とりあえず始めてみます老いじたく

ねんきん定期便をきっかけに老活してみることに

両親認知症Uターンすっとこ介護はじめました〜を読みました

先日の『49歳未経験すっとこ介護はじめました』の続編です。
前作でもちょこっと触れられていたご両親の認知症がひどくなり、いよいよ帰郷して、介護をしなくてはいけなくなります。

その前に、介護施設では4年も働いたらもう古参、ベテラン、という事実。
大変な仕事だけれど、その一方で、常に人手不足であり、資格と経験があればいつでも就職できる職場だけに、ちょっとしたことで、辞めて転職してしまう人が多いから、らしい。

それは、医療の現場でも同じですね。
今バイトしている病院は、今まで仕事してきた中ではすごく働きやすいと思うし、スタッフ同士も仲がいいけど、それでもこの一年でスタッフが随分変わっている。
数ヶ月毎に新しい職員さんが入ってきてます。
辞める人の理由も、本当にそれぞれ。
資格があって、いつでも再就職できるから、他の職場へ移ることにあまり抵抗がない職種といえます。

さてさて、前作で苦労しつつ介護士の資格も手に入れてベテラン介護士として、日々忙しく暮らしていた著者に、故郷の両親を見ているケアマネージャーから連絡が入ります。

すでに認知症がありつつも、なんとか訪問看護師や介護ヘルパーの助けを借りつつ老老介護をしていたご両親。
いよいよ認知症が進み、同居が必要となってしまいます。

泣く泣く故郷に戻る著者。

でも、もし介護士の資格がなかったら?
すぐに次の職場も見つからなかっただろうし、故郷に戻ろうなんて発想すらなかっただろうし。

そうして、戻ってこれない子供達が預けていく入居者さんが、地方の介護施設にはたくさん居る。
著者さんは、帰ってきてくれただけ親孝行だと思います。

とはいえ、再就職した介護施設は前の職場と違って厳しい職場でした。

若かったらね、これも勉強、って割り切れたでしょうけどね。
一年限定で頑張ったら、辞めようとかね。
この著者さんだって、一応、”ベテラン”介護士なんですから、気に入らなきゃ、辞めちゃってもいいのでしょうけど*、根が真面目な方なんでしょうね、いじめみたいな厳しい指導に耐えて、頑張ります。

偉いぞ!!

そんな日々の中でも、お父さんがお風呂で溺れかけて大変だったり、お母さんが透析になってしまったり。
次々に襲いかかる事件の数々。
毎回泣き言を言いつつも、周りのサポートを借りつつなんとか対処していく著者。

合間に、良いケアマネージャーの条件とか、認知症のケアとか、介護施設の種類や、費用など、役に立つ情報も描き込まれていて、さりげに役に立つ。

前作と合わせてこちらも読んでおくと、一通りの介護環境についての一般的な知識が身につきます。

サクッと介護について知りたい人にはお勧めだとおもいました。

気に入らなければ辞めちゃう*
同じように看護師さんも資格と経験がものを言う職業ですし、大帝のところは人手不足で、常にスタッフ募集中なので、再就職先には困らないのですが、あんまり問題のある人や、転職の多い人はやっぱりチェックされます。意外と狭い業界なので、どこで働いていてどんな評価を受けていたか、口コミでバレちゃうなんてことも。
多分、介護職もそう変わらないと思います。
仕事ができる人は、どこへ行っても仕事ができる。
それが、プロなんだろうな、と思います。