とりあえず始めてみます老いじたく

ねんきん定期便をきっかけに老活してみることに

ニセ科学を見抜くセンス〜を読んで

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中途半端な科学の知識が、いかに悪用されるか、と言う話が実例を挙げて出てきます。

 

私は、EM菌の話はよく知らなかったのですが、原発事故の後のセシウム処理に関しては、政府高官までも巻き込んでいたらしいですね。

 

マイナスイオンの話は、有名、と言うか、一時期家電製品でマイナスイオンを出さないものを探す方が、難しかったような気がする。

何年か前、アウトドアショップで新しいダウンジャケットを買おうとしていたら、お店のお兄さんが得々とした顔で、「このジャケットに使われている素材は、新しく開発されたもので、マイナスイオンが出ますから、、、、」と説明してきて、ついに服にまでマイナスイオンかい、と思った覚えがある。

 

水に綺麗な言葉と悪い言葉をかけて結晶の形が変わる、と言う話は確か、おすねかじり虫が学校の授業で聞いてきた。

初めて聞いたときは、「なんじゃ、それ???」

 

”水にありがとうと書いた紙を見せると”って、水がどこで字を見るんだ?

日本語でいいのか?

アメリカで採取した水だったら、英語か?

などなど、ツッコミどころがありすぎて、まさか学校で真面目にする授業とは、とても思えなかったので、先生が何かの冗談で言ったのだろう、と思いました。

うちの子虫どもは、だいたいが注意散漫なので、どうせちゃんと授業を聞かずに、変なところだけ覚えて帰ってきたのだろうさ、くらいにしか思っておりませなんだ。

 

ゲーム脳の話は、ちょっと信じちゃったな。

でも今思えば、その方が親として都合が良かっただけ、のような気がする。

脳トレ認知症の関係もしかり。

 

ゲームと脳の関係で言えば、その後、ファイティングゲームやシューティングゲームのように、反射的な判断を要求するゲームを好む外科医の方が、緊急手術の成績が良い、と言う論文も出てましたっけ。

 

結局、どうしてこんな、時には笑っちゃうようなニセ科学説に引っかかってしまうか?と言うと、人間には”事実でないことでも事実のように信じてしまう思考傾向”が備わっているから、なんだそうです。

 

そう言えば、ユヴァル・ノア・ハラリのサピエンス全史でも、人間が獲得した認知革命として「想像上の現実を信じることができる能力」と言うのが挙げられていましたっけ。

 

つまりは、ついニセ科学を信じてしまう、この認知バイアスと言うやつは、厳しい自然環境を、協力して生き抜いていくために必要な能力として進化の過程で手に入れたものらしいです。

困ったことに、その能力のせいでかえって騙されてしまう、らしい。

それなら、そこはもう受け入れて、さらに騙されないためにも、この認知バイアスというやつのことをよく理解して、他人の話は心して聞くようにしないといけないな、と思いました。

 

ニセ科学を、受け入れてしまう心理的要因として指摘されているのが、次の心理傾向。

①社会的に権威ある(と思われる)情報源や信頼できそうな肩書きの「専門家」の言うことを信頼して受け入れる思考傾向。

②未知の出来事に対して「説明をつけたい」と言う動機を持っていること。さらに、科学的な正しさよりも環境を良くしたい、と言う善意のへの傾斜。

③見かけの実用性があれば、それを受け入れてしまう。

④自分自身や、身近な人による直接・間接の体験がある。そして、その体験から、自分の考えにあった事実だけを切り取り、不都合なことは無視する傾向。

 

それらが揃うと、なんだかおかしい、と思いつつも受け入れてしまうそう。

 

特に、健康情報についての個人の体験談は、実は動物実験は試験管レベルの実験よりも、もっとも根拠が低い。本当に効くかは、集団を使って二重盲検法などで検証しなくては、わからない。

なのに、つい信じてしまう。

 

この辺の話は、義姉夫婦が昔「浄水器」にはまっていたので、実感として腑に落ちます。

 

インターネットのおかげで、適当に思いついたキーワードを入れるだけで、お手軽に知識が情報が手に入るこの世の中。

 

この本の著者が強調する、

”「途方も無い主張」をするなら、疑問の余地のない検証をすべき”

と言う言葉を肝に命じて、情報をすぐに鵜呑みにしないよう、気をつけねば、と思うのでした。

 

 

 

 

 

睡眠を改善すれば、認知症を防げるかもしれない

http://edition.cnn.comより

睡眠は、糖尿病を始め様々な疾患に影響を持っています。
アルツハイマー病や、その他の認知症患者の多くが、不眠症、夜間徘徊、日中の傾眠などの睡眠障害を持っていることもわかっています。

ところで、早いうちから睡眠障害を持つと、認知症になりやすくなるのでしょうか?

