とりあえず始めてみます老いじたく

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ミス・フィッシャーの殺人ミステリー シーズン2 第九話&第十話


出典:Netfilix.com

第九話:殺人のお膳立て

幼馴染のレイモンド・ハーシュがやっている映画会社に、投資することにしたミス・フィッシャー。
映画は初のオーストラリア制作で、傑作となるはずでした。
ところが、主役の俳優ドナルド・エバートンが殺されてしまいます。
早速、ドナルドが酒を盛られていたことが判明。
捨てられていたグラスから、共演者のリリーが浮かび上がります。
ドナルドは、共演者にセクハラしまくりでした。
その上、監督ゴードンともうまく行っていなかったようです。
今回、スポンサーとして堂々と捜査に関わるミス・フィッシャー。

レイモンドは、今回の映画が成功しないと破産する状況でした。
財産を全て抵当に入れています。
監督助手のクララ・ホワイティングは有能で、しかも映像記憶の持ち主でした。
しかも、レイモンドが好きだったみたい。
ドナルドと争ってばかりいる監督を収めるために、クララに指示して睡眠薬を飲ませていたレイモンド。

ハリウッドの映画会社の副社長ジェファーソン・クラーク。
映画製作の協力が得られそうだと、レイモンドは期待しています。
が、しかし本当はただの営業員。

死んだドナルドの代役としてヴァーノン・パーマー・Jr.がハリウッドにやって来ます。
スターのために、車を用意し、バートを運転手に当てるミス・フィッシャー。
お仕着せを着せられて、仏頂顔のバート。
あくまでも自分流、が好きみたいね。

映画の撮影中、演技指導で自分の胸を刺した監督が、急死。
撮影用のナイフが、本物にすり替えられていたのでした。
狙われたのは、主役のヴァーノンと思われました。

監督も死んで、映画が完成するかどうか、の瀬戸際です。
監督代役を買って出るミス・フィッシャー。
衣装もツイードのジャケットに着替えて、すっかりその気。
何れにしても、形から入る人ですね。

張り切ったミス・フィッシャーが、撮影開始の前夜、カメラ操作を練習している(地味に努力家)と、クラークがスタジオで怪しい動きをしていました。
ハリウッドの本社から、なにやら指示を受けている。

さらにヴァーノンも、本人が言っているような人物ではなさそうです。
調べると、実はヴァーノンは本人ではなくて、本名はジェイミー・アレン。
ヴァーノンのアクション場面を担当していたスタントでしたが、怪我をして引退。
故郷のオーストラリアに戻ってきたのでした。
代役に過ぎなかったとはいえ、そこそこ演技もできるジェイミーを、新たに主役に抜擢することにした、ミス・フィッシャー。

映画自体は、資金不足でエキストラ役者もいなくなる顛末。
バートとセスまで、エキストラに駆り出されてます。

融資を受けたい一心で、不利な契約をしてしまったレイモンド。
ジェファーソンは、オーストラリアの映画界を牛耳るために、問題を起こして、レイモンドに不利な契約を結ばせたのです。
実はジェファーソンは、リリーをハリウッドの映画に出演させる、と言いくるめ、ドナルドに薬を盛り、ナイフをすり替えたのでした。

ドナルドとゴードンが亡くなったのは計算外でしたが、映画撮影妨害工作に関しては、計画通りに進めていたジェファーソン。
ところが土壇場で騙された、と気がついて切羽詰まったリリーがジェファーソンを殺しかけて、ミス・フィッシャー達が、 危ういところで取り押さえ、事件は解決。

幸い、ジェファーソンとレイモンドの契約書は、まだハリウッドに送られていなかったので、この際だから全部なかったことにしちゃうレイモンドとミス・フィッシャー。

主演女優にクララを起用し、撮影を継続します。
アフレコには、ロビンソン警部補も参加。
手作り感いっぱいで、映画も無事完成しましたとさ。




第十話:ワイナリー殺人事件

1929年秋のある日の事。
ドットを連れてベンディゴ近くのメイデン・クリークにあるワイナリーを訪れたミス・フィッシャー。
ワイナリーの所有者オスカー・ボイトの依頼でした。

メルボルンから131kmほどのところみたいですね。
ワインで有名なところらしい。
チリワインもだけど、オーストラリアワインも、コストパフォーマンスの良さで有名ですね。
ドイツ移民たちが、ワイナリーを発展させてきたようです。

