とりあえず初めてみます老いじたく

ねんきん定期便をきっかけに老活してみることに

ニートの歩き方〜を読んで


日曜日のお昼にやっている、なんでも鑑定団。
お宝に縁のない家で育った私は、それほど興味ないのですが、相方のおじさんはこの番組が割と好き。

おじさん家だって元は農家だし、お宝に縁がないのは一緒だけど、いかにもいわくありげな一品が、ただの量産品と判定されたり、あるいはその逆だったりの逆転劇が面白いそう。

番組の最後の方は、ハイライトというべき芸術作品が出品される。
と同時に、その作品や作者についてのちょっとした説明がある。
これは、結構勉強になります。
なんていうか、一般教養ってやつですか。

このあいだの日曜日は、梅原龍三郎でした。
芸術関係は全くの門外漢なので、初耳の画家ですが、日本の絵画界では有名な人らしい。
で、その梅原龍三郎の生涯を、テレビで説明。
なんか、ね、こんなこと言ったら怒られそうですけど、この人ニートやん。

適当に流し見していただけなので、私の勝手な思い込みも入っているとは思うのです。
でもね、学校も入ったり辞めたり、フランスにふらふら(親の金で)留学させてもらっては、やっぱりふらふらしてたり。

当時、絵描きになる人って、だいたいこうだったんでしょうね。
実家が裕福で、職につかないで好きなように絵を描いてて、周りも「それで良いよ」と言ってくれて。

そう考えると、今の時代、家がそれほど裕福でなくてもニートになれるのは、やっぱり良いことなのかしらん。

この本の著者も、書いています。
社会には一定の割合で、ニートが存在する。
環境や運次第では、自分がそっちの人だったのかもしれないのだから、ニートを敵視しないでほしいと。

それは、理解できなくはないけれど、やっぱりうちの子供がそうだったら、ちょっと、というよりかなり、嫌だな。
やはり、世間体などは別にしても、そこそこ安定した職についてくれて、落ち着いた家庭を築いてくれて、孫の顔も見せてほしいよと、思うのです。

この著者さんは親御さんのこと、本には一言も言及されていませんでしたが、例えばお母さんなんかは、どんな想いなのかしら。
と、余計なことを考えてしまったりして。

それはさておき、ニートの暮らし方とか考え方とかを研究するための本としてではなく、アーリーリタイア本の一種と考えて読むと、なかなかに勉強になりました。

考えてみると、ニートって、ある意味究極のアーリーリタイア。
最初からリタイアしている人。
あるいは、就業期間がすごく短くて、その後のリタイア生活が長い人です。

仕事で成果を出すとか、評価されてきた経験がない分、妙なプライドもなくて、案外、付き合いやすいかもしれません。

お金を使わずに、仲間との小さなコミュニティで暮らしていこう、とか、我慢して頑張るのは止そうとか。
ついでに、家事はできた方が居候しやすいとか。
社会で役に立たなくても、引け目を感じることはない、一緒にいても良い奴だと思ってもらったら、それで良いのだとか。
今後の老後を、そつなく生きるための、老人道としても読めます。

家に、ニートが一人いると宅急便を受け取ってもらえたり、家事をしてもらえたり、ついでに子供の面倒も見てもらえるし、って、そういうことをしている人を主婦と呼ぶのでは?
著者はニートになる方法として、主婦や主夫という立場もあると言っています。

専業主婦が聞いたら「そんなもんじゃないわよっ(怒)」と言われそう。
でも、専業主婦の方が、「気が向いた時だけ家事をして、あとは日がな一日ごろごろして暮らすの、その代わりお金はなくて良いし、家族にも期待とか要求とか一切しないの」
と、考えを切り替えたら、それはそれは素敵なニート生活がすぐに送れそうです。
問題は、その生活を本人が本当に心からしたいか、どうかだと思う。
私は怠けているのも好きだけど、働くのも嫌いではない。
と言うか、どちらか選べるなら、働いて、自分で使いたい分のお金は自分で稼ぎたい。
養ってもらっているのだから、と相手の顔色を伺ったり、理不尽な扱いを我慢するくらいなら、満員電車だって、残業だって我慢します。
(*別に、相方のおじさんが理不尽な訳ではありません。ただ、どうしても力のバランスとか、気持ちとかがそうなりそうだと思うのです)
だから、女性が普通に仕事のできる時代に生まれて、本当に良かった。

さて、ニートになるにあたって、必要なもの。
それはネット環境だそうです。
ネットがあれば、他人と付き合うのに、現実世界では疲れてしまう人でも、ゆるく繋がっていける。
ネットがあれば、一日をもてあますことなく、楽しく暮らせる。
ネットのおかげで、いくばくかの恵みや収入を得ることもできる。
というあたりは、なるほどそうかもな、と思いました。

確かに、仕事のない日は、ほぼ家にお籠りの私。
でも、本を読んだり、ネットを眺めたりしてたらすぐに時間が経ってしまう。
独りで過ごすことにあまり抵抗がない。
一日中、誰とも会話をしなくても平気。
家事だって、家族が減った今、それほどすることもありません。
このまま、仕事に行く日がなくなれば、私も立派なニートだわ。
ははは。