とりあえず始めてみます老いじたく

ねんきん定期便をきっかけに老活してみることに

芸人式新聞の読み方〜を読んで

これも新聞の書評を読んで、面白そうだったので図書館で予約して借りました。
そうでなければ、まず借りなかったかも。

このタイトルじゃ。

だって芸人式って言われてもね。
芸人さんを目指す人は、こんなふうに新聞を読みなさいとか、大喜利ネタの探し方、とかそういう内容かな、と思ってしまいますもの。

もともと、新聞や雑誌の読み比べをネタに、ラジオ番組をされている人みたいです。
それで、こんなタイトルなんですかね。

主にスポーツ新聞と週刊誌の話でした。
スポーツ新聞って、電車の中でサラリーマンのおじさんが読みふけっているのを見たことしかない。
なんか、すごく親父センスのタイトルが派手めの色で書かれてますね。
私は、野球とか相撲を含め、スポーツ全般にあまり興味がないので、そもそもスポーツ新聞は読まないし。
なので、ちょっとついて行けない部分もあったな。
スポーツ選手のネタはわからないし、芸能人の不倫ネタもわからないし。

ですが、朝日、読売、日経、毎日、東京新聞それぞれの個性の差が書かれている章は面白かったです。

後半の方、ネットと新聞記事の温度差についての章も面白かった。
ネットでニュースを読む人は多いけど、例えばYahooのニュースは、色々な新聞の記事を載せているのだけれど、いちいちどこの新聞社の記事かどうかを、確かめている人はいない、という話。

また、新聞記事はそれぞれ個性があって、いつも読んでいる人には通じる、冗談や文章表現が、ネットの一過性の読者(一見さんの読者ですね)には通じなくて、炎上してしまうこと。

私もよくネットで、ニュースを読むので気をつけよう、と思いました。

特に最近は、検索アルゴリズムのおかげで、あるニュースを検索すると、それ以降は、同じ内容や系統のニュースばかりが配信されるようになって、情報に偏りができる。
ということは、他のエッセイでも読んだことがあり、なるべく紙ベースのニュースも読むように心がけないといけないな、と思っていたところでもありますし。

それから、極端な美談は極端なヘイトと、相通じるものがあるというくだり。
トランプ大統領は、みんなが忖度して言葉にできなかったことを、ずばずば言うという手段で大統領になった。
という彼の説には、私も賛成です。
個人の自由やその意見を大切にすると同時に、差別的表現にも敏感なアメリカという国で、トランプさんのような人が出てきたのは、象徴的なことだと思います。

今後も、そういう人が出てこないと良い、と思います。

私はアメリカという国は、現実的でおおらかな国だと思うのですが、一方で禁酒法だったり、キリスト原理主義だったりと、妙に理詰めでことを進めがちなところがあるので、怖いときがあります。

ネットの記事は、連続性がなくて一過性に読むせいか、ちょっとした言葉遣いに、引っかかって炎上しやすい、という話、よくわかります。

それで、書いた人を同定して、住所や職業を晒したり、退学やうつ病に追い込んだりと、その人個人を追い詰めるような過激なことをする集団もあると聞くと、怖い。

でも最近は、あえて炎上させるようなことを書いて注目を集める方法もあるそうですね。

迅速さが要求されるネットのニュースでは、裏付けを取らずに配信してしまうので、ネットで配信されている記事の内容が、全て事実とは限らない、ことも。

素早い情報取集は大切なことだけれど、一刻1秒を争うような情報が必要なことは、ごく普通の生活をする上ではあまりない、と思うと、きになるニュースはすぐに鵜呑みにしないほうが良さそうです。

それにニュースを読むときは、色々なことを考えながら読むのも大切だということが、よくわかりました。
もちろん、新聞を読むときも。

スポーツ新聞は、私のような者が読むことはなさそうですが、機会があったら読んでみよう、かな。