上野千鶴子 おひとりさまの最期〜を読んで
先日、老後はひとり暮らしが幸せシリーズを読みました。
どうやら、一人暮らしの方が人間関係に気を使わずに済むし、マイペースを貫ける分、幸せなようです。
そして、夫婦仲が良くても、いずれは片方が残るのだから、一人で老後を迎えるように心構えが必要。
なるほど~。
そこで、おひとりさまといえば、この方でしょ。
という訳で、読みました、上野千鶴子。
「~幸せ」シリーズは、どちらかといえば、一人暮らしをするお年寄りが、まだしっかりしていて、自立して暮らせることが前提でしたが、さすが上野先生、認知症になったら?癌の末期だったら?と自分で自分のことができなくなった状態での最期のことも、論じられています。
本の中では、理想の最期を遂げられた方の実例も載っていて、それに関連づけて色々な制度の話もある。
なのですが、やっぱり、在宅看取りは本人の強い意志+周りのサポートがないとね、という結論。
そしてその周りのサポートというのが、また条件が厳しい。
まず、お願いする介護サービスのスタッフは、在宅看取りに対しての志が高くて、介護能力のレベルの高い人たちであることが必要。
交代で付き添ってくれて、細かい要望に応えてくれる友人や家族がたくさんいないと駄目。
介護は一人じゃ負担が大きすぎる。
そりゃそうです。
そして最後まで横槍を入れずに、付き合ってくれる家族でないと駄目。
前提条件のハードル、高過ぎないですかね?
志もレベルも高いスタッフに巡り会える運がないと、そもそも無理だし、家族に余裕がないと駄目だし。
友達もたくさんいないと難しいらしいし。
普段から引きこもり気味で、もともと友達も多くない私には、すでに無理ゲーっぽい。
思い浮かぶ数少ない友人に介護を甘えられるか、と言えば、無理。たまに会いに来てもらえたら嬉しいだろうけど、生活を委ねられるかと言うと、それは無いな。迷惑はかけられません。
残念ながら、そう言う性格です。
家族だって、いくら私が、「家が良いよー」と言っていても、身体に自由が利かなくなれば、「もう面倒だから」とか、「なんかあったら困るでしょ」とかで、どこかの施設に放り込まれないとも限らない。
そんな子に育てたつもりはない、などと言えるほどに、立派な親虫ではありませんでしたし。
そもそも、子供の生活を犠牲にしてまで、私の面倒を見ろ、とはさすがに言えないと思いますし、そこまで期待もしていない。
そして認知症が出てきてて、自分でも自分の判断に自信が持てなくなっていたら、やっぱり心も弱くなってて、「やだ、家で過ごす!」なんて主張、できないかもしれない。
どう考えても、あまり安心できる老後じゃなさそうです。じゃあ、どうすればいいんだ?
ああ、もう、いいや。
考えるの、やめた。
そんなに長生きしないかもしれないし。
今を楽しく生きていけば、もう、善し。とすることにします。
そう言うのを、現実逃避とも言う。。。