とりあえず始めてみます老いじたく

ねんきん定期便をきっかけに老活してみることに

レディプレイヤーワン〜観てきました

珍しくお休みだった、相方のおじさんが『えーが、えーが』と騒ぐので、レディプレイヤーワン観てきました。
お気楽に観られるオタク映画、ということで。

それにしても、なんてセンスのない邦題。
まんまじゃないですか。
カタカナにしたら、LもRも一緒だから、最初は、なんかトゥームレイダーみたいな冒険アクションもので、主人公は実は貴族のお嬢様、的な話かと思いましたよ。
パンフレットも、なんだろう、VRのゴーグルもってドヤ顔されてもね。

スピルバーグ監督が、ガンダム出してくる、と言うまたよくわからない宣伝文句も目にして、ますます何が何だか。
でも、スピルバーグって実は知る人ぞ知る、日本大好き。
ガンダムくらい映画に出してくるかも。
太陽の帝国”という、零戦を取り上げた映画も作ってます。
それほどメジャーじゃないけど、なかなか深い映画です。

映画は記憶違いがあったり、忘れちゃってたりがあるので、私は、いつも備忘録として感想も含めて書いてます。
なので、いつものようにネタバレ全開ですので、ここから先はご注意を。






舞台は、ちょっと未来のアメリカ。
異常気候や、テロや、不況の影響で、社会はかなりどん詰まり状況。
主人公のウェイドくんも、ハイティーンのお年頃のようですが、仕事もなく、毎日家を出るといくところといえば、車や建築次第が捨てられたゴミ捨て場らしきところ。
そこに潜り込んで、日々、オアシスというゲームをしています。
オアシスは、持ち運び可能なVR装置を使って仮想現実の世界で行うゲーム。
そのゲームで稼いだお金は、現実世界でも使えるらしいので、それがウェイドくんのお仕事、と言えるのかもしれません。
最近話題になったEスポーツみたいのかな?
あんまり格闘シーンは出てきませんけど。

さて、そのオアシスでは、もう何年も前に亡くなった創始者ハリデーの遺言で、三つの鍵を探し出して謎を解いた者が、自動的にハリデーの継承者になれる、という設定があり、普通にゲームを楽しむ以外に、その三つの鍵探しレースに参加することで一攫千金を狙う人々がいます。
ウェイドくんももちろんその1人。
他に、親友のH、武者姿のダイトウ(日本人の名前としては珍しいけど、大東建設とかあるしなぁ)、中国人拳闘家姿のショウ。
後から、仲間になるアルテミス。

対するはIOIという会社。
この会社は、オアシスを実質上運営していますが、ハリデーの相続権は持っていないらしい。
だから、何としても遺言をクリアして継承者になりたいのでした。
というわけで、IOIのCEOであるソレントが、ウェイドたちと戦う悪役設定。


IOIの職員はゲームの中では数字でしか呼ばれないマスクをした存在で、仮面ライダーのショッカーやスターウォーズのトルゥーパーを思わせます。
IOIのロゴ自体、お手上げ状態とか万歳を意味する顔文字になってるのも、意味深いような、そうでもないような。

さてレースに勝つヒントはハリデーの言葉や、その生涯にあり、彼が何を考えていたか、を推理しなくてはいけません。

そのための資料として、ハリデーに関する膨大な記録を残したアーカイブがゲームの中にあります。
IOIでは、ゲームに参加する職員の他に、ハリデーについての研究を重ねる研究部門も立ち上げて、日々レースに勝つためのヒントを探しています。

ある日、ウェイドくんは憧れのゲーマーであるアルテミスと遭遇し、ひょんな事から話をすることに。
その辺りは、ボーイ・ミーツ・ア・ガール的展開。
あっさりウェイドくんをいなして去っていくアルテミス。
だけど、彼女との会話からヒントを得たウェイドは、見事最初のレースに勝って、最初の鍵と次のステージへのヒントを手に入れます。

その方法は、なんと、レースを逆走すること。
私はゲームはしたことないのですが、そういう裏技って、あるんでしょうね、多分?

鍵やヒントはレースに勝ちさえすれば、誰でももらえるらしい。
友達であるHたちにも、第一ステージのレースをクリアする方法を教えるウェイド。
やっぱり友達は大事、だよね。

ただ、一番最初の勝者であるウェイドくんには、ゲームの世界から高額な賞金が授与されます。
そのお金で、あれこれ買い物をするウェイドくん。
ゲームのスペックをあげるようなものは、現実世界で購入できるらしい。
そういうギアを販売しているのが、IOI社。
IOIの発売するギアを購入して、ゲームに勝てばお金が手に入りますが、うまくいかないと借金がかさんで、IOIに奴隷奉公させられることになってます。

