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ミス・フィッシャーの殺人ミステリー シーズン2 第七話&第八話


出典:Netfilix.com

九月に入り、暑さも気のせいか、少しはましになってきたような気もする今日この頃。
ミス・フィッシャー シーズン2、相変わらず地道に観ております。

第七話:血染めのハンドル

ミス・フィッシャーが後援している冒険者の会の会員でもあるドライバーのガーティが、交通事故で亡くなります。
事故ではなく、殺人事件だと主張するミス・フィッシャー。
交通事故は担当ではないのに、事故現場にやってきたロビンソン警部補。
いつになく深刻な顔をしています。
死体にかけられたシーツを剥ぐのにも、時間をかけてる。
の割には遺体を一目見るなり
『誰だ?』
とか言ってます。

整備工場主エルサ・ウイルトンは、ガーティと昔からの親友同士でした。
娘のミリーは、エルサを手伝う腕の良い職人でした。
レーサーになりたがっていましたが、エルサが免許を取らせなかったのでした。


ところで、この時代、女性が運転することは世間的に認められておらず、女性が運転するときは男性の同席者による監督が必要だ、と言ってはばからない政治家もいました。

工場もよく営業妨害を受けていて、車に細工をされたり、キャブレターを盗まれたりしていました。
完璧に男性社会だったみたいですね。
そもそもVAA(オーストラリアの自動車協会)の集まりには、女性は招待されないと参加できない決まりでした。
レースには出られたみたいですが、VAAの会長ペッパーはそもそも女性が運転することに反対でした。

ガーティの弟もレーサーでしたが、常に姉の後塵を拝していました。
そのため、レースの八百長を目論見、それを知ったエルサとガーティが大げんか。
ミリーはガーティを脅そうと、車に細工をします。

ミリーの告白に、いつになく激怒しているロビンソン警部補。
いつものミス・フィッシャーとの推理合戦にもいまいち浮かない様子です。
というのも、最初のコリンズ巡査の報告の時、ロビンソン警部補は、事故で亡くなったのがミス・フィッシャーと勘違いしてたことが判明。
いささか気まずいミス・フィッシャーとロビンソン警部補。

ミス・フィッシャーは、VAA会長のペッパーとレースで女性ドライバーが勝ったら、VAAの会員に入れるよう賭けをします。
が、ドライバーが見つかりません。
ミス・フィッシャー自身は、スピード違反の経歴があってレースには出場できませんでした。
ミリーは運転免許がない。
そこでミス・フィッシャーは、なんと免許証を偽造してドットをロシア人レーサーに仕立て上げます。
(可哀想なドット)
免許証の偽造をしたのは、ミスタ・バトラー。
この人、色々、特技がありますね。

さらに、検死室にマクミラン医師と忍び込んでガーティの死体を再検査するミス・フィッシャー。
実は業界では検死医はヤブ医者だと有名だったみたいですね。
どうりで、いつもミス・フィッシャーに突っ込まれていると思いました。
検死医が見落とした、ガーティの妊娠の証拠を見つけたミス・フィッシャー。

ガーティはペッパー会長と付き合ってましたが、子供よりレースを優先。
生まれたミリーは、エルサが引き取ったのでした。
けれど、父親が援助してくれなくなって活動資金が必要になったガーティは、ミリーをネタにペッパーを強請ることにしました。
愛するミリーが騒ぎから守りたかったエルサは、事故ったガーティをとっさに殺してしまったのでした。
つまりガーティとエルサは、八百長がバレて喧嘩してたわけじゃなくて、もっと深刻な話で揉めてたんですね。

全てを知ったミス・フィッシャーは、エルサがミリーに告白する時間を与えるために、レースに遅刻。
本来は、レース直前にドットと入れ替わるつもりでした。
代わりに出場したのはミリー。

さて、レースの勝敗を決する、と思われたアメリカ製最新鋭キャブレター。
ガーティが八百長してくれる保証として、弟に横流ししてましたが、どこをどう回ったか、ライバルレーサーのローズの車に搭載。
すかさず、レースに乱入してローズの進路を塞ぐミス・フィッシャー。

いいのか、それ?

