とりあえず始めてみます老いじたく

ねんきん定期便をきっかけに老活してみることに

西郷どん〜第6話

なんだかんだと文句を言いつつ、我が家もみている西郷どん。
今回の三連休は、出かけていたこともあり録画して見ました。

相変わらず、幼稚園生向けアニメとしか言いようのない、背中がこそばゆくなるようなストーリー仕立てでございます。

ネットにはこんな記事が載ったりして、他の視聴者のみなさんもストーリーやドラマを論じることは諦めて、ほかに楽しみを見出しているのではないかしら。
大丈夫なのかしらね。
こんなんで一年間行くのかしら。

headlines.yahoo.co.jp


今回は、薩摩藩に囚われていたジョン万次郎を、斉彬の命令で家に連れ帰った吉之助が、万次郎の心を開いて協力を引き出す、というお話。

ジョン万次郎が薩摩藩に囚われ、のちには雇われて、アメリカで学んだ造船術を伝えた、というのは史実らしいです。
高知の漁師だった万次郎さんが14歳で漂流して、アメリカの捕鯨船に救助され、その船長に気に入られてアメリカに渡り、苦労の末、造船業を学び、危険を承知で帰国。
その後、斉彬に厚遇され、幕末から明治にかけて通訳として活躍もしたらしい。
でも、時期的に西郷さんと万次郎さんが若い頃に出会っていた、というのは、無い、らしい。
帰ってきたのも独りでじゃなかったらしいし。

やっぱりねぇ、日本の歴史を小学生レベルの視聴者にドラマを通して教える、というコンセプトはいいけどさ、アニメ的展開も多少は我慢するけどさ、史実を曲げてまでってのは、どうなんだろう?

面白く話が盛れていれば、それでいいのだろうか???

もしかして、そうやって興味を持ってもらって、正しいことは他の資料を見て確認してね、というスタンツなのかな。

確かに、ドラマの進行上に何か事件があるたびに、これは製作者側の捏造じゃないか?と思って、他の情報なんかをチェックするようになりましたもの。

さて、そうして幕末から明治にかけて活躍した万次郎さんですが、彼の覚えた英語は、所詮は船乗りの話す下層階級の英語だったそうで、英国側の役人の日記に『英語が汚くて聞き辛い』とか書かれてしまってるらしい。
上品な敬語表現を厳しく躾けられて育った人が、いきなり下町のヤンキーにタメ口使われたような感じ、だったのかも。

それに、持っていた知識も限られていたから、日本政府と英米との交流が進むにつれて、だんだんと表舞台での出番はなくなっていったようです。

とは言え、そもそも彼は政治を司るべく生まれてきたわけでもなく、身分制度の厳しい時代の、しかも田舎の貧しい、満足な教育も受けていない漁師の息子だった、と思えば、幸運もあったにせよ、一国の重大な機転に貢献できるだけの能力を、その時に持っていたのは、本人の才能や努力もすごくあったのだ、と思いますし、そんな人物がそつなく何でもできたら、逆にその方がおかしいよね。

ドラマでは劇団ひとりが、お殿様にもデカイ態度を取ってしまう帰国子女・ジョン万次郎、をうまく演じてました。
英語も上手だな、と思ったら、彼自身も帰国子女なんですね。