五徳の汚れに化学の深淵を見た
五徳を洗いました。
油汚れでベトベトの五徳を洗うのは、温度の高い夏がお勧めだという番組を見たので、やってみました。
涼しくなってしまわないうちに。
残念ながら、ビフォアアフターを撮影しそびれました。
洗う方につい夢中になってしまって、忘れてました。
大きなステンレスのたらいにお湯を張り、五徳を入れる。
さらにお湯で溶かした重曹を入れ、冷めないように保温しつつ、しばらく放置。
お湯が真っ黒になり、漬けておいた五徳の油汚れが、まっくろくろすけの塊みたいになってポロポロ落ちるのが楽しい。
ヘラでゴイゴイこそげおとします。
ところでどうして落ちるのでしょう。
ネットで調べると、酸性の油汚れをアルカリ性の重曹が溶かすのだとか。
ええとええとと、昔の化学の授業で習った記憶を一生懸命掘り起こす。
酸性とアルカリ性が反応すると塩になるんだよね。
例えば、
HCL+NaOH→NaCL+H2O
みたいに。
ところで塩って水に溶けるんでしたっけ?
そうするとこのベトベトした黒い塊はなんだろう。
水には溶けないし。
(*水に溶けない塩もあるのでした)
そもそも、この反応は温度が高い方が良いのだろうか?
それとも常温でも良いのだろうか?
ふと気になって、さらに検索してみました。
すると、こんなサイトを発見。
「重曹でお掃除」の化学(その2) | Chem-Station (ケムステ)
こんな親切なサイトがあるのですね。
本当に便利な世の中になりました。
これによると、油汚れを落とすのは重曹が、油汚れの一部と反応して石鹸になり(その反応をけん化といいます。そう言えば、そういうの習ったなぁ)、その石鹸が残りの油汚れを包み込んで、落とすのだそうです。
だから、普通の石鹸でも落ちるんじゃないだろうか。
むしろ石鹸の方がよく落ちると思われる。
とブログの著者は書いています。
なんだー
そうだったんだ。
なんだか、重曹を使うとより良いような気がしていました。
それって、ただの気のせい?
ところで、重曹を乾煎りしたり、溶かした溶液をさらに煮詰めて強アルカリにすると、より汚れが落ちるそうです。
なんで?
アルカリ性にすると油汚れを分解するのでしょうか?
それともよりけん化が起こりやすくなり、石鹸に変化しやすいのでしょうか?
知れば知るほど謎が深まります。
化学って奥が深い。