オスカーもドイツからの移民二世でした。
ところが、ミス・フィッシャーたちが到着した時には、オスカーは亡くなっていました。
村の医師ボブ・ライアンの診断は、心臓発作。
『この若さで?』
と疑わしげなミス・フィッシャー。
しかも、遺体は翌日には埋葬すると。
あれこれ聞き回ろうとするも、非協力的な上に、何か隠していそうな住民たち。
ホテルに泊まろうとすると、部屋がないと断られる始末。
そこは金にモノを言わせて強引に泊まるミス・フィッシャー
ただし部屋には蛇が居たりと、明らかに嫌がられてます。

遺体が運び出される前に、調べておきたいミス・フィッシャー。
しかし、保安官クレム・フォードに捕まってしまいます。
ホテルに戻ると、銃が盗まれていておまけに車も動かない。
怪しさ満点のクレム。
クレムの息子フランクは、オスカーの弟エリックを手伝って、二人でワイナリーを経営していました。
さらに、ライアン医師の娘フローラと結婚しています。
エリックは独身で、フランクとワイナリーの所有権を共有しようとしていました。
そのためオスカーの了承が必要だったのです。

オスカーとエリックの父ミカエルは、十年前にやはり心臓発作で急死。
その後、未亡人のアイダとオスカーは村を離れましたが、エリックは戦後戻ってきて、フランクとワイナリーを復興させたのです。

応援が必要、と思ったミス・フィッシャーはロビンソン警部補に電話をします。
意味深な電話がかかってきて、何考えてんだよ、状態のロビンソン警部補。
と言いつつ、メイデン・クリーク周辺での死亡報告をチェック。
さらに、遺族がメルボルンにいることを調べ、連絡を取ります。
仕事が早いね。
オスカーの母親アイダの話を聞いて、何か怪しいと気づいたロビンソン警部補。
早朝にも関わらず、メイデン・クリークにやってきます。
クレムたちに、強引に運び出されそうになっていたオスカーの死体を確保。
さらに、警察の権力にモノを言わせて強引に、聞き込みを始めます。
ところが畑にいるところを、何者かに狙撃されます。
ますます怪しい展開。

その上、フローラはオスカーと秘密のやり取りをしていたらしい。
オスカーが従軍する前二人は恋人同士で、戦後よりが戻ったようでした。
どう考えても、怪しいクレム・フォード。
息子フランクにワイナリーを継がせたい、という動機があります。
おまけに嫁フローラは、オスカーと不倫してたらしいし。

一方、コリンズ巡査は、ドットにプロポーズする気満々で、ロビンソン警部補のシェイクスピア全集を、こっそり借り出してます。
この時代、女性に愛を語るためにシェイクスピアは、必須だったみたい。
ところが、ドットはミス・フィッシャーの捜査の進捗状況が気になって、それどころじゃない。
二人の噛み合わないやりとりが、コミカルで、全体に暗い雰囲気の中、ちょっとほっとできるところ。

ミカエルの妻アイダから、ヨーロッパからの移民の歴史が、語られます。

オーストラリアは第一次大戦時、ドイツと戦争していました。
オスカーとエリックはオーストラリア兵として、従軍。
しかし、ミカエルは敵国人として収容所に送られます。
第二次大戦中の日系人と、同じ目にあったのですね。
アイダが見逃されたのは、女性だったから?

戦争が終わり、エリックとオスカーは無事に戻ってきましたが、宿の女主人パルマの息子は戻ってこられませんでした。
以来、ドイツ人を憎んでいたパルマ

ミカエルが収容所から解放されて戻った姿をみて、逆上したパルマが、ミカエルを撃ち殺してしまいます。
クレムとライアンはパルマを庇って、死因を偽造。
ミカエルの妻アイダは、戦時中の村人達の扱いから真実をさとり、オスカーとともにワイナリーを離れましたが、エリックは残りました。
除隊が遅れたため、真相を知りそびれたのでしょうか。

エリックが、ワイナリーをフランクとの共同所有にしたいと思い、オスカーを呼び戻します。
帰ってきたオスカーは、ミカエルが祭りの直前まで、生きて元気でいたこと写真で知り、死の真相を知りたいと思い、ミス・フィッシャーを呼んだのでした。

そんなオスカーを止めようとして口論となり、殺してしまったライアン医師。
さらに殺人を隠すため、協力したクレム。
閉鎖的な町の雰囲気が、今までにない暗い雰囲気を醸し出して、八つ墓村っぽさというか、スリーピーホロウっぽい感じの第十話でした。


さて、なかなかうまくいかなかったコリンズ巡査のプロポーズですが、とうとうミス・フィッシャーの家のキッチンに押しかけて、強引に告白。
もちろんドットの答えはイエス
こちらはハッピーエンドです。