

高い城の男〜第6話

ただいまアマゾンプライムで放映中。
原作とかなりかけ離れた内容ながら、ついつい観てしまう。
舞台は1960年代で、ファッションとか風俗がすごく細かく再現されているのが面白い。

シリーズも第6話となりました。
だいたい真ん中あたりです。

ジョーはスミス大将から「お前は結局、任務に失敗した」と叱責された割には、国家の祝日(戦勝記念日みたいの)のパーティに招かれます。
意外と気に入られているみたいですね。
スミス大将の幸せそうな家族と生活、家庭人としての彼の一面が見られます。
いいパパしてるスミス大将。

スミス大将は義理の母を空港に迎えに行くのに、ジョーを誘います。
結局、義理の母は飛行機が欠航となり、代わりに空港でバイネスを見つけます。
実は彼の名はルドルフ・ヴェゲナー。
スミス大将の旧友でした。
懐かしさから強引に連れ帰るスミス大将。
スミス大将の若き頃のやんちゃ話を披露したりしてすっかり楽しんでいるヴエナー。
二人を見て何かを感じるジョー
でも実は、ヴェゲナーがスパイ行動をしていることは知られており、すべてスミス大将に計画されていたのです。
それでも、旧友を切り捨てられずに悩むスミス大将。
結局、当局に連行されるヴェゲナー。
ジョーが、スミス大将の持っている”イナゴ(高い城の男の作品についている名前)”関連の文書をこっそり見ようとしたところで、番組は次回へ。

ところで、なぜかジュリアナは田上通産大臣にお茶汲み要員として採用されます。
ジュリアナはレジスタンスから渡された名刺の意味”桜 岩猿”は単なる花の名前と三猿のことわざだと知ります。
とはいえ、漢字のところは読めないので、名刺に『言わざる』と『岩猿』の違いはわからない。
だから本当にわかったかは不明。
そもそも、『言わ猿』は日本だと『三猿』だもんね。
このあたりのことは製作者側の単なる間違いなのか、それとも伏線なのか、日本人には逆に謎だったりして。
ジュリアナは、仕事で遅くなりフランクと喧嘩になった時につい、人を殺してしまったことを漏らしてしまいます。
その時、レジスタンスの一人に助けられたことも。
なぜか(男の勘?)助けたレジスタンスが男であることがフランクにバレる。
ついでにイケメンだったことも?
逆上して家を飛び出すフランク。

そして、我らがロバート・チルダン氏は、銃弾を販売した件で木戸警部の捜査を受けます。

そしてフランクの勤める工場に勤務表の確認のための検査が入る。

田上大臣には、バイナス(=ヴェゲナー)についての木戸からの報告。
なんか、ヤバイ雰囲気が続きます。

なんだかんだで、ストレスいっぱいのフランク。
帰宅の遅れたジュリアナと喧嘩して家を飛び出し、ローラの元上司の家に行きます。
その上司は、実はユダヤ教の祭司でした。
ユダヤ教式の祈りで初めて癒されるフランク。

ここで思い出したのは内田樹釈徹宗の対談にあった『死者は正しい形で葬られなければならない』という命題。
この場合の『正しい形』を決めるのは死んだ人ではなく(死んでますから、正しいかどうかなんて言いようがないわけで)死者を弔う生者であるということ。
どれだけ身内が故人の希望に則って『正しい』と思う弔い方をしたとしても、周りが『それってどうなの?』と思ったら、それは正しくないのだという話でした。

アメリカでも、最近NFLでの国旗掲揚の際の選手の行動に対して批判があります。『国旗に対して敬意を示さないのは、国家のために戦死した人に対しての冒涜だ』と言っている人たちがいます。
人をいかに『正しく』葬るか権利を主張しだすと、結局、様々な社会問題や、宗教問題に発展してしまうのかな、と思ったりして。
葬式なんて無宗教でいいの、とか、お墓も自由にしたいの、と言える今の日本社会は、ある意味平和なんだな、と思ったのでした。

そして話は第7話へ。

高い城の男〜第5話

サンフランシスコに戻ってきたジュリアナ。
迎えるフランクはどこが様子がおかしい。

勝手に出て行ったからおこなの??
それも激怒こ?