案の定、レースの無効を言い立てるペッパー会長。
そこで、爆弾発言をするミス・フィッシャー。
政界進出を目論むペッパー会長としては、ここで隠し子騒動に巻き込まれるよりは、ミス・フィッシャーの話に乗ったほうが良さそうですね。

ロビンソン警部補は、ミス・フィッシャーに告白してしまいます。
どうしてもミス・フィッシャーの生き方は、受け入れられないロビンソン警部補。

もし、君に何かあったらと思うと耐えられない。
と言っちゃいます。
でも、自分の生きたいようにいきたいミス・フィッシャーは、いざという時も含めて、自分を受け入れて欲しい。

最近、いい感じだったのに、急に暗雲立ち込めてきた二人の仲。
さあ、どうなるのでしょう。



第八話:血塗られた狂女王ファナ

マクミラン医師による医学部の解剖実習の講義、というか試問が開始。
解剖室に、医学生たちが集まってきました。
ところが被験者の代わりにカッツ教授の死体が解剖台に置かれていたからさあ大変。
マクミラン医師は、ロビンソン警部補とミス・フィッシャーを呼びます。
当然、二人でいつものように捜査してくれると思ったのに、いつになくぎこちない二人。

メルボルン大学はヨーロッパの大学みたいに、昔のお城を居抜きで使ってる風の建物でした。
重厚な建物です。
冬は寒そうだけど、歴史のありそうな建物で勉強するのは楽しいだろうな。

ミス・フィッシャーが、危険に巻き込まれると思うことにさえ、耐えられないロビンソン警部補。
今回は徹底的にミス・フィッシャーを無視しようとします。
口論の挙句、『さよなら』と叫ぶミス・フィッシャー 。
堪能なのはロシア語、フランス語だけじゃないのね。
いつの間に日本語を?

関係者として事情聴取される医学生たち。
七人くらいいますね。
女子学生が二名。
当時としては、多い方ではないでしょうか。
学年に女子学生が一人も居ない、のが普通だったはずですもの。

奨学金で通学するビアトリス・メイソン、チャールズ・ストリートは、他の裕福な学生たちから浮いていて、特にビアトリスはオリバーから執拗な嫌がらせを受けていました。

ビアトリスは、今で言えば高機能自閉になるのでしょうか。
言動が変わっていて、特にオリバーのターゲットにされていました。
医学部の上級生は、教授の助手を勤めることになっていて、ビアトリスはカッツ教授の助手でした。
彼女の研究は、カタロニア地方の修道院で発見された”狂女王ファナの時祷書”の写本の解読。
医学とはだいぶ違うみたいだけどな?
当時は理系も文系の区別がなかったのでしょうね。

ただし、ビアトリスが写本の真贋に意を唱えたため、研究は中断となり、写本も金庫に保管されてしまっていました。

カッツの金庫を開けるミス・フィッシャー。
金庫破りの腕もお持ちのようで。

ビアトリスのあとを追って、回廊を進むミス・フィッシャーとロビンソン警部補。
中庭で、カッツ教授が殺害された現場を見つけます。
カッツ教授は殺されたあと、焼却室に保管されそのまま焼却される予定でしたが、マクミラン教授の予定外の講義が入ったため別の遺体と間違って解剖室に運ばれていたのでした。
運んだのは誰だろう?
教務員さんかな。

突然倒れたビアトリスを休憩室に運ぶロビンソン警部補。
女子学生は大学の寮に入れないので、近くのアパートから通っていて、休憩用の個室が与えられていました。
いいなぁ。