ゲームの世界で英雄となったウェイドくんは、次の鍵を手にすべくアーカイブに行きます。
そこでアルテミスと出会い、2人で次のステージのヒントを探してハリデーの記録を探ります。

ここでハリデーが、かつて親友で共同経営者でもあったモローの奥さんキーラと、恋をしていたことを突き止めます。
というか、ハリデーがキーラとの恋に進めずにいるうちに、キーラはモローと一緒になってしまったのでした。
天才だけどコミュ障な青年と、もう少し人当たりのいい青年とがいて、人当たりのいい方が、女性をゲットしてしまったんですね。

キーラとの初めてのデートに第二ステージの鍵がある、と踏んだウェイドとアルテミス。
その過程で、アーカイブの管理人から25セント硬貨をもらいます。
この時点で、これって絶対、後で使えるアイテムになりそうな匂いがプンプン。

アルテミスに誘われて、ダンスホールに行くことになるウェイドくん。
何を着て行くかで、散々迷う。
親友Hに、ヴァーチャルな世界で恋をするのは危険だ、と諭されますが、もう聞いちゃいないって。
ここで、ウェイドくんが扮するバカルーバンザイというキャラクター、映画での創作かと思ったら違いました。そういうB級映画があるらしい。
こ、細かい、、、というか、そんなことも検索したらすぐにわかってしまうこの世界。
もっとも、作品はアマゾンプライムにはなかった。
ツタヤにはあるらしいけど、そこまでして観ないかな。


tsutaya.tsite.jp


ダンスホールでは、懐かしのサタデーナイトフィーバー。
あの映画って、本当に当時は画期的だったのですね。

ああでもない、こうでもないと推理をめぐらせつつ、なんとなくいい雰囲気になってしまうウェイド。
とうとうアルテミスに告白。
その上、ゲーム上のキャラクター名:パーシヴァルではなく、現実世界の自分の名前を言ってしまいます。

そのタイミングで襲ってくるIOI社の社員たち。
銃撃戦となり、かろうじて逃げ出すウェイドとアルテミス。
逃げ出す時に、時間を何分か戻せるアイテムを使うあたりがゲームっぽい。
本名を言ってまで告白するウェイドに、呆れるアルテミスは、さっさといなくなってしまいます。
本名を告げることで、よくないことが起こるのは、陰陽師でもゲームでも同じ。
IOI社に名前がバレたことで、居場所も行動も把握されてしまうウェイド。

IOIも最初は、ウェイドを懐柔しようと、買収を目的に接触してきます。
その時の、提案がまたオタク度全開。
でも、ウェイドは協力を拒否。
すると、彼の家族の住む家が爆破されてしまいます。
その家というのが、トレイラーハウスを積み上げたスタックというスラム街の建物。
現実には存在できなそうだけど、パンクメタルでかっこいい。

家を爆破され、家族(叔母さんとそのヒモ)を殺されたウェイドくん。
他の仲間にも害が及ぶのではないかと、警報を出すためにまた戻ります。
すると、怪しげな男に薬で眠らされ連れ去られます。

連れて行かれたのは、とある建物の中。
そこにはアルテミスことサマンサがいました。
ウェイドが本名を名乗ったおかげで、居場所を確定し、仲間にさらってもらったのでした。
彼女は、IOIに父親を殺され(?)その復讐のためにゲームで活動している、らしい。
ここ話の展開が早くて、よくわかりませんでした。
現実のアルテミス/サマンサに会えて、ますます彼女を好きになるウェイド。
サマンサは顔にアザがあるのですが、『そんなの気にならないよ』と断言するウェイド。
いい感じになる2人。

ところで、ウェイドがアルテミスをOKだと思うのは、いいとして、その逆はどうかってこと、心配しなかったのか知らん。
そうか、現実のウェイドが悪くなかったから、アルテミス/サマンサも助けることにしたのでしたね、きっと。
現実のウェイドが、全然イケてなかったら、この話は終わってたんだな、ここで。

という余計なお世話は置いておいて、すでに居場所を特定されているウェイドとサマンサ。
IOI社に襲撃され、ウェイドを逃がすためにサマンサが捕まります。

逃げ惑っているウェイドに、声をかけてくる黒人女性。
なんと、彼女がHでした。
そして、さらにダイトウことトシロウ。
こっちはイケメンのアジア人。
パンフレットを見たら森崎ウィンという名前。
あんまり日本人ぽい顔立ちじゃないし(鹿児島にはこういう顔いるけど)、英語の発音が日本人ぽくないし、でも、最後の方で日本語喋るシーンでは日本語が外人ぽくないし、と思ったら、日本に帰化(?)したミャンマーの人らしい。
日本でも俳優としてドラマに出たり、と活躍している人みたいでした。
日本もいろんな人が、いるんだな。

