とりあえず始めてみます老いじたく

ねんきん定期便をきっかけに老活してみることに

パシフィック・リム 観に行ったのでした

パシフィック・リム観に行ったのに感想を書くのを忘れていました。
義姉夫婦と義母に付き合って、3月に亡くなった舅の法事のためお行に参加する、という不信心者の私にはストレス以外のなにもでもない苦行を経験した、実に不毛な連休だったため、すっかり前半での楽しかったことを忘れておりました。

さてパシフィック・リム
今回のはUprizing(大衆蜂起)とサブタイトルがついてました。
しっかりネタバレしておりますので、ご注意を。





今回のパシフィック・リムは前回から10年経過したという設定。

主人公は今をときめくジョン・ボイエガさん。
どうしてもスターウォーズのフィンと被ってしまうのを、髪に白髪のメッシュ入れたりして頑張ってます。
偉大な父を持ってグレちゃった若造だったのが、人類の危機に瀕して、自分よりさらにチャラい若造を指導することになっちゃった指揮官という、やけに振れ幅の大きい役を頑張ってやってました。

相方&ライバルはスコット・イーストウッド
この人こそ”あの”イーストウッドの息子さんというハンデをモノともせず、イケメンキャラで頑張ってました。
前作に出てきたローリー役の俳優さんではありませんでしたが、そもそも白人のイケメン系はよっぽど特徴がないと、誰が誰だかわからないので、いまいち印象が薄いかな。
それはきっと、私が黄色い肌の平たい顔族だからでしょう、ごめんね。
ヒロインは15才の女の子という設定で、ちょっと小柄で童顔な白人女性。
10年前にオーストラリアに上陸したKAIJUに両親を殺されてしまった、という設定です。
でも、彼女は独学でイェーガー(戦闘用ロボット)を作ってしまう天才メカニックだったりする。
彼女が作ったイェーガー・スクラッパーが、また小さくて(イェーガーにしては)可愛くてオタク心をくすぐります。
最後には良い仕事してくれるしね。
他には前作で大活躍だった菊地凛子さんが、良い感じにキャリアウーマンになって再登場。
英語も上手で、さすがハリウッド女優。
今回、日系の俳優さんがもう一人参加してましたが、彼も全然日本人ぽくない。
もうね、ラジオ英会話レベルの英語じゃ駄目ってことかしらね。
あとは、アジア代表ということでしょうか、中国からジン・ティエンさんが参加してます。
彼女は、インディペンデンス・デイにも出てたよね、
(あとで、ネットで調べたら別の女優さんだったけど、同じアジア人が見ても見間違うくらいよく似てる)
と思うくらい、典型的アジアンビューティ女優。
中国資本どれくらい入っているのでしょうね。
ま、そんなことはどうでも良いんですけど。

さて、ストーリーです。

前回、異次元との割れ目を閉じて、KAIJUの侵入を根本的に防いだイェーガー。
平和がやってきたので、早速軍備は縮小され、世の中は復興ムードでいっぱい。
放棄された都市がある一方で、繁栄している都市もある。
イェーガーたちも多くは廃棄の憂き目にあってます。
そんな中で、廃棄されたイェーガーから部品を盗んで売りさばいている主人公ジェイク・ペントコスト。
元はパイロット候補生だったのですが、挫折して追い出されるし、お父さんは死んじゃうし、となんだかんだで、悪い道に入ってしまったのでした。
ある日、貴重なエンジン部分を盗もうとして、アマーラと知り合います。
もともとイェーガーは、操作するためには二人のパイロットでないと負荷がかかりすぎる、という設定だったはずなんですけど、彼女は独学で一人乗り用を開発してます。
その才能と、操縦能力を買われてパイロットとしてスカウトされます。
イェーガーのパイロットは、数は少ないもののやっぱりある種のエリートとして養成されているのでした。
なので孤児で貧乏なアマーラは、早速新入生いじめにあう。
そんなアマーラに何かと優しくしてくれるリョウイチは、名前からして日系。
他のパイロット候補生たちは、ロシア人の大柄な白人の女の子でしょ、赤毛のいかにもなアメリカ人でしょ。
あとは大抵アフリカ系の俳優さん、で各人種確保、なんだろうけど、今回はインド系の俳優さんが入ってきてます。
インドも市場なんだろうな。
それと、中東系?の女優さん。
なんか市場マーケティングがめっちゃ透けて見えるようなキャスティング、と考えるのは深読みしすぎ?