実家に帰ると、自分が不在だった時のことを聞かされ、愕然とするジュリアナ。
慌てて家に帰ると、フランクに泣いて謝るジュリアナ。
でも、フランクとの間にはすでに溝ができていました。

さて、狙撃された皇太子はなんとか一命をとりとめたものの、危険な状態が続くらしい。
警備隊長は責任をとって切腹
するんかい。
アメリカ人はよっぽど切腹に憧れを抱いているのでしょうかね。
憲兵隊長の木戸も、犯人を見つけられなければ切腹する覚悟だと部下に告げます。
いやいや、日本人てばあっちの世界でも社畜です。
そうしてアメリカ人にもそういう風に、見られているんだな〜。

現場で、フランクが落としたネックレスを拾う田上通商大臣。
なぜか、ポッケにしまって私物化している。
これは何かの伏線だな。

さてそんな中、田上通商大臣とバイヌスは、こそこそと何かしらやっております。
彼らは彼らで、世界大戦を防ぐためのスパイ活動を行なっているらしい。
封鎖された現場での身体検査を逃れるため、マイクロフィルムを飲み込むバイヌス。
彼は本名はウェゲナーというドイツ軍のスパイでした。
疑われ軟禁状態のバイヌス(=ウェゲナー)は、田上の助力で戒厳令の中、なんとかニューヨークに脱出します。
その際に、当初の目的だったマイクロフィルムを志村科学大臣に渡すことにも成功。
ちゃんとトイレからマイクロフィルムを手に出てくるウェゲナーの姿を入れるという芸の細かさ。
でもさ、洋式トイレで回収するのって難しそうだよね。

一方、ニューヨークに戻ったジョーは、スミス大将に尋問されます。
そりゃ、だいぶん任務を逸脱して、いろいろやってたしな。
でも、なんとかジュリアナのことは隠し通して、仕事に復帰。

憲兵隊に探されていたことを知らされたジュリアナは、自ら出頭。
微妙に怪しまれながらも、行方不明になった妹を探しに行っていたと説明し、なんとか無事に開放してもらえます。
それどころか尋問の際にランダル・ベッカーの名前を知り、ランダルの家に行くジュリアナ。
レジスタンスの一人と会うジュリアナ。
懲りてないと言うか、状況がわかってないと言うか。
もちろん、ランダルの家は捜索が入って人はもぬけの殻。でも、そこにやって来たレジスタンスの女性に、日本政府ビルへの潜入を勧められます。
面接に行った帰り、田上通商大臣と出会い頭にぶつかり、フランクのネックレスに気がつきます。
これは次へのフラグ、だな。

フランクは妹ローラ(姉?英語だとどっちもsisterだもんね)と子供達の葬儀に出席します。
列席したのは日本人ばかり。
義理兄のビルはピノック(拝日派白人)なのでした。
ところで葬儀は仏式なのかな?
教会みたいなとこでやってますけど、提灯ぶら下がってるし、お焼香っぽいことしてるし、和洋折衷なんでしょうかね。
その葬儀に釈然としないフランク。
確かに個人の名前を間違われてるし、説教もフランクにはしっくりこない。
そこで、ローラの昔の上司だったという男性に声をかけられ、符牒のような言葉を囁かれます。


で、けっきょく誰もフィルムがなんなのか、わかっている人はいないみたいなんですね。
回収するというけど、どこから見つけてくるのかもわからんし。

フィルム自体は戦後のニュース映画で、内容はこっちの世界のもの(つまり日本とドイツが負けた世界)なのは、見ている私たちにはわかるんだけど、それがお話の世界でどういう意味なのかわからないのですね。
そもそも、なんでそれを高い城の男が回収したがるのか?
ドイツ軍が回収したがるのは、みんなが信じたら困るから?
でも現実は勝っちゃってるわけだし、気にしないでもいいんじゃないの。

高い城の男は、もしかしたらこっちの世界の人で、うっかり流出したフィルムの回収をしているとか。下手に混じって歴史が変わると困るし、みたいな感じで?
などなど、勝手に裏を考えたりして。
そうしてついつい、見てしまうのでした。

高い城の男〜第4話

3話の終わりで、太田(と私が勝手に名付けた賞金稼ぎ)に追い詰められ、倉庫に逃げ込むジュリアナ。
危機一髪のところで、ジョーに助けられます。
道端で靴磨きをしている少年が、思わぬところで彼らを助けてくれます。
太田(と私が勝手に名付けた賞金稼ぎ)の行動に不快感を持っていたからでした。
だって大田ってば、本屋の主人の指は切り落とすわ、死体をわざと吊るして見せしめにするわとやりたい放題。
でもこの靴磨き君も、最初はこずかい稼ぎに大田に近づいてたりと、根っからの良い人ではない。逆にあてつけにジュリアナ達を助けたりしてるあたり、人間描写の奥が深いドラマです。


最後の協力者である、店の主人に会うため彼の家に向かう二人。
そこでジュリアナは店の主人が、高い城の男にフィルムを渡していることを知ります。
彼はフィルムがナチスを倒す武器になると信じて回収する仕事をしているのでした。
渡す相手は高い城の男。

いよいよ真打ち登場か?

『私が直接渡す』とジュリアナ。
よし、直接対決だ!!