アメリカの神経学会(the journal for the American Academy of Neurology)で、百一名の認知症でない成人を対象に、研究が行われたそうです。

対象者は、平均年齢63歳。
認知症ではないものの、家族歴やアルツハイマーに関連する遺伝子を持つなど、リスクの高い人たちでした。

参加者達に、睡眠の質についての質問に答えてもらい、彼らの脳脊髄液を調べて、その内容を比較検討しました。

すると、睡眠障害を持っている人の方が、脳細胞が破壊されているという証拠を、多く示したのです。

ただし、睡眠時無呼吸症の人では、明らかな関連は見られず、全ての睡眠障害が影響するわけではないようです。

睡眠の質については、寝つくまでの時間、寝ている間の安静度、中途覚醒後の再入眠、などなど細かく聞かれます。

特に、日中にずっと眠いかどうか、は夜間の覚醒よりも影響があるようです。

少なくとも7〜8時間の睡眠は、脳の健康や機能に不可欠だそうです。
それは、睡眠のもっとも深い段階にいるときに、脳は神経細胞を破壊する様々な因子を、排泄しているから。

今回の研究では、睡眠の質についての評価が自己申告に頼っているため、今後、研究者達は参加者を募って、さらに詳しい研究を重ねる予定だそうです。

睡眠に問題があるからと言って、将来は認知症になってしまう、とは限らない、と研究者は言います。

むしろ、睡眠に問題がある人を、中年期の終わり頃のような早い段階で治療することで、認知症の発症を遅らせることができるのではないか、と期待しています。

単に、長い時間眠るだけではなく、質の良い睡眠をすることが大切みたいです。

認知症予防にもなる睡眠の取り方が、いずれ明らかにされるのかもしれません。
是非とも、私がボケる前に解明してください、と心から思ったのでした。


最後に、睡眠の質についての質問票が面白かったので、訳してみました。

https://www.rand.org/content/dam/rand/www/external/health/surveys_tools/mos/mos_sleep_survey.pdf

ただ、評価の仕方はわかりませんでした。

多分、全ての質問で問題なし、と答えた人が良質な睡眠をしている人、なのかな。

以下が、その質問です。
[最近4週間の睡眠について答えてください。]

1.寝つくまでの時間はどのくらいですか?
  0−15分
 16−30分
 31−45分
 46−60分
 60分以上

2.毎晩の平均睡眠時間を記入してください。
  〇〇時間

以下の質問には、いつもそうである、概ねそうである、だいたいそうである、時々そうである、あまりそうでない、ないの5段階で答えます。

3.寝ている間に、落ち着かない、緊張する、寝言を言う、などがありますか?

4.翌朝目覚めた時、十分に眠った気がしますか?

5.息苦しさや、頭痛で目覚めることがありますか?

6.日中だるかったり、眠かったりしますか?

7.寝つく時に問題がありますか?

8.中途覚醒して、すぐに寝付けないですか?

9.日中起きているのが辛いですか?

10.寝ている間、いびきをかきますか?

11.5分、あるいはそれ以上の昼寝をしますか?

12.必要な時間、眠れていますか?


私は寝つきはいいし、睡眠に問題はない、と思っていたのですが、やっぱり歳をとってきて、最近は、中途覚醒の後は、ちょっと寝つきが悪いかな。
それに割と毎晩、眠っている途中で目が覚めてる。
(主に、相方のおじさんが、夜遅くお風呂に入ったりするので、目が覚めてしまうのです)

昼寝は、もともと大好き。
と言うより、老後は好きなだけ昼寝して暮らしたい。
でも、それでは良くない、のかな?

