ミス・フィッシャーの殺人ミステリー シーズン3 第七話
第七話:美女テニス選手殺人事件
今回はテニス大会が舞台。
冒頭で若い女性テニス選手が、毒蜘蛛に刺されて死にます。
毒蜘蛛が凶器になるあたり、オーストラリア、らしい?
ヒュー・コリンズが帰ってきます。
魚の絵葉書一枚しかくれなくてっ、と怒っているドット。
コリンズ巡査は、結局、ママ・コリンズを説得。
さらに警部補のおかげで、上級巡査に昇進したみたい。
ミス・フィッシャーの主催で、テニス大会が開かれることになっており、会場のプルーデンス伯母様の家で、招待選手のコンスタンスと夫でコーチのスタンリー・バロウズが、お茶をしています。
ミス・フィッシャーシリーズは、冒頭の会話で状況説明や、動機がさりげなく織り込まれるので、真面目に聞いとかないと。
どうやら、スタンリーがミス・フィッシャーの友人で、コンスタンスと駆け落ちしたらしい。
二人は、シドニーで行われるテニス大会に参加して帰ってきたばかりでした。
そこに、ベリンダ・ローズウエルの死体が発見されます。
彼女は、コンスタンスの後輩で一緒に練習していました。
将来的には優勝もできると期待されていました。
靴の中に混入した毒蜘蛛に刺されたのが死因らしい。
その靴はコンスタンスの靴でした
ベリンダの靴が壊れたので、借りたのです。
蜘蛛はシドニーにしか存在しない種類で、明るいところを嫌う性質で、テニス大会の会場で潜り込んだとは言い難く、何者かに持ち込まれたものと判断されます。
やってきたミス・フィッシャー。
実は蜘蛛が大の苦手、ということが判明。
あられもない怯えっぷりです。
ミス・フィッシャーの弱みが握れて、ちょっと嬉しいロビンソン警部補。
しかし、誤解されそうな写真を、写真記者のフレデリック・バーンに撮られてしまいます。
さらにコリンジズ巡査とドットも、写真を撮られてます。
何者かが、コンスタンスを狙って靴に仕込んだ可能性が浮上します。
容疑者は、アンジェラ・ロンバート。
コンスタンスのライバルでした。
元世界大会の優勝者でしたが、最近は成績が振るわず、コンスタンスに追われる立場。
おまけに、夫とは離婚裁判の真っ最中で自暴自棄になっています。
彼女も、今回の大会にも招待されていました。
アンジェラに会いに行くミス・フィッシャーとロビンソン警部補。
メルボルン滞在中、アンジェラは港のヨットで過ごしていました。
一緒にいたのはテレンス。
アンジェラのツバメかと思われましたが、彼はコンスタンスに恋をしているようでした。
上流階級住民は、みんなお知り合いみたい。
相変わらず、アウェイなロビンソン警部補です。
テレンスに事情聴取するロビンソン警部補たち。
テレンスとコンスタンスは付き合っていましたが、テレンスが怪我をして成績が振るわなくなり、別れたようです。
直後にコンスタンスは、スタンリーと駆け落ちしてしまいました。
まだ未練のあるテレンス?
フレデリックの隠し撮りのせいで、本部長に叱られるロビンソン警部補。
一般人と捜査するなと言われ、避難をそらすためか、ビクトリア州特別巡査、に任命します。
新しい役職を、作ったんですね。
でも、おもちゃのバッファロービルのバッチを渡しているあたり、あまり真面目にやっているようでもない。
フレデリックは、迷惑行為でコンスタンスに訴えられていました。
そこでフレデリックも容疑者に。
彼は、女性の猥褻写真を取り、さらに密輸ウイスキーも持っていました。
しかしながら、それだけでは拘留できません。
そういうものなの?