森マコこと菊地凛子とジェイクが姉弟なのは、マコが今は亡きペントコスト将軍の養女だったから。
ジェイクは、人類を救うのに一杯一杯のお父さんとはうまくいってなかった(ありがち設定)ようですが、姉とは仲が良かったみたいですね。
さて、そのあたりの前日譚が説明されつつ、基地の様子なぞが映される。

この基地が本当に素敵。

こういうサイバーパンクな映像って、監督によってそれぞれの”色”があると思うんです。
金属の持つ重量感というか、鉄の錆びた感じとか、デル・トロ監督は本当に上手だな、と思う。
南欧とかラテンアメリカのインテリアも、鉄っぽい感じが強いから、メキシコ系の監督さんって、そういうのが上手なんだろうな。
そんなめちゃくちゃ格好いい素敵な映像を、うっとり眺めているうちに、ジン・ティエン演じる中国資本のロボット会社のCEO・リーウェンがやってきます。
助手を務めているのは、前作でKAIJUと意識をつないで大活躍したニュートン・ガイズラー博士。
ちょっと危ない、イっちゃった系の学者さんでしたっけ。
今回は、さらに危ない領域に入り込んでいたことがあとでわかる。
ニュートン博士の盟友だった、ハーマン・ゴットリーブ博士は軍に残っていて、地道にイェーガーの研究を続けています。
ハーマン役の俳優さん、この人はいい役やってても悪い役やってても一癖ありそうな、どっちかに寝返りそうな、そんな不穏な感じを醸し出してます。
なんだかんだあって、もう平和な時代になったんだから、お金のかかる軍の防衛は外注して、中国の会社に全部お願いしちゃえばいいよね、という話になっていることがわかる。
リーウェンの会社は、ニュートンと新しく開発したイェーガーで、地球全体を防衛する計画でした。
このイェーガーは、パイロットは一人でいい。
操縦は遠隔操作で行います。
パイロットを養成するのにかかる費用その他を考えると、経済的、だよね。
ところが、やっぱり、というか。
そこに怪しげなイェーガーが襲ってくる。
どうやら、KAIJU側から送り込まれたらしい。
でも、通路は封じたはずなのに、どうやって?
実は、前作でKAIJUの脳とコンタクトしたニュートン博士が、その後、KAIJUに洗脳されてしまっていたのでした。
今回のKAIJU側の目論見というか計画は、火山を噴火させて、気候変動を起こして、地球を人類に冷たくかつKAIJUには優しい環境に、テラフォームすること。
そのために新たにイェーガーからKAIJUを作成し、火山に突入&爆発させ、その爆発の連鎖反応で環太平洋の火山を噴火させ、一気に大気環境を変えよう、というものでした。
火山を噴火させたら気候も大気組成もいっぺんに変えられて、一挙両得。
なかなかによく考えてます。
東京に上陸(ゴジラみたい)して、富士山を目指すKAIJU。
やっぱり火山といえば富士山、ですか。
対するイェーガーは全部、ニュートン博士のせいでハッキングされており、単独で動けるのは数体しか残っておらず、操縦するのも未熟なパイロット候補生のみ。
なんか、どこかであったような設定です。
侵攻を阻もうとするも、歯が立たず、次々倒されていくイェーガーたち。
最後に残ったのはジェイクが操縦するジプシー・アベンジャーのみ。
それにしても、イェーガーの名前もだけど、KAIJUの名前ももうほんと強そうで厨二感いっぱいで、たまりませんね。
発見順に番号でもふっとけばいいのに、そうはしないのですな。
命名権とかどうなってるのだろう?
もっとも、台風だってハリケーンだってちゃんと名前つけてますしね。

ああ、そうでした。

富士山が、人類が危ない、という状況。
刀折れ矢尽き果てた人類。
そこに、ようやくニュートン博士の裏切り(洗脳)を知った、リーウェンが操縦するスクラッパー登場。
彼女が密かに改造していたのでした。
スクラッパーは、その小さな体(KAIJUやイェーガーに比べたら)を利用してKAIJUをかわしてジプシーに接近、新開発のエンジンを取り付けてくれます。
そのエンジンを利用して、大気圏からKAIJUを攻撃する計画。
エンジンを溶接するときに、一緒にくっついちゃうスクラッパー。やっぱり可愛い。
二体は人類の存亡をかけて一緒に大気圏外へ飛び出し、墜落のエネルギーを利用して、見事KAIJUを破壊。
ジェイク達がジプシーから脱出しようと思ったら、脱出用ポットが壊れてて、くっついてたスクラッパーの脱出用ポットでかろうじて脱出、という細かい設定も効いてます。
ちなみに、スクラッパーはリーウェンが上海の本社から、遠隔操作で操作していたので、脱出用ポットなんてそもそも設置不要だったんちゃう?というツッコミはこの際、無し、で。
リーウェンだって、本社の遠隔操作装置(家庭用ランニングマシーンに見えなくもない)で、髪振り乱し&汗水垂らして操作を頑張ってたんだし。

無事に人類は助かって、またもや東京は破壊されまくったけど、まあ、めでたしめでたし。
なのでした。
でもね、KAIJUを操っていた異次元生命体に教えてあげたい。
わざわざ東京から頑張って富士山目指さんでも、鹿児島の桜島でも用は足りたよ、多分(・∀・)。