良い睡眠をとって、なるべくボケないように、心がけていこうと思いました。

出典:
edition.cnn.com

食費を減らしたい

生活費の節約術をネットでせっせと検索しております。

初心者が最初に手をつけるべき固定費の見直し三大項目。
①保険の見直し、はしました。
②通信費、も見直し済み。
私は現在はSIMフリーiphoneを使用中。
月額1250円なり。
③光熱費、住居費、交通費、は今のところ見直す点が見当たらず。

固定費の見直しが済んだら、つぎは、やっぱり雑費と食費&娯楽・贅沢費。

日々の生活を楽しく過ごすために、あまり切り詰めてはいけない、とされている領域、ではあります。
でもここを減らすと、だいぶん違うのは確か。
特に食費は大きい。

月額2万円の境地に達するのは無理、としても今より減らせたら、やっぱり嬉しい。
色々とネットで、「節約」をキーワードに勉強してみた結果。

これなら私でも出来そう、な方法です。

我が家の場合、週に一度の買い出しなので、週五千円の予算で買い物をして、お米と調味料は別計算、と言う方法に挑戦してみることにしました。

お米と調味料を別計算にするのは、毎週買うわけではないのに、そこそこの金額なので、購入する週と購入しない週とで、どうしても出費に差ができてしまうため。

なるべく、毎週同じようにお金を使う方が、節約の負担感も軽くなりそうです。

それからお酒は、贅沢項目に入れるべき、と言う意見を読んで、なるほどそうだな、と思ったので今後は娯楽費の方へ。

つい買ってしまう、お惣菜関係も、一種の外食と考えて娯楽費へ入れることにしました。

二人暮らしなので、お米はだいたい5キロを一ヶ月半かけて食べてます。
なので、調味料込みで月に5,000円としてみました。

予算計画:
5,000円x5週の25,000円に調味料とお米代の5,000円で、合計3万円。

月によっては4週間なので、うまくいけば、月額5万円の食費が一気に半額にできるかも?!

いえいえ、取らぬ狸のなんとやら、と言いますし。
まずはトライアルから。

そもそも今週の買い出しでは、無謀にもステーキ肉なんぞを購入しておりますし。

とりあえず、残りの2週間でやってみて、来月から本格的に始動してみよう、と思います。

ちなみに、今回いくつかのブログを参考にしたのですが、主に参考にしたのは、マネーの達人というサイトのもの。


manetatsu.com

節約関係に興味のある方なら、もう常識サイトかもしれないですね。
直接、そのブログを紹介したかったのですが、禁転載、とサイトに書かれていて、ブログ自体をリンクしもて良いのか悪いのか、よくわからず。

でも、色々と勉強させてもらっているので、サイトの紹介くらいは、いいのかな、と思ったので。
載せておきます。

パスワードにあえて電話番号を使う

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おすねかじり虫から、SNSでメッセージが来ました。

なんでも携帯をなくしたので、警察に電話番号を連絡先として伝えたから、電話が来たらよろしく、とのこと。

SNSのメッセージは、パソコンから送受信出来るので、こう言う時は便利です。

 

でも今日は一日中、仕事中に電話が来たら困るなぁ、と思いつつ、落ち着かない状態で過ごしました。

おすねかじり虫からは、まだ連絡ない?となんどもメッセージが。

その度に、まだだよ〜。

と答えつつ、このまま見つからなかったら買い直すしかないかな、だけど私の財布からは出さんぞ、などと思ったり、そういえば相方のおじさんのボーナスが、そろそろ出る頃だよね、と思ったり。

 

そうこうするうちに、何事もなく仕事も終わり、帰宅。

家の留守番に、大阪の警察署からの伝言が入ってました。

二件ほど。

あらら、家の電話番号だったのね。

 

慌てて子虫に連絡を取ったら、もうすでに無事回収できてた、とのこと。

なんだよ、心配させやがって。。。

 

ともあれ「日中は仕事に出ているから、家の電話番号じゃ受けられないよ」と言ったら、

「とっさに、家の電話番号しか思い出せんかった」

とのこと。

 

半分呆れつつも、よく考えたら、自分の携帯電話の番号もちゃんと覚えているか、あやふやな私です。

去年ついにSIMフリーiphoneにした時、新しい番号にしたものですから。

 

相方のおじさんのは覚えやすい上に、かれこれ15年以上変えていないので良いのですが、子虫達の携帯番号はとっさに言えるか?

