とりあえず始めてみます老いじたく

ねんきん定期便をきっかけに老活してみることに

ファンタスティックビーストと黒い魔法使いの誕生

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出典: 
『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』新ポスターが公開 - フロントロウ

相方のおじさんは、外来語が大の苦手。
カタカナの長い単語は大抵間違えます。

ゴーストインザシェルは、最後までゴーストインザジェルとか言ってた。
そんなクニャクニャして頼りない機動隊とか、いらないからっ。

ファンタスティックビーストは、彼にかかると、ファンタビート。
なんだ、その炭酸飲料水の新作みたいなの(==;)。

ともあれ、『観に行っが〜』と言い出したので、一緒に観てきました。
いつものようにネタバレ全開なので、観に行く予定の方はご注意を。



ネットの情報によると、ファンタビシリーズは四部作になる予定とか。
そのせいでしょうか、全然、ストーリーを収拾する気の感じられない、伏線ばら撒き&回収は次回以降ってことでよろしく、感の拭えない映画でございました。

いえね、それはそれで面白かったですけど。

お話は、前回、ニューヨークで捕まったグリンデルバルトが、ヨーロッパへ移送されるところから始まります。
内通者のおかげで、颯爽と脱獄するグリンデルバルト。
空中戦てんこ盛りで迫力あるシーンですが、舞台設定が雨降る深夜とあって、画面が暗くて、展開が早くて、何が何だかよくわからん。

脱獄したグリンデルバルトは、信望者たちとともにフランスはパリへ。
そこには前作で死んだ、と思われていたクリーデンスがいるのでした。

前作では虐待されて育ったせいで、かなり色々なところが健全に育ってない、情緒不安定で知的にも問題ありそうな少年だったクリーデンスは、アジアンビューティーの彼女も出来て、ちょっとはしっかりしてきてます。
で、クリーデンスがパリで何をしているのか、というと、彼の実のお母さんについての情報がパリにあるから、らしい。
って、前作でそんな話になってたっけ?
どうやって身寄りもお金もないクリーデンス君はパリに行って、首尾よくサーカスの下働きに潜り込めたんだ?


その辺りが一切語られてません。

今回は原作がないから、原作ではそこんとこ詳しいけどね、というのもない。
小さいことですが、なんとなくしっくりこない。
かと言って、長々セリフとかで説明されても、眠たいだけなんだけども。

ところでクリーデンス君、そのアジア美人とはどうやって仲良くなったんだ?
ちなみに、アジア美人はのちにヴォルデモードの片腕となる大蛇のナギニ。
韓国の女優さんがやってます。
ワンピースのボア・ハンコックみたいにグラマーじゃないけど、似たような衣装。
だけど、映画のシーンのほとんどが寒色なせいか、12月という季節のせいか、えらい『寒そう!!』です。
インドネシアから連れてこられた、っていう設定なんだからなんか着せてあげようよ。

一方のニュートはイギリスに戻った後、海外への渡航禁止になっています。
お兄さんのテセウスが口添えして、解除にしてもらおうとしているけど、そのお兄さんとは昔からうまく言っていない様子。
その上、ホグワーツで仲良しだったリタ・レストレンジがお兄さんと婚約してたりして、なかなかに複雑な心境のニュート君。
どうやら、ティナとも連絡が途絶えているみたいだし。
ティナの顔写真が載った新聞の切り抜きを、大事に旅行鞄に貼っている辺り、オタクっぽくて泣かせます。

そんなニュートに接触してくるのは、ジュード・ロウ演じるダンブルドア先生。
学校長になる前の、若き日のダンブルドアをダンディに演じてます。
ダンブルドアは、魔法省からグリンデルバルト逮捕に協力を要請されているのですが、言を左右して従わない。
そのため、グリンデルバルトの協力者ではないか、と疑われていました。
本当は、グリンデルバルトと血の誓いを交わしていたために、自分からはグリンデルバルトと戦えなかったのでした。

ネットの世界でよく言われているのは、グリンデルバルトとダンブルドアはかつて恋人同士だった、という設定。
今回、ちょっとそれを匂わせるようなシーンもチラリと出てきます。

ダンブルドアは教え子のニュートに依頼して、グリンデルバルトを捉えようとします。
国外に出ることができないニュートは当然断りますが、そこへ前作で仲良くなった、クイニーとジェイコブのカップルが現れます。
前作で二人が惹かれあっているのは、明々白々。
特にクイニーが入れ込んでましたっけ。
魔法省の法律により結婚することができない二人は、ニューヨークから逃げてきた(?)のでした。

二人から、ティナがグリンデルバルト逮捕のためにパリに派遣されていると聞いて、俄然、パリに行きたくなるニュート。
非合法と知りながら、パリへ向かいます。

クイニーはクイニーで、ジェイコブと喧嘩してパリへ。
そのクイニーを追いかけて、ジェイコブもニュートと一緒にパリへ。

パリに着いたニュートが、ニフラーを使い、地面を嗅ぎ回って残存映像を探して、ティナの行方を突き止めようとするシーンが、シャーロック・ホームズみたい。
小柄で太っちょのジェイコブが、いい感じにワトソン感を醸し出してます。

二人は手がかりとなる羽の跡を追って、ユフス・カーマと接触します。
ユフスは両親の復讐のため、クリーデンスを付けねらっていたのでした。
ユフスは、アフリカの高貴な血の末裔という設定ですが、着ている服が上質そうなのに、よく見ると古ぼけて襟とかほころびていて、いかにも誇り高き没落貴族っぽさを醸し出しているあたり、芸が細かい。

ユフスに騙されて、ティナと一緒に捕まってしまうニュートたち。
この辺のヘタレ加減が、ニュートらしい。
都合よく(!)ユフスがよくわからん寄生虫症にかかっていたせいで、倒れてしまい。おかげで、囚われていた地下から脱出したニュートとティナ。