ジョーは上司であるスミス大将に連絡を取り、高い城の男に会えたら、その場で射殺するように命令されます。
話は急展開か??

ところが、山奥に連れて行かれた挙句、あっさりフィルムを取り上げられてしまいます。
ジョーは危うくスパイだとバレて殺されかけますが、トラックの底に隠されていたフィルムを渡して難を逃れます。
山中に置いてけぼりのジョーとジュリアナ。

なんとか太田(と私が名付けた賞金稼ぎ)を巻いて、街に戻るジュリアナとジョー
ジュリアナとジョーの偽装事故に騙されて、去っていく太田。
ここでやられてしまわないということは、またどこかで出てくるのかもしれません。ちょっと楽しみだな。
ジュリアナは、ナゾを解くまで街に残るつもりでした。
だよね、すっきりしないもん。

ところが今までの事情を説明しようとフランクに電話をかけると、出たのはエド
フランクが大変なことになっている、と聞かされて、戻る決心をするジュリアナ。
タイミングよくバスがやってきます。
ジョーに事情を説明する時間もなく、バスに乗るジュリアナ。
携帯もない時代だからね〜。
こういう時不便です。

一方フランクは、独りぼっちで自暴自棄になり、とうとう皇太子暗殺を企てます。
ローンウルフってやつですね。
やっぱり、一人でぐじぐじ考えているといいことないですね。

銃弾を手に入れるために、古美術商の店を訪れます。
おおっ、ここでまさかのロバート・チンダル氏登場。
梶浦夫妻も一緒に、登場です。
これは想定外でした。
てか、ほとんど忘れてた。
チンダル氏は、想像していたのと違って上品なおじさんでした。
私はなんとなく、でっぷり太ってベルトの上にお腹が乗ってて、汗を年中汚れたハンカチで拭いてるような白人のおじさんを想像してました。
原作の設定でも、日本にまで名を知られる高級店の経営者なので、こっちのチンダルさんで正しいのだと思う。

このチンダルさん、色々もったいぶるわりにはあっさり銃弾をフランクに売ってくれます。
購入者の名前も、別人で登録してくれたりして、妙に協力的。

さて銃弾を手にいれたフランク。
止めようとしたエドにいっときは銃を奪われ、一発撃たれてしまいますが、取り返すと、皇太子の演説会場に向かいます。

いよいよ皇太子を撃とうとしたその瞬間、銃声がして倒れる皇太子。
フランクはその場から逃げ出して、第5話に続く。

このシリーズ。
各エピソード内で、ジュリアナ、フランクのいるサンフランシスコ、ニューヨークのスミス大将と三つの場所での出来事を見せてくれます。
48分の時間内に三箇所なので、けっこう忙しない。
第4話では、ニューヨークのスミス大将のところは大して進展が見られません。
律儀にスミス大将が狙撃犯を捜査したり、部下のコナリーをいびったり、ジョーに指令を出したりとそれなりに忙しく働いてはいますけど。

この先の展開が楽しみです。

高い城の男〜第3話


アマゾンプライム配信のシリーズものです。

色々あった翌日。
ジョーはジュリアナが殺してしまった男がナチの工作員だと告げ、一刻も早く逃げたほうがいいといいます。
ところが、ジュリアナは「二人が一緒に逃げたら怪しまれるから、時間をずらそう」と言い、仕事に行きます。
一晩眠って、すっかり肝の座ったジュリアナ。
ジョーは複雑な様子です。

そこにナチの賞金稼ぎが現れます。
爆笑問題の太田に何処と無く似たこの賞金稼ぎ、自分では保安官と名乗っています。
収容所から脱走して潜んでいるユダヤ人を探し出しては殺しています。
殺害した被害者の指を切り取りコレクションしています(ひょっとして後から身元確認するため?)。

ジュリアナに聖書を売った本屋のカールさん。
実は脱走したユダヤ人でした。
ユダヤ人だけど、聖書は売ってるんだ。
イスラム教徒の人も酒屋を経営してるから、別に問題ないのでしょうね。
そういうことではなくて、気の毒にカールさんも殺されてしまいます。
その上、見せしめに吊るされてしまいます。

そこに戻ってきたジュリアナとジョー
彼らは街を出て行方をくらます前に、昨晩殺してしまったエージェント(折り紙おじさん)の死体を始末するために現場に戻ったところ、折り紙おじさんが隠れていた洞窟を発見。
そして、トルゥーディ(&ジョー)が探していた”協力者”が実はレストランの主人だと知ったので、慌てて戻ってきたのでした。
二人に気がついてショットガンを向ける太田。
この太田の悪役ぶりもなかなかです。
やばすぎる展開にかろうじて逃げ出す二人。

