とりあえず始めてみます老いじたく

ねんきん定期便をきっかけに老活してみることに

バーナード嬢曰く〜を買ってしまった

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やられました、Kindle Prime Reading。
もうはっきりわかっていたのです。
1巻目だけ無料にして、残りを買わせようという魂胆。
見え見えだったのに、こんなのに引っかかるなんて。
ちょっと、前にレビューで見かけて、「面白そうだけど買ってまではちょっとね」と思ってスルーしていた漫画。
ま、無料だからお試しに、暇だし、とクリックしてしまったのが運の尽き。
やっぱり買っちゃった。
3巻までだったのが幸いでした。
いくらPrimeでタダでも、シリーズものには手を出さないようにしよう。

シンプルな絵柄で、シュールなギャグが展開されます。
こういうの好きなんですよね。
ぼのぼのとか、勝手にシロクマとか。

舞台は学校の図書館。
町田さわ子というかなり不思議ちゃんな女の子と、彼女を観察する遠藤くんの会話で話が始まります。
なぜか、バーナード嬢と呼べ、と強要する町田さわ子。
遠藤くんは”ド嬢”と略している。
なんとなく”O嬢”を連想させて、イケナイ雰囲気。
いえいえ、そういう方向性の漫画では決してありません。

彼女は、本を読むのが遅くて苦手、なくせに読書家と思われたくて、いかに本を読まずに読んだふりをするか、そして、他人から尊敬を受けるか、というよくわからないことを目的にして図書館に入り浸っている。

読まずに内容を知るために、遠藤くんに話しかけたり、真性読書家の神林さんから、概説を受けたり、本を借りたり(で、意外にもちゃんと読んでいたり)する。
同じく読書家の図書館員の長谷川さんは、隠れシャーロキアンで、遠藤くんに片思いしている。
遠藤くんは、登場人物中たった一人の男子なのですが、恋愛オーラの全くない草食系男子。
流行りの本を、話題になっている時には読まず、周りが忘れた頃に読む、という変な趣味の持ち主。
とりあえず、この四人が登場人物です。

古今東西の名作が、挙げられていますが、主人公がいかに読まずに内容を把握するかに力点を置いているため、文学的な解説は皆無です。
でも、ロシア文学を読むと登場人物の名前の多さに翻弄されるとか、宮沢賢治は音読するとよく入る、みたいなあるあるには不覚にも頷いてしまう。

作者はSFに造詣が深いらしく、懐かしい作品がよく会話に出てきます。
子供の頃、親の本棚にあったSF文庫本、暇にあかせてよく読んだものです。ほとんど内容を忘れているので、また読んでみようかな、などと思ったりして。
私は1000冊も読んでないから、SFファンを名乗っちゃいけないのだな、と思うので、ちゃんと1000冊クリアして(るに違いない)、SFについて熱く語る神林さんが一番好き。

町田さわ子の言う、

「ちゃんとは読んでいない」
あらすじを読んで興味を持ち、話の展開が気になったので、
ネットで調べてそのまま結末まで把握したのち、感想も色々と探して読み漁りより理解を深め、十分な読了感を得る。
そういう読み方!

ここに激しく共感。
最近は、こういう読み方(?)多いな。

4巻が出たら、買ってしまうかも。