とりあえず始めてみます老いじたく

ねんきん定期便をきっかけに老活してみることに

ミス・フィッシャーの殺人ミステリー 第4話&第5話


出典:Netfilix.com


第4話:ヴィクトリア埠頭の死体

今回ミス・フィッシャーが訪れたのは、ヴィクトリア埠頭の倉庫。
倉庫のオーナー・ワディントンと従業員が労働争議の真っ最中。
しかし、ワディントンからの依頼は、行くへ不明の娘の捜索依頼でした。
どうやら、いつの間にかミス・フィッシャーは、地道に実績を重ねて上流階級の表沙汰にしたくない案件を、穏便に片付けられる人材として評判を高めていたようです。
養女にしたジェーンもお嬢様学校に編入してます。

さて、オーナーと仕事の話をしている最中に銃声が聞こえます。
慌てて外に出るミス・フィッシャー。
若い男性が撃たれて瀕死の状況。
抱き起すミス・フィッシャー。
身につけている真っ白なスーツと豪奢な毛皮のストールが血まみれ。
恋人と思しきニーナへの指輪をミス・フィッシャーに託して生き絶える青年。
ミス・フィッシャーの回想から、かつて同じようにミス・フィッシャーに看取られて死んでいった兵士がいたことや、ミス・フィッシャーが戦時中は従軍看護師として修羅場を潜っていたことがわかります。
道理で、死体を見ても顔色一つ変えずにいると思いました。
慣れてたんですね。
死んだ青年はラトビア人で、独立運動の活動家でもありました。
相変わらずミス・フィッシャーが捜査に首をつっこむのを嫌がるロビンソン警部補を出し抜くべく(?)コリンズ巡査に指輪を渡すべきニーナの搜索を頼むミス・フィッシャー。

さて、ミス・フィッシャーはワトキンズ家の内情を探ります。
行方不明になったライラには、美しい兄と、若い義理の母がいました。
そして、実母の影響で信心深い少女だったようです。
ワトキンズ家の兄妹はジェーンと同じ学校に通っていました。
上流階級の子弟が通う学校は限られているのでしょうね。
ジェーンから、ライラたち兄妹の情報を聞き取るミス・フィッシャー。
ジェーンはなかなかに観察力が鋭い少女だと言うことが判明。さらに、読書好きな勉強家でした。
停学になっても、『家で本を好きなだけ読める〜』とかえって喜んでたりしてます。
ミス・フィッシャーに引き取られてよかったですね。
ジェーンがこっそりライラの日記を入手したおかげで、ライラの家出の理由がわかります。
どうやらライラは、強い罪の意識に苛まれていたようです。
ポールとの禁断の愛をうかがわせる表現があります。
そして、自分の狂気に不安を抱いていました。
家の聖母子像に涙が浮かぶ幻影に悩まされていたのです。
なんと、同性愛に続いて近親相姦の領域まで?
攻めてるぞ、ミス・フィッシャー。

並行して、亡くなった青年ヨールカの名前が判明。
同じ活動家のピーター・スミス(偽名)と接触します。
ヨールカは活動家同士の仲間割れで殺されたのでした。
ヨールカの恋人ニーナを尋問するロビンソン警部補。
英語がわからないふりをするニーナ。
ここで、ミス・フィッシャーがロシア語に堪能であることが判明。
ニーナに目撃したことを教えるミス・フィッシャー。
しかしニーナは信じようとしません。
ピーターとも関係が悪そう。

実は、ピーターはニーナの父親でしたが、独立運動に入れ込むあまり家庭を放置していたのでした。
この頃って、男でも16歳で結婚してたのね。

そのピーターが、ミス・フィッシャーの家に忍びこみます。
ピーターは、目撃者であるミス・フィッシャーの身を案じていました。
なんかいい感じになってしまう、ピーターとミス・フィッシャー。
こらこらσ(⌒▽⌒;)

結局ライラの家出は、ポールと義理の母との不倫が原因でした。
禁じられた関係、とか意味深なこと書くからだよ、ライラ。
まあ、禁じられた関係っちゃ関係だけど。
そして義母が、悩むライラを精神的に追い詰めるため、実母の形見だる聖母子像に細工をしていたのでした。
『幻覚が見える』と言ったために、精神科病棟に収容されていたライラ。
家族の了解も得ずに(義母が勝手に入院させてた?)強制入院させるとか、怖い時代です。