一方釈放されたフランクは、憲兵隊からの出頭命令が来て、妹の死体の確認をさせられます。
反逆者として処刑されたため、すぐに火葬されてしまいます。
最近は西洋でも火葬を希望する人もいるそうですが、死後に身体を残せないのは、宗教上残酷な仕打ちと言えます。
義理の兄に、妹と子供達の死を告げなくてはならないフランク。
義理の兄は出張先の東京から戻ってきたばかりのようです。
住んでいるのも、郊外の瀟洒な住宅街。
原作では拝日主義者(ピノック)を呼ばれましたっけ。
妻や子供達の死をフランクのせいにして攻める義理の兄。
「殺したのは憲兵隊だ」
と反論するフランク。
そりゃそうだけどさ。
義理のお兄さんの気持ちもわかるよ。
とばっちりだもん。
そんな風に、理不尽に家族が二分されてしまうのが”占領下の生活”なのだと思い知らされます。

折しも日本の皇太子夫妻がやってきます。
この皇太子が浩宮によく似ている。
皇太子妃は松たか子かな。
二人とも日本語も英語も上手。

皇太子夫妻の渡米でわきたつ街と、それを苦々しく眺めるフランクたち。
フランクの様子がだんだんおかしくなっていきます。

ニューヨークではスミス大将が、部下のコナリーを密告者として疑います。
何かの伏線かな?

最後は、怖すぎる太田に追われたジュリアナが倉庫に逃げ込むところで、次のお話へ続きます。

高い塔の男〜第2話

ジュリアナは、バスに乗ってキャノンシティにつきます。
妹のチケットにメモ書きされていたサンライズ・ダイナーというレストランで、12時5分というメッセージを頼りに、妹が接触するはずだった誰かを待ちます。

そんな彼女に近づく、ジョー
彼はドイツ帝国が支配するニューヨークからやってきた、ナチスのスパイです。
ただ、ジョーがジュリアナに近づいたのは、単純にジュリアナが美人だったから、らしい。
まったく男ってやつは。

やがて街に男がやってきます。
それは折り紙を折る男です。
やっぱり折り紙おじさんかい。
リドリー・スコット監督、よっぽど折り紙好きなんやなー。

このおじさん、ジュリアナに聖書のウンチクを教えたり、お金を渡して
聖書を買うように勧めたり。
どこか意味ありげ。
この人がトルゥーディが会うはずだった誰か?
ジュリアナは、思い切って彼とこっそり会う約束をします。

町外れの橋の上で、無事にフィルムを渡すジュリアナ。
ところが男は、トルゥーディが会うはずの誰かではなく、実はSSのエージェントだったのです。
それも、ジョーとはまた違う管轄のエージェントでした。
おっさんに危うく殺されそうになる、ジュリアナ。
とっさの合気道で、逆にダムに投げ飛ばしてしまいます。
そこに、駆けつけたジョー
ジョーに助けられてホテルに戻るジュリアナ。
なんか、いい雰囲気になってます。

一方、その頃フランクはジュリアナの行方を捜す日本の憲兵隊に逮捕され、拷問されます。
妹家族を人質に脅迫もされます。
いよいよ、銃殺されそうになった時、危ういところでトルゥーディのカバンを持った女性(第一話でジュリアナからバスの中で盗んでました)が捕まり、釈放されるフランク。
しかし時遅し、妹ローラとその子供たちはガス室で処刑されてしまっていました。

もともと穏やかで平和な生活を望んでいたフランク。
どちらかというと不甲斐ないほどに、穏便に事を済まそうとして生きてきました。
生き延びるためには、多少のプライドを捨てても良い、とさえ思っていたフランクですが、ついに変わってしまいます。
フランクのように生きたい人の気持ちはわかるような気がします。
憎んだり、悲しんだりって辛いもの。
できれば嫌なことは見ないことにして、目の前の幸せなことや希望だけ見てのほほんと生きていきたいと思うのが普通だと思う。
でも、いくらそうしたくてもいつのまにか自分や自分の周りの人がどんどん追い詰められていったとしたら?
理不尽に拷問されたり、意味もなく殺されてしまったりしたら?
中東で反米活動家や、テロリストが絶えず現れる理由がわかるような気がしました。

そして、ニューヨークでは冷酷非道なスミス大将が意外と家族思いの優しいお父さんぶりを発揮した後で、通勤途中に襲われます。
これは死亡フラグか?
と思わせながらも、格好良く切り抜けるスミス大将。
万事休すという事態で、意を決して姿勢を正し、つかつかと瀕死の部下のそばに歩み寄り、部下の差し出す銃をとって狙撃者を撃つシーンは、いかにも軍人らしくてなかなかにあっぱれ。
格好いいじゃんスミス大将。
というわけで、話はどんどん原作を離れて、複雑怪奇な世界に入っていくのでした。