と訊かれたら、かなり怪しい。

 

だって、SNSのメッセージだってLINEだって、一回登録したら、あとは名前をタッチするだけで繋がってしまうのですもの。

 

でも私にしても、携帯を絶対無くさない、と言う自信はない。

突発的な何かが起きて、携帯も何もないところで、家族の誰かに電話をかけないといけなくなるかもしれない。

 

普段からこまめに使って、忘れないようにしたい。

使わないと、覚えてもすぐ忘れますから。

でも、用もないのにいちいち電話するのも変だし。

そもそも、電話は好きではありません。

家にいても、留守電に返事させているくらいですから。

留守電に吹き込まれた声と話の内容を聞いて、出るかどうか決めてます。

そばで見てたら、けっこう変かも(笑)。

 

そこで、思いついた方法です。

 

ネット上のサービスって、IDとパスワード設定が必要なもの多いですよね。

そこで、毎回、パスワードを要求されるようなサイトのパスワードに、子虫達の携帯番号を使うことにしました。

 

私の場合、市立図書館のパスワードがそれ。

私とおじさんの分と、二人分の図書カードがあるのですが、おじさんはほとんど本を読まないので、私がちょくちょく使わせてもらっている。

ネットで予約を入れる時などには、必ずパスワードがいるのですが、FBとかはてなブログのように、一度、登録したらいつでも入れるようなお利口さんではないので、毎回、利用者番号と共にパスワードを要求される。

パスワードも短いのはダメで、6桁以上にしてね、などと言ってくる。

そこで、パスワードにそれぞれの携帯番号を登録してみました。

 

図書館のサイトには、週に一度は少なくともアクセスするので、きっとこれで覚えられるんじゃないかな、と思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

お、お肉ぅ〜

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今日は、週に一度の買い出しの日でした。

いつも行くスーパーは、毎週末ごとに色々とイベントを催すのですが、今日は牛肉が安い日、でした。

毎回、対面カウンター前は、お値頃の牛肉を求めて、長蛇の列となります。

 

と言っても、普通は素通りの我が家。

お肉は、牛より豚の方がどちらかと言うと、好き。

すき焼きより、豚しゃぶ派です。

安上がりにできております。

 

ところが、今日は相方のおじさんが、いつになくそわそわ。

どうしたの? と思ったら、

「今日は、ヒレのステーキ肉が半額だよっ!!」と。

さすがに、半額、となるとちょっと足が止まってしまう。

いつもならせいぜい30%OFF、がいいところ、ですもの。

 

誕生日とか記念日とかでないと、いえいえ、たとえハレの日であろうとも、なかなか買おうとは思わないブツであります。

でも、半額、何と言っても半額

生産地であるにもかかわらず、庶民の口には滅多に入ることのない、鹿児島県産黒毛和牛のヒレ肉様が、半額、です。

 

う〜ん。

今月は、とりあえず予算内に、収まってはいるしな。

滅多にないチャンスだし。

お高いお肉、とはいえ、家で食べるなら、外食に比べたらよっぽど安くすみます。

 

見れば、お肉コーナーの対面カウンターの前の列は、まだそこまで長くない。

でも、こう言うお買い得品は迷っていたら、すぐに売り切れてしまいます。

今日だって、午前中の開店直後に来たからこそ。

 

さてさて、ここでおさらいです。

お金を貯めるなら、やってはいけないこと三か条。

 

①セール品は買わない。

そもそもセール品でなければ買おう、と思わないものには手を出さない。

②今買わないと無くなるから、と言う理由で買わない。

③どうしても必要、でないものは買わない。

 

今回は、以上の条件を全てクリア、している商品です。

でもね〜

 

ヒレ肉のステーキなんて、最後に食べたのいつだったかしらん。

まだまだ続くであろう、この夏の暑さに耐えて行くためにも、栄養はつけなくちゃね。

おじさんだって、たまには労ってあげないとな。

 

などなど、様々なことが、一気にわらわらと湧いてきては、頭の中を駆け巡る。

気持ちを落ち着けるために、一度はお肉コーナーを通り過ぎました。

そして、そして、、、、

 

買っちゃいました。(ノ´∀`*)エヘヘ

 

せっかくなので、記念写真。

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クレソンとジャガイモを添えて頂こうかと思います。

 

あいにく、おじさんは今日の昼から、仕事関係でお泊まりです。

(ええ、ブラック業界でございます。)

明日の夕食にいただくことにいたしました。

 

たまにはね、いいかな。

 

 

暑い!