フレデリックの隠し撮りした写真は、ミス・フィッシャーやアンジェラには、面白い冗談くらいにしか受け取られてませんが、ロビンソン警部補や、ドットたちの階級では問題になるようです。
ドットは、コリンズ巡査と一緒にいる写真(コリンズ巡査が、ドットのコートについた枯葉を払っているのですが、見ようによってはお尻を触っているように見える)のせいで、義理のお母さんからウエディング・ドレスを着る資格は無い、と言われてしまうし、司祭からは結婚式の司会を断られるのでは無いか、と心配しています。
結婚前の女性が、はしたない、というわけです。
ドットがコンスタンスのドレスから、テレンスとコンスタンスが一緒に写っている写真を見つけます。
テレンスとコンスタンスは、かつては恋人でしたが、コンスタンスが見限ったのでした。
女性にはテニス(に限らずスポーツ全般)を続けるには、お金が必要だったのです。
フレデリックの裏に、アンジェラがいる、と睨んだロンソン警部補。
アンジェラのところへ行きます。
堂々とロビンソン警部補を誘惑するアンジェラ。
どこかミス・フィッシャーに似ています。
まんざらでもなさそうなロビンソン警部補。
実は、こういう女性がお好み?
自宅でのんびりしていると、大きな蜘蛛に気がつきます。
柄にもなくパニクっているミス・フィッシャー。
窓から誰かが忍び込んで、蜘蛛を仕込んでいったようです。
蜘蛛は大きいだけで、毒はない種類でした。
が、意図ははっきりしていました。
ミス・フィッシャーを脅して、捜査から手を引かせようとしていたのです。
さて、寄付金集めのパーティが船上で行われます。
相変わらずコンスタンスのパパラッチをしているフレデリック。
当時は、まだ、あんまりそういうことにうるさくなかったのでしょうね。
コンスタンスが、ドレスを汚してしまいました。
シャンパンをこぼしたと言っています。
船の中でアンジェラの契約書を見つけます。
アンジェラは大会に勝てたら、CM契約が取れるはずでした。
ついに、プロのスポーツ選手誕生?
ただし負けたらCM契約は手に入りません。
ここでアンジェラにも、動機があることがわかります。
スタンリーの荷物から、フレデリックが撮ったベリンダの写真が出てきます。
実はコンスタンスとの間に夫婦生活はなく、ベリンダが代わりをしていたのです。
コンスタンスも、そのことは知っていました。
了解のもとでの関係でした。
コンスタンスは、テニスに集中するためにスタンリーの相手をするのが嫌だったのです。
テニスのコーチで、テニスを続けるためのお金も持っていたから結婚した、というコンスタンス。
こうなると、ベリンダが最初から殺人の対象だった、という可能性も浮かんできます。
フレデリックの写真館で、フレデリックに話を聞くミス・フィッシャー。
フレデリックは、ベリンダにお金を払ってコンスタンスの極秘写真を撮らせていました。
アンジェラからの依頼でした。
ベリンダは、選手たちの極秘写真を脅迫使っていました。
アンジェラも写真に、大金を払っていましたが、それほど恥だとは思っていなかった模様。
写真は、12枚ありました。
アンジェラが払った写真は11番。
12番目の写真でベリンダは、コンスタンスを強請っていたのです。
テレンスと付き合っていた頃に、妊娠してしまったコンスタンス。
テニスを続けたくて、出産を隠していたらしい。
その証拠となる写真をベリンダに撮られ、脅迫されていたのでした。
妊娠して子供ができたら、自動的に結婚して家に入り、テニスは続けられない。
そういう時代だったみたいです。
とにかく、テニスを続けたくてベリンダを殺したコンスタンス。
スタンリーと結婚したのは、キャリアのためでした。
夫婦生活が上手くいかなかったのは、出産後の体調不良のためだったらしい。
コンスタンスが、いつもセージ入りのお茶を飲んでいたことで、彼女の出産を推理したミス・フィッシャー。
セージって、乳汁分泌抑制効果があるんですって。
知りませんでした。
断乳時期のお母さんが飲むといいらしい。
乳腺炎の治療に使うらしいです。
ちなみに、ミス・フィッシャーの部屋に蜘蛛を仕込んだのはスタンリーでした。
コンスタンスのカバンから、蜘蛛を入れていたジャーを見つけ、ベリンダ殺害の犯人を知ったスタンリーは、ミス・フィッシャーの手を引かせて、コンスタンスを守ろうとしたのでした。
ともあれ事件が解決し、仲良くテニスをしているミス・フィッシャーとロビンソン警部補。
すっかり、上流階級のスポーツにも馴染んでますね。
アンジェラからもアプローチされてましたし。
次は唐突ですが、最終回。