やっぱり捨てられないもの
1965年生まれの私と、1905年生まれの祖母は、干支が同じ巳年。
祖母は生前、巳年は衣装道楽になるのよ、と言ってました。
確かに、祖母は衣装道楽でおしゃれ好きな人でしたっけ。亡くなった時に、何枚も着物が出てきて、どれも割と高価なものだったらしい。
戦後はタケノコ生活だったと聞いているし、母が学生の頃には祖父が破産して、借金もあって大変だった、と聞いているのに、それでも着物を残せるって、ある意味すごい。
いい出物があると、つい買ってしまうようなところがあったらしいです。明治生まれだから、サザエさんの舟さんみたいな着物姿の方が、記憶に残っていますが、亡くなるちょっと前くらいには、パンツスーツなんかも、粋に着こなしていたおばあちゃんでした。
そんなおばあちゃんの血を引いて、さらに同じ干支の私。
センスや着るものへの情熱は、おばあちゃんほどではないにせよ、やっぱり、自分でも衣装道楽なところはかなりある、と思います。
老後生活になっても、節約してても、服は買いたいかな、と思う。
もう、着ていて疲れる服は着ないの、楽な服がいいの、と言いつつも、やっぱりそこそこおしゃれな格好はしたいです。
さすがに、毎シーズン流行りの服を買ったりはしない、と思いますけど。
今まで服はだいぶん断捨離してきましたけれど、相変わらず捨てられないものも、多々あります。
特にレザージャケットは「もう着ない」と思っても、今後収入が上がることも期待できず、もう二度と買えないかも、と思うと捨てられない。
結構いいお値段したんですもの。
果たして年を取っても、着こなせるのかどうか、は別ではありますが、未来の私が「やっぱり、着ようかな」と思うことは絶対に、無い。と言い切る自信はありませぬ。
それに、おすねかじり虫が、将来着るかもしれないし。
そう考えると、なかなか捨てられないのです。
そうして、結局、今年もまた防虫剤を買ってきては、一緒に保存袋に入れているのでした。