読書感想〜「老後は一人暮らしが幸せ」の続き
「ふたり老後もこれで幸せ」と「続・老後はひとり暮らしが幸せ 同居より満足なのは何故?」を読んでみました。
「続〜」はほとんど前著と変わらず、アンケートの回答をより詳しく報告している感じの本でしたので、主に「ふたり老後〜」の方についての感想です。
二人暮らし、特に、高齢者の夫婦二人暮らしは、妻の負担が大きすぎて満足度が低いようです。
夫は退職してのんびりしているのに、妻は相変わらず夫の世話をしなくてはならず、夫が家にいる分、かえって手がかかる。
その上、夫は、世話をされることを当たり前に思っていて、感謝の言葉もないどころか、人によっては会社にいた頃の習慣からか、うるさくチェックを入れたりするので、余計に鬱陶しい。
なんか、わかるわー
職場の上司も、ある時、奥さんに
「今度、部署の人員が増えるから、前よりも早く帰れるし、休日も家に居られるよ♡」と言ったら、
「はぁ? あなたが家にいるってことは、私の仕事が増えるってことでしょ(~~;;)」
と返されてしまったそうですし。
そういえば、そのむかし、子虫たちが小学生の頃のこと。
PTAの集まりが昼間だと、フルタイムで仕事をしている私なぞは、なかなか参加できないので、夜の8時とかダメですか?って、提案したら、
「夜は主人が家にいるので、(出てくるのは)無理です」
っていうお母さんがいて、周りも「そうよね、無理よね」という感じだったのを、思い出しました。
私など、夜に相方が家にいる=子供の世話を押し付けて出かけて良い、という感覚だったので、びっくりした覚えがある。
どんだけ、手をかけてもらっているんだ?夫 ( ̄_ ̄|||)
と、言いつつも、うちも、たまの休日におじさんが家にずっと居ると、邪魔、とまでは言わなけど、ちょっと持て余すしな。
とはいえ、今後、いただける年金額が減っていくに当たっては、出来るだけ二人の収入を合算して暮らしていける方が、経済的にも心理的にも安心です。
今回読んだ三冊とも、アンケートで不満を訴える高齢者の不満の原因は、はっきり言って、同居者との意思疎通のなさにあるような気がしました。
「夫が感謝の言葉すら口にしない」と妻が愚痴る一方で、
夫は、「そんなことは言わなくても長い付き合いなんだがらわかるはず、逆に妻に感謝の言葉を言ったりしたら立場が弱くなる」
などと答えてます。
そして、著者も、もう今更言っても、相手が態度を変えることなど期待できないし、と、半分投げている感もある。
もう場合によっては仕方がないので、その場しのぎでやり過ごし、あとは居ない者として対応しなさい、などとアドバイスされてます。
そう言うものなのかな、とも思ったりします。
実際、老後になってこじれた夫婦が身近に居ますし。
いや、でも、一日中一緒にいる相手に対して、「この人がいなければ、私はもっと自由で幸せに生きられるのに」と思って、朝な夕なに暮らすのもどうかと思います。
なんか、悪いものが憑きそう。
やっぱり、最初からどうせ無理だしと、諦めてたら、通じるものも通じないのではないでしょうか。
幸い、相方のおじさんは、多少鈍いけど、今の所はそう頑固ではなく、まあまあ他人の話は聞く人間です。
今から、根気強く、お互いそう言う会話も出来るようになっておけば、いざという時に不満も口にし易いでしょうし、こじれる前になんとか解決できるのではないかしら。
一緒に同時に事故や災害に会う以外、どの道、死ぬ前はどちらかが独りになっている可能性が高いわけですから、それまでは、二人で暮らしても、ストレスを溜めないでいられる関係性と生活習慣を、今から培っておかないといけないな、と思うのです。
A Great Big WorldのSay Somethingと言う曲に
「何か言ってよ、(でないと)あなたを諦めてしまうから」
と言うフレーズがありますが、お互いに愛想をつかしあう前に、言える関係になっておきたいものだ、と思ったのでした。