ライラの救出の一方で、ミス・フィッシャーの家ではドットが活動家たちに誘拐されてしまいました。
そこで、活動家たちがヨールカを殺したことを知るニーナ。
ニーナの通報で、活動家たちが銀行を襲い、活動資金を手に入れる計画だったことを知るロビンソン警部補たち。
ニーナの英語が不正確で、間違った銀行へ誘導されてしまうロビンソン警部補。
慌てて正しい銀行に行くミス・フィッシャー、ピーター、コリンズ巡査。
そこへ、ドットを人質にした活動家たちがやってきます。
あれこれあって、銀行強盗は逮捕され一件落着。

今回は、東欧の独立運動がらみでした。
ヨーロッパの歴史をよく知らないし、ラトビアの歴史にいたっては無知もいいところです。
オーストラリアとの関係が深いのかな。


第5話:レーズンとアーモンド
今度はユダヤ人の独立運動(?)です。
実際にイスラエルが建国されるのは、第二次世界大戦後、な訳ですが、すでに”ユダヤ人のための国を創ろう”と言う人たちがいたことがわかります。

ユダヤ人資産家エイブラハムズ家の息子サイモンが、シオニストの活動資金を得るために催したオークションで、絵を落札したミス・フィッシャー。
ところが、その絵はサイモンが父親に内緒で勝手に持ち出したものでした。
通りでもめていると、貸本屋の女性が助けを求めてやってきます。
ソール・マイケルズという学生が、てんかん発作を起こした、というのです。
ソールはポーランドからの戦争難民で、エイブラハムズの弟が営む靴屋の助手でしたが、一方で優秀な科学者でした。
ソールは毒殺されたのでは、と気が付いたミス・フィッシャー。
ロビンソン警部補に連絡を入れます。

ソールの死因は殺鼠剤による毒殺と思われました。
そして店主のリーが逮捕されます。
リーはソールより年上でしたが、密かに愛し合う仲でした。
実はソールは母国に妻を残していました。
けれどオーストラリアに来てリーと恋に落ちたのでした。
リーはシオニストたちに会合の場を提供していました。
リーの無実を信じるサイモンに依頼され、捜査に乗り出すミス・フィッシャー。

ソールが死の直前に、借り出していた本を調べるミス・フィッシャー。
本は一見ただの目録でしたが、実は背表紙に秘密の文書が隠されていました。
その内容は、化学式。
合成ゴムの化学式です。
当時は大変な富をもたらす大発見でした。
ソールはそのお金でイスラエルを建国するつもりでした。
けれど、そうなるとリーはソールを別れなくてはなりません。
ますます、怪しいリー。

ここでソールの検死結果が出てどうやら、ストリキニーネによる毒殺ではないかもしれない可能性が出てきます。
さらにソールが発見した化学式を巡って、他にも動機を持つ人間がいることが判明。

ソールの死に関して目撃者を探すミス・フィッシャー。
さっそく、セスとバートのコンビに依頼します。
ところが、セスがアリス(第一話で死にかけてたメイドさんでしたね、セスはどうやら彼女に一目惚れしたらしい)と婚約して田舎に引っ込むかもという話になっていて、バートは御機嫌斜めです。
ツンデレなバート。
なんとか仲を取り持とうとするドット。

やっと見つけた目撃者はしかし、何も覚えていない、と言い張ります。
が、彼が身なりに合わない靴を履いていたことから、犯人がわかります。
犯人は、サイモン・エイブラハムの叔父でした。
彼はソールが発見した化学式を横取りしようと思ったのでした。
ユダヤ人は徹底的に、長子優先。
そのことに、ずっと恨みがあったようですね。

お土産の花束を飾るのにノリタケの花瓶が出てきます。
この時代、輸出されていたんですね。
ミス・フィッシャーはロビンソン警部補と大げんかした際に、日本語で『さよなら』と言ってますから、日本に興味を持っていたのかもしれません。

発見された化学式を、実際に実験して確認したのは、ミス・フィッシャーの親友マック。
徹夜で実験するあたり、リケジョの面目躍如です。


さてソールの死因は、トリカブト中毒でした。
本のページに仕込んだトリカブトの粉末と接触して、中毒したのです。
そんなことが可能なのだろうか?

話の終わり、ロビンソン警部補がずっと妻と別居していることをカミングアウトします。
なるほど。
さて、この後二人はどうなるんでしょうかね。