ユフスとクリーデンスを結ぶ鍵が、レストレンジ家の歴史にあると知り、魔法省の記録部へ忍びこみます。
そこには、偶然、リタ・レストレンジもやって来ました。
ティナの誤解(ニュートがリタと婚約したと思い込んでた)も解けて、よかったね、と思う間も無く、リタと鉢合わせ&侵入がバレて図書館員のおばちゃんとその飼い猫たちに襲われる二人と巻き込まれるリタ。
おまけに記録は、レストレンジ家の墓場に移されていました。

新しくニュートがペット(?)にした中国の怪猫ズゥー・ウーのおかげで、窮地を脱したニュートたち。

無事に墓場についたところで、ユフスの両親の話と、リタが幼少時から抱え込んでいた罪が明らかにされます。

ユフスの母はリタの父レストレンジに見初められ、(ユフス曰く)魔法にかけられてパリへ駆け落ち。
そこでリタを出産しますが、その際に亡くなってしまいます。
妻に去られてユフスの父は精神を病んでやっぱり亡くなり、死に際にユフスに『復讐としてレストレンジがもっとも愛するものを殺すように』と遺言。
そこで、ユフスはレストレンジをずっと見張っておりました。
残念ながらレストレンジはかなり自己中の人だったらしく、リタを愛することはなく、後添いに迎えた妻への愛情も薄かった。
最後の妻との間に男の子を授かって、初めて子供を愛したレストレンジは、当然ながらユフスの復讐を恐れて息子をニューヨークへ養子に出します。
どうやらその養子にされた息子がクリーデンスらしい。

と、そこでリタが衝撃の告白。

実は生まれた赤ん坊の世話役として、リタもニューヨークへ同行させられていたのでしたが、たいして好きでもない上にやたらと手のかかる弟の世話に疲れたリタが、ある日、別の赤ん坊とすり替えてしまったのです。
その直後に船が沈没。
レストレンジの息子は、そこで人知れず溺死していたのでした。
そして、弟を殺してしまった、という罪の意識がリタのトラウマとなっていたのでした。
という、横溝正史そこのけに泥々な旧家の家族秘話。
ここで、便利な魔法の家系図
すでに死んだ構成員には、印がつくことになっている。
なので、ちゃんと(?)息子は死んでました。
なんまいだぶ、なんまいだぶ。。。。

じゃ、クリーデンスって結局、誰の子供?
まさか、スターウォーズ的オチ?
というのは、ひとまず置いておいて。

グリンデルバルトは、クリーデンスを仲間に引き入れるとともに、信望者を増やそう、と画策していました。
古い体制を壊して、もっと自由になろう。
魔法が使えないからといって人間を区別したり、お互いに交流しあえないのはおかしい、と言います。

そこに、ジェイコブとの関係を禁止されて、自暴自棄になっているクイニーもはまってしまいます。
グリンデルバルト的には、魔法が使えない人間は”有用な家畜という位置付け”で、魔法使いと共生すればいいじゃん、と言っているのですが。
都合の悪いところは聞いてなかったのかな?クイニーてば。

グリンデルバルトの集会に誘い出された、クリーデンスとナギニ、ニュートとティナ、ユフス、リタ。
ついでに魔法省から派遣された、ニュートの兄テレンスとその同僚たち。
前回同様、巻き込まれジェイコブ。
とにかく主要人物が一堂に会して、最後のクライマックス。
なんかよくわからんけど、グリンデルバルトが放った魔法の炎のおかげで、パリが壊滅の危機に瀕します。
そんだけの力あるなら、クリーデンスの力とか借りなくてもよくない?

そこに駆けつけたニコラス・フラメル
ハリーポッターの第一巻に出てきますね。
『もう200年も戦ってないし』とかなんとか愚痴を垂れつつ、生き残ったニュートたち魔法使いを指揮して、魔法の炎を食い止めます。

この騒ぎで、クイニーとクリーデンスはグリンデルバルト側へ。
リタは、グリンデルバルトにあっさり倒されて塵と化してしまいます。
ニュートとテレンスはなんとなく仲直り。
何気にナギニが残っている。
クリーデンスにくっついてグリンデルバルトの方へは、行かなかった模様。
やっぱり半分蛇だけに、ニュートの方が安心感があるのか?
グリンデルバルトは魔法動物を評価しない、とニュートが言ってましたし。

今回、活躍したのはニフラー。

前回はニュートのいうことを全然聞かずに、騒ぎを起こしてばっかりいましたが、今回は鍵となるグリンデルバルトとダンブルドアの”血の誓い”を納めたロケットを盗み出してきたり、ティナの居場所を映像に映し出したり、となかなかに役立ってます。

これだけ引っ張って来て、自分が誰なのか皆目わからないクリーデンスに、不死鳥を見せるグリンデルバルト。
ダンブルドア家の危機に際して現れることになっているのだそうな。
クリーデンスは、どうやらダンブルドア家の人間かも??
的なニュアンスで終わります。

でもさ、ハリーポッターでは、普通にダンブルドア先生のペットとして飼われてなかった?
でもって、なんども再生するとか言ってなかった?

内容はそういうわけで、なんだかな、ではありました。
いっそ全シリーズ出てからまとめて見た方が、スッキリ感があるかも、と思わんでもなかったわけですが。

それはさておき、この映画、登場人物の衣装が素敵。
コートの着こなしなんかね。
襟立てて、キリッとベルト締めて。
シュッとしてて粋です。
ファッション見ているだけで、楽しい。
だからなんだかんだ言って、面白かったのでした。

あと、ちょい役でカッパ出てきましたね。