あと、お約束の賢い中国人少年。
もう、キャスティングだけでインディージョーンズ思い出してました。
懐かしい〜。

仲間と一緒になり、IOIに囚われてしまったアルテミスを助けるため、作戦を練るウェイドたち。

前にソレントが接触してきたとき、ソレントの使うVR装置のパスワードを盗み見ていたウェイドは、IOI社に潜入、ソレントを脅してアルテミスの居場所を突き止めます。
どうやって会社の中に入り込んだのかい?と思ったら、実はゲーム内でハッキングしてたのでした。
この辺の、ゲームと現実世界の境界が曖昧な感じは、もろP,K,ディックっぽいです。

ゲームの世界から、現実の世界にアクセスしてアルテミス/サマンサに連絡をつけます。
サマンサは現実世界ではVRに拘束され、ゲームの世界でIOI戦闘員として労働作業につかされていました。
無事に、サマンサが拘束されているVRを解除し、彼女を逃がすことに成功します。
しかし、サマンサはゲームの世界で最終ステージのヒントを手に入れていました。
こっそりそのまま会社にとどまり、ちゃっかり戦闘員として参加するサマンサ。

ウェイドは、ゲーム内のすべての人々に、ソレントの目的を告げ、共に戦うよう促します。
しかし最終ステージには、ソレントとその部下がウェイドたちを排除するためシールドを作動させていました。
サマンサは、ソレントのVRに潜入し、ウェイドから手に入れたパスワードを使ってそのシールドを解除します。
彼女の活躍のおかげで、最終ステージに向かうウェイドたち。
最終バトルのシーンは、指輪物語風。
なかなか、迫力あります。

街の人々が皆VRをつけてそれぞれに戦っているシーンを、現実の世界でIOI社の裏稼業を請け負っているソレント秘書フナーレが、唖然として見つめているシーンが印象的。

確かに、VRつけて動いている人ってなんか変です。

バトルの最終場面で、トシロウが『俺はガンダムで行く!』とガンダムになって戦闘に参加するシーン。
ああ、ここだったんだ。
ガンダムかぁ。
懐かしい〜。

アルテミス/サマンサと合流し、最終ステージに進むウェイドたち。
しかし、アルテミスがIOI社内でゲームに参加していることがソレントにバレてしまいます。
ゲーム内のキャラなのに、顔の痣をキャラの顔に残しているところ、サマンサが自分の外見上のコンプレックスを克服した、ということを表しているのかな、と思ったりして。

ソレントが社内のアルテミスを探していることに気がついたウェイドは、アルテミスにゲームから離脱するように言います。
拒むアルテミスをあえて撃つウェイド。
間一髪のところで、ソレントから免れたアルテミス/サマンサは、会社を抜け出しウェイドたちと合流しようと街をさまよいます。

ゲーム内では、仲間が次々と倒されて行きます。
ゲームから排除されて現実世界に戻ったHたちは、無事アルテミスを回収しますが、フナーレに見つかってしまいます。

最後のソレントとの対決のシーン。

ソレントは、最終手段として自分も含めてすべてのゲーム内のキャラを消滅させるアイテムを作動させます。
『もうオアシスなんかどうでもいいや、自分が支配できないなら』
という破れかぶれの行動でした。

誰もいなくなった終末状態のオアシス。

あら〜、この後どうなるの?
と思ったら、ウェイドのキャラ:パーシヴァルだけがまだ生き残っていました。
持っていたのは、アーカイブの案内人がくれた25セント硬貨。
それは、おまけの生命。
英語だとExtra Life。
おまけの人生?

とにかく、唯一のプレイヤーとなったウェイドは、最後のステージもクリアし最後の鍵を手に入れます。
その様子がモニターされ、ゲームの世界を追い出された人々が応援する中、とうとう鍵を使って継承者となります。

その間現実世界では、襲ってくるフナーレやソレントと対決しているウェイドの仲間達、そして街の人々。

現実とゲームの世界と場面が交差して、少々ややこしい。

最後にソレントとフナーレは逮捕され、ウェイドはオアシスを経営する権利を手に入れます。
経営者となったウェイドは、現実世界でも恋人サマンサを手に入れて幸せいっぱい、リア充状態。
現実世界も大事だよ、と週二日はゲームの世界も閉鎖。
とはいえ、経済格差も変わらず、社会はあんまり良くなってなさそうです。

めでたしめでたし、なのはウェイドくんとその仲間達だけなのでした。
終わり。

ぼんやり最後のテロップでキャストを見ていたら、あのサイモン・ペッグが出ている。
サイモン・ペッグは『ショーン・オブ・ザ・デッド』『宇宙人ポール』などなど、抱腹絶倒ものの作品がたくさんあって、大好きな俳優さんです。

えええ〜、どこで出てたん???

と、思ったら、あのアーカイブの案内人にしてハリデーの親友モローでした。
サイモン・ペッグ老けすぎっ。