納豆とパスタとおじさん
それは、お昼近くになった時の出来事。
たまたま、家に相方のおじさんがいて、昼ごはんを何かしら作らないといけない、というシチュエーションになりました。
私一人だったら、残り物で済ます、という手を使いたいところでしたが、二人の腹を満たすにはちと足りない。
とは言え、面倒だったので、簡単にできるパスタにしようと思い、パスタで良いか?と問うたらば、それで良いと。
そこで、パスタを茹でつつ、何かソースになるものは、と探すと、ちょうど期限が過ぎかけている納豆が2パックあったので、「納豆スパでいいよね〜」と言いつつ、冷蔵庫から取り出そうとしたら、突如、おじさんから、待った、がかかった。
「それだけは食べられないから、やめて」と。
それだけ、って、おじさん、他にもブラックコーヒー飲めないし、レバー食べられんし、パクチー駄目だし、唐辛子系は全部アウトやん。と突っ込みを入れたくなるのを抑えて、なぜか?と訊いてみました。
だっておじさん、納豆は、普通に毎朝食べてますもの。
むしろ、納豆は絶対切らしたくない派でもあります。
牛乳やバナナと並んで、おじさんのために我が家で切らさないようにしている常備菜でもあるのです。
おっさん曰く、
「スパゲティに納豆の組み合わせが、どうしても嫌なの」と。
何だよ、そのお子ちゃまみたいな言い草。
。。。( ̄_ ̄|||)
と思わないでもなかったのですが、そこまで主張する奴に、
「好き嫌いは良くないよ~( ̄ー ̄)ニヤリッ 」
などと言って、無理やり食べさせるほど、大人気ない人間ではないので、じゃあ、何か違うもので、と急遽、トマトソースの缶を開けて、トマトソース・パスタに変更。
結局、冷蔵庫を漁って出てきた野菜も刻んで、ベーコンと炒めて、月桂樹の葉と赤ワインで煮込んで、パルミジャーノを加えて、と割とまともなソースを作ってしまった。
料理なんて、一旦始めてしまえば、多少の手間でも案外やってしまえるものです。
ただ始めるのが面倒で、つい手抜きになってしまう。
それにしても、結婚して24年。
大方の好みも苦手も把握している、と思っていたのですが、もうすぐ四半世紀を迎えよう、というところで、まだ私の知らない苦手なものがあったとは。
逆に新鮮な思いがしたのでした。