蒸し暑い夏に一番食べたいもの
暑い日が続いております。
夏バテ予防にも効果的なゴーヤ。
独特の苦味が、私は大好きなんですけど、評価が分かれる食べ物だと思います。
鹿児島の人は、案外、食べない食材です。
苦い味がやっぱり敬遠される理由なんでしょうね。
相方のおじさんとこも、誰も食べない。
甘党だからか。
姑は、「これを見ると、戦時中の食べ物がなくて苦労した頃のことを思い出すから、嫌い」
とはっきり言います。
ある年代より上の人は、辛い思い出があるから食べないみたいです。
でも、やっぱりそれだけじゃない気もする。
だって、同じように「これしか食べるものがなかった」と言いつつも、薩摩芋はここまで敬遠しませんもの。
ちなみに、鹿児島の人は薩摩芋とは言いません。
唐芋(からいも)です。
ゴーヤについては鹿児島の人は、「苦いから誰も食べない食物」って思い込んでいるみたい。
だって、鹿児島の料理番組見ていると、いかに「苦味」をとるか、そこにばかり力を入れている気がする。
だけどこの苦味が、良いんだけどな〜と、新聞のコラムやテレビで「苦味をとるコツ」をお料理研究家さんたちが、細かく説明するのを見るたびに、私などは思うのです。
私の知る関東人でゴーヤ好きは、皆さん、「この苦味が良いの」と言っているのですがねぇ。
そもそも、鹿児島人は「甘いもの」=「美味しいもの」という認識が強いような気がする。
お醤油にも隠し味で砂糖が入っていたりする。
ほんとです。
某県内人気のめんつゆにはボトルに「蜂蜜入り」と誇らしげにうたっています。
江戸時代に砂糖の産地だったから、というだけでなく、砂糖に身体を冷やす効果があることを、庶民は経験的に知っていたから、ではないかと個人的に思っています。
ゴーヤの苦味、確かに、子供の頃は苦手でした。
祖母が卵とじにしてくれるゴーヤチャンプルは、お豆腐と卵のところばかり選んで食べていた気がする。
でも、大人になってこの苦味が、美味しいと思うようになりました。
お酒を飲むようになった頃からかもしれません。
飲兵衛の食べ物ですね。
母は、ゴーヤはオリーブ油と酢、レモン汁につけてピクルスにしています。
チーズを添えて、ビールやワインと相性がバッチリ。
ええ、母も飲兵衛です。
さらに、母の家では、ゴーヤを窓の外で育てて、夏にはグリーンカーテンに利用しつつ、収穫も楽しんでます。
昔は九州以南でないと、うまく育たなかったらしいのですが、最近では関東でもごいごい大きくなります。
やっぱり、温暖化なのかな?
私は、酢漬けにすると浸かるのを待つのが面倒なので、大抵、炒めて食べてしまう。
ゴーヤチャンプルが一番好きです。
多めに作って、翌日のお昼に素麺と炒めて食べるのも好き。
お豆腐が入ると、どうしても日持ちがしないので大量に作り置きできないのが、残念。
夏には産地だけに、腕くらい太い立派なゴーヤが150円くらいで手に入るので、お財布にも優しい。
凸凹のところがしっかりしていて、色は濃い緑のものが、苦味が強くて美味しいですよ。
相方のおじさんは、ベーコンと卵をたくさん入れて甘めに仕上げるのが好きですが、私は、豚肉と唐辛子、味付けはナンプラー。
冷たく冷やしたビールと一緒にいただくと、ああ、日本の夏も悪くない、としみじみ思います。