とりあえず始めてみます老いじたく

ねんきん定期便をきっかけに老活してみることに

定年後の仕事選び

読んでみようと思って、発売日の9月25日に鹿児島市内ではかなり大きい部類の書店に行ったのですが、売ってなかった。

その書店は、マックスバリューや食べ物屋さんなんかも入っていて、アップルストアもある大型商業施設にあって、時々は朗読会なども開催しているような書店で、広い売り場に蔵書検索用の末端が6台も置いてある。
でも、先週号しかない。
ま、鹿児島だから仕方ないのかなぁ、きっと今頃まだトラックに積まれて集配所から向かっているのね。
と思って帰った。

翌日、ウクレレ教室のついでに鹿児島中央駅の駅ビルに入っている紀伊国屋書店に行ってみた。
ここは、鹿児島最大規模と自ら謳っている。
なのに、無い。

大丈夫か?鹿児島?

最近はあまり雑誌類を買ってなかったから意識していなかったけれど、もともと週刊誌や月刊誌の発売が著しく遅い鹿児島。
10年くらい前までは、発売日の二日遅れ三日遅れは当たり前でしたっけ。
それにしても、相変わらずとは。
もう少し販売努力をしてもらいたいものです。
ほんとしっかりしてよ、とブツブツ言いながら、結局、その週は書店に足を運べる日はもうなかったので、仕方なくネットで注文したのでした。

本はほとんどネットで購入している今日この頃、雑誌くらいは発売日に地元で買おうかと思ったのに、やっぱりネットなのでした。
これだから、地元の書店はどんどん廃れていくのだな。
普段も買ってないくせに、勝手な言い草ですけど。

さて、そんなこんなでやっと手に入れた当雑誌。
最初の方は、広告記事とあまり変わらず。
でもデータなどで、もう少し詳しく書かれています。
グラフを見ると、記事に書かれていないことも読み取れるので、面白い。

記事には、定年を過ぎても働きがいのような金銭以外の価値を求めて働く人が5割近い、ということを強調していましたが、グラフを見ると、年金だけでは生活水準が保てないからとか、まだ年金がもらえないからと言った金銭面からの理由で働いている人が圧倒的。
複数回答可のアンケートなので、ついでに働きがいも選んでおかないとプライドもあるしと、○した人も結構いるのでは?と思いました。
家に居場所がないから、という答えの人も5%だけどいる。

そして働いている人たちは6割弱がフルタイム勤務で、定年前の会社で、収入は下がった状態で働いている。

子供の頃、親が買ってくれた童謡集のレコードにあった”船頭さん”で歌われていた船頭さんは、今年60歳のおじいさんで、なのに元気で働いている、という設定でした。
あの頃は60歳過ぎて現役なのは珍しいことだったのかな、と思うと、今の60歳は元気なんですよね。

私は普通の”会社”に勤めたことがないので、知らなかったのですが、世の会社には『役職定年』というものがあるそうですね。
私は、役職定年って「定年になる頃には役職についてた方が退職金がたくさんもらえるから、定年直前に形だけでも役職につけてあげるよ」ということだと、勝手に思っていたのですが、そうではなくて、ある年齢になったら、また平社員に戻って、給料も役職手当がなくなって、部下だった人の下で働く、という大貧民ゲームみたいな話だった。

定年延長、ということはその役職定年後の会社員生活が長く続くってことで、仕事のない窓際社員よりある意味過酷?
仕事をやる気が、著しくなくなりそうです。
世の会社員のお父さんは大変なんだな。

相方のおじさんは、ずっと現場の仕事ばっかりで、出世とは縁のない職業人生だから、逆にそういう役職定年みたいな目には合わないで済んで良かったね。

後半の人事部長覆面座談会が面白かった。
タイトルにもありましたけど、定年は処遇見直しのチャンスなので、企業としては、そこで一旦、リセットしたいみたい。
そりゃ、景気の良い時代の成功体験だけを引きずってるような、能力もない上に仕事も出来ない人に、無駄に高い給料を払っていつまでも居続けてもらったら困るもんね、というのが本音なんでしょう。
わからんでもないけど、今までの自分のどこが悪いのか、自己評価も反省もできないままに、切られてしまうのも、どうかと思うし、どうせそうやって切り捨てられちゃうなら、提供する労働力を減らして(なるべく働かないで)給料だけもらおう、という気持ちになるのも仕方がない気もします。
そういう会社ってどうなんでしょう。
働いていても楽しくなさそうだし、先行きも明るくなさそう。

定年延長で、今まで培った経験を生かして後任を育てながら生き生きと働く証券マンや、全体の賃金制度を見直して年収を維持したまま働き続けられる会社など、色々、うまくいっている例もあげられていますが、これは読者の不安を過剰に煽らないためにバランスを取るために、取材してきたような気がする。
現実はかなり厳しいのではないかという気がします。

シルバー人材センターの理想と現実。最低賃金割れの現実、という話もなかなかに厳しい。

60歳で定年になっても、年金をもらうまであと10年くらいは働かなくては、暮らしていけない世界になるのは避けられそうもない、となると今のうちに、定年で仕事を一旦辞めた後、それなりのお金を稼げるような技術なり知識を身につけておかないと、先行き不安だよ。
そのためには、今以上に社畜になっているだけでは、切り捨てられるだけだよ。
というかなり厳しい内容の話でした。

定年後も充実して働くためには50歳から準備をしておくべきなんだそう。
わ、もうその歳じゃないですか。
ま、私はねバイト掛け持ち業ですから、ある意味、関係ないのです。

でも相方のおじさんには、心して読んでほしい特集なのでした。
目につくように、トイレにでも置いておこう。