案内してくれたチャーリーによると、ビアトリスは何度か倒れたことがあったようでした。
チャーリーが、ビアトリスの引き出しから何かを取り出して部屋を出て行ったのを見た、ミス・フィッシャー。
コリンズ巡査に耳打ちしてあとを追わせます。
チャーリーが捨てたのは、解剖室の鍵でした。
オリバーがビアトリスに罪をなすりつけようと入れておいたものと、チャーリーは思ったのです。
オリバーは普段から、死んだネズミを部屋に入れておいたりと嫌がらせをいつもしていたからでした。

一方ビアトリスは、アパートのボヤがあって行くところが無くなっていました。
自宅に引き取ることにするミス・フィッシャー。
ビアトリスはラベルブランドのジャムを塗ったサンドイッチしか食べない主義でした。
ミス・フィッシャーの家にもジャムを持ってきたビアトリス。
ところが、ジャムをつまみ食いしたミスター・バトラーが倒れてしまいます。
(そういえば、この人、シーズン1でもつまみ食いして、ひどい目にあってますね)
ジャムにはスコポラミンが混入していました。

オリバーがビアトリスを陥れようとしますが、ビアトリスらしい返答のおかげで、バレてしまいます。
さらに、財務部長のスポールが関係していたことも判明。

スポールは数学者でしたが、戦争中は二重スパイでした。
戦時中の暗殺に関わっていたのです。
暗号を入れ込んだのが、ファナの時祷書の写本でした。
貴重な歴史的資料として大学が保管していたのでしたが、解読にビアトリスが関わることになり、写本に手が入れられていることに気づきます。
ビアトリスはその理由がわからなかったようですが、カッツ教授は、ビアトリスの指摘で暗号の存在に気がつき、スポールに奪われないよう金庫に隠していたのでした。
こっそり手に入れようと、ビアトリスを使ったスポール。
しかし、カッツを殺したのは自分ではない、と言います。
実際、奪われたはずの写本と頭蓋骨は別のところから発見されます。

頭蓋骨は、医学賞の問題として使われる予定になっており、カンニングを予防するため、カッツは金庫に保管していたのでした。

実は、写本と頭蓋骨を盗んだのはオリバーで、ビアトリスがやってきたのはカッツの差し金だと思い、スコポラミンで眠り込んだビアトリスをアリバイに利用して、カッツの教授室に侵入。
しかし、カッツは不在でしかも金庫が開いていて、写本と頭蓋骨が置きっ放しだったので、これ幸いと盗み出したのでした。


話がやばくなったので、チャーリーのメールボックスに手紙を入れて写本を返すオリバー。
頭蓋骨は、トイレに放置。
カッツ教授が無くなったからには、試験に使われる心配もないしね。

さて、この頭蓋骨。
ある黒人女性のものでしたが、その頭蓋骨の存在のせいで、学部長ブラッドリー教授の研究成果(女性の知能は男性より劣っており、黒人の知能も白人より劣っているという内容)が覆されてしまうのでした。

ブラッドリー教授は、頭蓋骨を異常型と診断して助手のチャーリーに焼却するよう命じたのですが、チャーリーはカッツ教授に渡していたのです。
なんでだろう、アメリカの大学の資料だから勝手に捨てたらいけない、と思ったのかな。

カッツ教授から頭蓋骨を取り返そうとしたブラッドリーは、口論となり、逃げ出したカッツを追いかけて行くついでに日本から寄贈された日本刀で、カッツ教授を殺害。
(寄贈用の刀なら、危なくないよう刃は落としてあったと思うんだけどね)
ところが、頭蓋骨を取り返そうとしたらオリバーが持って行ってしまっていたのでした。

犯罪を暴かれて、頭蓋骨を持って逃げ出すブラッドリー教授。
バイクで追いかけるロビンソン警部補とミス・フィッシャー。
すっかり息のあった相棒です。

ロビンソン警部補も、ミス・フィッシャーに合わせることにしたみたい。
よかったですね。