今週から南九州地方は梅雨明けだそうです。

同じ九州でも、北のほうは大雨でそれどころじゃなさそうですね。
未だに梅雨が長引きそうだと、つい8.6水害※が蘇ってしまう鹿児島県人としては、他人事ではない心持ちがします。

※8.6水害
https://ja.wikipedia.org/wiki/平成5年8月豪雨


今年も無事に梅雨が明けたものの、今度は暑い。
毎夏、日本列島は暑くなっている気がしますが、今年も暑くなりそうですね。
天気予報の日中の最高気温が、軒並み30度越えとなっているのを見ると、日本列島が大きなオーブンに入れられて、じわじわ蒸し焼きになっているような気がしてくる。

私はどちらかというと、暑さには強い方でした。
30余年この南国鹿児島に住んでいて、家でエアコンを夏に使ったことがない。
お客さんが飲みに来て、窓を開けたままだと夜中に近所迷惑だから、というとき以外は使いません。
これを言うと、さすがの鹿児島ネイティブにも驚かれます。

さて相方のおじさんは、私以上にエアコンが嫌い。
夏は汗をがんがんかいて、扇風機か自然の風に当たるのが、一番健康にいい、と信じている。

食べ物の好みも、睡眠習慣も、その他諸々が逐一異なる私たちですが、エアコン嫌い、という点だけは一致する。

毎夏、お風呂上がりは手ぬぐいを首にかけて、ビールと枝豆&冷奴、というのが、週末の我が家の過ごし方です。


でも去年、更年期障害と診断された頃から、暑さにめっぽう弱くなりました。

もう暑くて暑くて、メノエイドコンビパッチ様を貼っても、やっぱり暑くて、一日中ぐったり。

相方のおじさんは、相変わらず元気だったのですが、家の中でザムザ虫と化している虫子を、見るに見かねたのか、鬱陶しかったのか、
「いい加減に、エアコン入れなよ」と言いだしました。
そして、とうとう我が家のエアコンが、夏にも起動することに。

ところで、数年前に買い換えたエアコンは、使った電力がボディに表示される。
これを見ると、
「まあ、このくらいのお値段で快適に過ごせるなら、いいか」
という気持ちになります。
でも、調子に乗って使っていると、結構、翌月の電気代が上がってしまい、
「ああ、チリも積もれば、とはよく言ったものだ」
としみじみ思ったり。

そして、もともとエアコン嫌いの夫婦がゆえに、エアコンがあるのは、居間の一室のみ。
昼間のお日様が出ている時間帯は、二階部分はまさにオーブン状態。

梅雨時と違って、洗濯物がすぐ乾くのはありがたいですが、危険を感じるほどに暑くなるので、日中は極力、一階にいます。

この暑さが一段落する十月半ばまで、ひたすら我慢。

将来、おじさんが家に常駐するようになったら、私は二階に避難することになりそうなのですが、その時には二階にもエアコンを入れるしかない、かもしれない。

また、老後のための貯金の目標額が上がってしまうなぁ。

誓います 〜を読んで

 

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”キッド 僕と彼氏はいかにして赤ちゃんを授かったか”

の続編です。

 

著者はコラムニストで、ゲイで、パートナーと二人で養子にした男の子を育てています。

しかも、近い将来、もう一人もらおうと考えているようです。

 

前回は、著者とパートナーのテリーが、オープンアダプションという制度を利用して、メリッサというホームレスの女の子から養子をもらう話でした。

すでに、日本ではあり得ない状況。

 

欧米の人は、全て、ではないのでしょうが、割と養子というものに抵抗がないようですね。

昔、両親の知り合いのご家族(アメリカ人)に男の子が二人いて、アジア系の顔立ちの子とヨーロッパ系の顔立ちの子でした。

ベトナム戦争の孤児を養子にした、と聞いていたので、てっきりアジア系の子がそうなのだ、と思っていたら、赤毛の子もそうなのだ、と言われたことがある。

 

見た目ですぐわかるからでしょうね、別に隠すこともなく、この子は養子なの、と言ってましたし、子供達も普通に「僕、養子なんだよ」と言ってました。

 

