とりあえず始めてみます老いじたく

ねんきん定期便をきっかけに老活してみることに

業界用語に翻弄されるおじさん

舅が亡くなり、それなりに銀行やら引き落としのの名義変更とか、相続関係で忙しいおじさん。

最終的には司法書士にお任せするとしても、何をどうすればいいのかもわからないので、右往左往しております。
この前も、銀行に勤めている友達に電話して、あれこれ聞いてた。

そのあと、突然『ねえ、これってなんて読む?』と私に聞いてきた。
見ると、“原戸籍”って書いてある。

げんこせき?で良いのか?
それとも、わざわざ聞いてくるくらいだから、何か特殊な読み方があるのか?

正解は“げんこせき”あるいは“はらこせき”。
本来は改製原戸籍(かいせいげんこせき)と言うのが正しい名称らしい。
相続の話になると、出てくる言葉だそうです。
業界人は、“げんこせき”と読むと、現や元と間違える可能性があるから、あえて“はらこせき”と読むらしい。

http://kosekitouhonntoriyose.com/newpage31.html

ただでさえ、役所のたらい回しにうんざりしていたおじさんは、電話口やあっちこっちで“はらこせき”と言われて『なんだよそれ』と思わず切れそうになったらしい。
わからないでもないその気持ち。

ある業界の人にとっては、ごく当たり前の日常で使う言葉でも、そうでない業界の人には『なんじゃそれ?』ってこと、割とよくあるんじゃないかと思う。

私のいる業界も業界用語だらけ。
おじさんは、私の働く業界とは全く別の業界の人なので、最初の頃、本当話が通じなくて、
『健康診断でさ、へトマトクリンってあったんだけどさ』って言われて、なんだ、その可愛いの?バスクリンの仲間か?
と思ったら、ヘマトクリット*のことだったとか。
そんなのしょっちゅう。

同じ業界人だと思っていても、通じないこともあります。
そういえば、歯科の先生は抜糸のことを、“ばついと”と言うそうですね。
ふつうは“ばっし”なんですけど。

なんかの時に、『こちらで抜糸しときますよ』って言ったら、
『え、ばっしですか?いや、それはちょっと』って返されて、何をそんなに慌てることがあろうかい?と不思議に思いつつ、『傷の状態もいいですし、大した手間じゃないですから』と言ったら、
『いやいや、どれを抜くかの判断はやっぱりこちらでしないと、、、』
『どれって、全部抜いとけば良いですよね(抜かずにおいたら感染源になるやん)』
『ぜ、全部抜くんですかっ(悲鳴)』

みたいな、すごい噛み合わない会話をしてしまったことがある。
あの時、歯科の先生は抜歯の話だと思っていたんだろうな。
こちらは、抜糸の話だったんですけどね。
すみませんでした。

他にも痔出血と耳出血の話とか。
⇨『そんな出血、しばらくガーゼ詰めとけば止まるわ』『ええっ、肛門にガーゼですか?』

コニーさんとかマリリン*さんとか。
⇨『明日のオペ、1室はコニーさんはいるから』『ここの病院、外人さんも働いてるんだ』『違うよ、コニーゼイション(子宮頸部円錐切除術)の患者さん』
などなど、枚挙にキリがない。

心臓カテーテルやってる先生とか、心臓外科の麻酔をしている先生方の会話なんて、略語と固有名詞だらけで、まるで外国語ですわ。

だからね、役場の戸籍係や、銀行窓口担当者の繰り出す業界用語くらいで、めげてちゃダメだよ、おじさんっ。
頑張れっ( ´ ▽ ` )ノ

ヘマトクリット*:血液の濃さを表す数値のことです。ドラマERでは『クリット』って言ってたな。日本では、ヘモグロビンの方がよく使われる気がします。

マリリン*:悪性リンパ腫(Malignant Lymphoma)のこと。『この前のマリリンだけど、、、』などと聞くと、一瞬、外人さんかと思います。もっとも最近は、きらきらなお名前の人も多いので、普通に『あ、マリリンって名前なんだ』でスルーしちゃうかもな。