とりあえず始めてみます老いじたく

ねんきん定期便をきっかけに老活してみることに

舅の行き先

一旦は、前から居たホームで最期までお世話になる、と言う話になっていた舅の療養先。

相方のおじさんのところに、病院のケアワーカーという人から電話があって『やっぱり受け入れられません』と言ってきたそうな。
おじさんが『それは施設としての回答ですか?』と突っ込んだら、個人的にホームのスタッフに打診したら、『そういう人はお断りしている』と言われたらしい。

おじさんが『先日、施設長と話をして、受け入れ可能、というお返事をもらっているのですけど?』と返したら、急に、もごもご言い出して電話を切られたと。

やっぱりね。

上はやる気があっても、現場は動かないってやつですか。

今は要介護の老人がいっぱい居て、介護施設はどこも入所待ち状態だから、施設の方は選び放題だけど、いずれは老人も減ってきて利用者の取り合いになる、と、地域によってはでは言われているらしいけど、鹿児島はまだまだ年寄りの方が多くて、殿様商売。

経営陣はそれでも将来を考えて、実績を積むためにも積極的に受け入れたいのだろうけど、そんなこと、現場のスタッフは知っちゃこっちゃ無いから、面倒臭そうな利用者は、最初からお断り、なんだろうな。

どうしてもダメだったら、相方のおじさんが介護休暇をとって、在宅をするか?
私も協力するのにやぶさかではないよ。

おじさんは、毎日、残業で帰りが夜の10時過ぎ。
ついでだから、少しは休めば良いんじゃないか、と私は思ったのだけど。
おじさん曰く、
「こんなに忙しいのに休めるわけないだろう、無理無理」

いやいや、組織は一人欠けたくらいで止まったりはしないから。
『俺がいないと職場が回らない』ってのは、単なる君の幻想だから。
と、言ってみたけど、
「そんなわけない!!」
と、きっぱり。
あーあ、ここにもワーカホリック社畜がいるよ。

そうこうするうちに、緩和ケア病棟の空きが見つかったと連絡が。
明日にでも義姉が、返事をして、転院に向けて進めるらしい。

とりあえず、やれやれですかね。

こうなると、もう本人の意向なんてものは二の次、である。
そもそも癌になる前から自宅に帰るのは、姑が拒否、だし。
それにしても、妻を始め家族の誰からも『自分がみる』と言ってもらえない舅。
ま、私だって一人で頑張ってまで、家で看取ってあげるか、と言われたら、あまり気は進まないな。
自分の親ではないしね。

今までの彼の言動の結果、と言ってしまえば、それまでなんだろうけど。

一応、舅のために弁明するとすると、
父親とか夫というものがいまより権威のあった世代ですから。
おそらく定年後になって、成人した子供達も相手にしてくれなくなり、奥さん相手に威張るしか自分の地位を確かめられなくなって、そうして、不機嫌親父を気取っているうちに、ますます、相手にされなくなって行ったのだろう、と思う。
どこかでか『これじゃいけない』と思ったかもしれないけど、いまさら愛想を振りまいて、物分かりの良い爺さんになるのは、周りに媚を売ってるみたいだし、負けたみたいだし、と意地を張っているうちに、どんどん引っ込みがつかなくなって、今にいたるのではないかしら。

舅も、姑もごく普通の人格の持ち主で、全然、性格異常などではない。

だけど、うまくいかない組み合わせというものはあるもので、相性って本当に大事なんだな、と思う一件である。