その辺の文化の違いは、なかなか馴染めないけど、いい話だと思います。

 

ところで、アメリカではゲイの人はすでに、市民権を得ていて、ごく普通に暮らしているのか、と思ったのですが、彼らにしてみれば、まだまだ、な状況なのだそうです。

この本も同性婚も禁止されていた時代の話。

と言ってもブッシュ・ジュニアが大統領になった年なので、つい最近みたいなんですけど。

執筆は2004年。

もう10年以上前の話でした。

 

ちなみに、テレビドラマシリーズのグリーが放映されたのが、

2009年から2015年だったそうです。

あのテレビドラマがヒットしたおかげで、ゲイや障害者への社会の視線が、ずいぶん変わったのだそうです。

テレビや映画の影響って、今でも大きいのですね。

 

2012年には彼らの住むワシントン州でも同性婚が、合法になったとか。

よかったですね。

でも、トランプさんが大統領になって、また風向きが変わり始めているみたい。

 

そんな時代に、色々な理由から、結婚なんてしない(てか出来ないし)、と宣言していた著者とパートナーが、だんだん考えを変えて、最後にカナダで正式に結婚するまでの話です。

 

コラムニストだけあって、歯切れの良いユーモアと、ちょっぴり自虐の読みやすい文章、この先どうなるのだろう、と最後の結論はわかっていても、ついついページをめくってしまう展開の良さ。

 

前作では、ほぼメリッサのお腹の中にいて、最後の方でもまだオムツをしてよちよち歩いていたDJが、今や、大人顔負けのスケードボーダーになり、いっぱしのことを言い、最後にはちょっと泣かせてくれます。

 

著者はアイルランドカソリックで、シカゴに住む家族の話も祖母や曽祖母に遡って語られます。

カソリック的結婚観、ゲイであること、現在のアメリカでカミングアウトしたゲイとして生きていること。

様々なことが、彼の視点から語られます。

 

彼らの話を読むと、家族ってなんだろう、結婚ってなんだろう、と考えてしまいます。

やっぱり、キリスト教的には”契約”なんだなぁ、と思ったり。

日本とは感覚が違う〜、と思ったり。

 

法的に社会的に認められないからこそ、お互いの信頼だけで成り立つ関係は、結婚制度に守られていたら持ち得ない尊厳を持っている、という一文は、胸をつくものがあります。

原題のCommitmentには、決意とか責任とか献身、という意味があるようです。さらに投獄という意味も。

言葉のイメージとしては、絶対に遂行すると強く意志を固める、という感じだそう

翻訳では”本気の関係”と訳されていました。

 

制度が保証してくれない、本気の関係を両者が続けていく、という意思だけに支えられた関係。ある意味、成熟した関係と言えそうです。

が、やっぱり、どこかで保証してほしい気持ちがあるのでしょうね。

最後に、彼らは当時のアメリカの法律では、無効、とされるにすぎない結婚を、わざわざカナダでして、帰国後に披露宴もします。

日本だったら、事実婚、でなんの齟齬もきたさないのに、やっぱりそういうところ”契約”の文化なのかなー、と思ったり。

 

二人の決意のきっかけとなり、二人を事あるごとに結婚に進ませようとし、最後の後押しもする重要人物である著者のお母さんが、敬虔なカソリック信者であるにもかかわらず、実は、離婚再婚経験者だったりします。

そのお母さんもお父さんも、そもそもカソリック信者なのに、息子がゲイでも、それを受け入れている。

カソリックって、かなりそういうことに厳しいと聞いていたので、さらっと書かれていますが、実は、すごいことだと思います。

 

そして、著者の他の兄弟たちが、それぞれにパートナーと築いている関係も、現代社会の家族の姿が、一通りではないことを教えてくれます。

 

なんだかんだ言って、日本に比べたら、アメリカってやっぱり多様性文化の国なんですね。

 

今回、DJの生みの親であるメリッサは、ちょっとだけ出てきますが、相変わらずのようで。

でも、彼女に対しては、誰もあまりお節介を焼かないんです。

あくまで道は示すけど、もう大人なんだからどうするかは自分で決めなさいね、という態度です。

日本のヤンキー精神だったら、絶対放っておかなそうですが。

 

その辺が、日本的な心情からすると冷たい、というか、やっぱり自己責任の国なのだな、と思ったりもしたのでした。