とりあえず始めてみます老いじたく

ねんきん定期便をきっかけに老活してみることに

「夫婦共通の趣味」はなくてもいいけど、あればあったで悪くない

夏の連休初日の金曜日。
まだお盆休みではなくて、山の日と言う名の休日です。
私は日雇い労働者なので、平日に休みが入ると収入が減るから、ちっともありがたくありません。

相方のおじさんも、珍しく家にいるのだけど、暇で暇でしょうがないらしい。
午前中は洗濯物を干すとか、掃除をするとか、まだやることがあったけど、午後からはすることがない。
我が家の最大の懸案であるデッキの補修は、暑すぎてパス。
と言うか、その前に部材をどう調達するかで止まっている。

おじさんも、この先、老いぼれていけばデッキの補修などと言う力仕事は、そうそう気楽には出来なくなるでしょう。
だからここは奮発して、近所のホームセンターで手に入れるような安い部材ではなく、より雨風に強い輸入物の良い部材で補修しようよ。
と言うところまでは、話がまとまってはいるのですが、いつ頃にどのくらい購入するかで、おじさんが迷っている。

普段は忙しくて、考えるのも先延ばししているらしく、たまに休みになっても、やっぱり考え中のまま。
保留状態が続いています。

私は私で、今はもう家族も減って、友達呼んでBBQやってよ〜などと要求されることも無いし、猫しか歩けないようなぼろぼろのデッキは、その朽ちた感じに風情があって、眺めているぶんにはなかなか良いので、それほど急いで補修せんでも良いよ。
と内心思っている。
てか、普段もそう言っているものだから、ますます進まない。

そんなわけで、デッキの補修はまたもや先送りにして、暇を持て余したおじさんのために、急遽、映画を見て参りました。

今回は、選択肢があまりにもなくトム・クルーズの”ザ・マミー/呪われた砂漠の王女”。

感想は、う〜ん。

トム・クルーズは、55歳と言う年齢にも関わらず、頑張ってたけど、もっと他の役でもよかったのでは?
53歳のラッセル・クロウの方が、よっぽどおっさんだったけど、どっちかって言うとその方が自然体で、いいと思うな。
それって、アカデミー受賞者の余裕ってやつかねぇ。

でも、まあ人間、幾つになっても鍛えることができると言う、可能性を見せてくれたってことかな。
そう言えば、ボディ・ビルするとアンチエイジング・ホルモンとやらが出るらしいよ。
などと、映画の内容を外れて斜め上あたりの感想を、話しながら映画館を後にする老夫婦。

まあ、映像とかCGは綺麗でしたけど。
昔のミイラ映画のオマージュなんだろうな、と思わせるようなカットも沢山あって、そう言うのが好きな人には、美味しい映画かも。

悪い王女様役の女優さんは、キングスマンで両足ナイフの最強暗殺者の役をしてた人で、とてもチャーミングでしたけど、キングスマンの時ほどにキレのある動きがなくて、ちょっと残念。
と言うわけで、私たち的にはいまいち盛り上がらず。

家に帰って、テレビをつけるも、平日はほとんどテレビを見ないので、これと言って見たい番組がない。
で、おじさん、BSにチャンネルを変える。

子虫達が家にいた頃は、一応、教育によろしくないよね、と言うことで、食事中にテレビは極力見ないようにしていたのですが、二人きりだと、会話が詰まった時なんかに間が持たなくて、すっかりテレビっ子になっている夫婦です。

そしたらば、どのチャンネルかは忘れたのですが、山登りの番組をやっていました。
私たちと同年代らしい俳優夫妻が、鞍馬山を登山してます。
ご主人が山には詳しいのか、解説しながらガイドしてて、奥さんが感心しながらついていく。
足元が危ないところでは、旦那さんが奥さんの手を繋いであげたりして、仲よさそう。

私は、あまり山には興味がないので、流し見してたのですが、相方のおじさんはやけに熱心に見てる。

ひょっとして、こう言うのやりたいのか?

最近、流行っているんですかね。
中高年の夫婦で登山って。
そういえば、時々、遭難したりしてニュースになってますね。
ニュースになるのは、一部の人達だけだろうから、その何倍ものカップルが、つつがなく登山を楽しんでいるのでしょう。

でもなぁ。

私は歩くのは、全然、嫌じゃないのですよ。
今だって、ほぼ毎日丘を上り下りしてますし。
歩道橋や階段があれば、そっちに行くようにしているし。

でも、私、高所恐怖症なんです。

若い頃はそれでも好奇心の方が強くて、多少の所には意地で行ったりもしてました。
でも50歳を前に、何度かめまい発作を経験してからは、高いところが本当に苦手。
2階までです、冷静に歩けるの。
3階以上では、外付け廊下は壁に張り付き状態、で進みます。

歩道橋はまだ柵があるから怖くないけど、それでも端っこは好きじゃありません。
それが、足場の悪い山道なんて。
見晴らしが良ければ良いほど、おそらく、募るであろう恐怖心。

考えただけで、冷や汗が滲みます。

実際、テレビのカメラ映像でも、ちょっと気分が悪くなることがある。
おそらくほとんどの人が、開放感と清々しさを感じるであろう、山頂からのドローン映像。
私は背中がむずむずします。

足元だけ見ていれば、登りはなんとかなるでしょうが、多分、降りてこれない、と思う。

悪いけど、他の趣味を検討していただこうと思います。

ごめんね。