とりあえず始めてみます老いじたく

ねんきん定期便をきっかけに老活してみることに

ミス・フィッシャーの殺人ミステリー 第2話&第3話


出典:Netfix.com


第二話:バララット・トレイン殺人事件

ミス・フィッシャーはドットを連れてバララットへ列車旅行。
どうやら家を購入したので、その準備の間旅行に出ることにしたようです。
上流階級の人って、そう言う煩わしいことは下々の者にさせることになっておるらしい。
荷物を運んでくれたセスとバートは第一話でミス・フィッシャーの手伝いをしたタクシー運転手。
ミス・フィッシャーから新車をプレゼントされてもうすっかり仲間にされている様子。
新しいお屋敷には執事も。
その名もミスター・バトラー。
さて、メルボルンからバララットへは日帰りで行けるようですが、当時は夜行列車だったのかな?
列車には、ひどく居丈高で感じ悪い老婦人ヘンダーソン夫人とその従順な娘ユーニス。
さらに、老婦人に恨みを抱いているらしきコットン氏と幼い少年。
ヘンダーソン夫人はもと看護師長でコットン氏の妻は彼女の誤診のせいで亡くなったのでした。
そして道中、老婦人のコンパートメントが何者かに襲われて老婦人が行方不明に。
早速、アガサ・クリスティ的展開です。
事件の手伝いを申し出るミス・フィッシャー。
でも、鉄道警察にはけんもほろろの扱いを受けます。
コリンズ巡査とドットの再会シーンが微笑ましい。
いい感じです。
強引に捜査に介入するミス・フィッシャーの活躍でヘンダーソン夫人の遺体が見つかり、宝石が奪われていることが判明。
宝石は無賃乗車していたホームレスの少女が持っていました。
事件の鍵を握るらしい少女の警戒心を解くため、仕方なく協力を依頼するロビンソン警部補。
少女の名前はジェーン。
彼女は孤児で、催眠術師の家に引き取られたのですが、実は催眠術師の家では他にも数人の子供が引き取られていて、盗みの手伝いをさせられていました。
事件の夜、催眠術師の家から逃げ出して無賃乗車していたのです。
子供は苦手と言いつつ、亡くなった妹と同じ名前の少女ジェーンについつい情が湧いてくるミス・フィッシャー。
新しい家に無事引越し、催眠術師の悪事を暴き、ついでに殺人事件を解決するミス・フィッシャー。
筆跡で犯人がバレてしまうあたりが、時代だな。
セスとバートもいつの間にかミス・フィッシャーの助手にされています。
いつもしかめっ面で皮肉屋のバートと、生真面目なセス。
いいコンビです。
ロビンソン警部補ともファースネームで呼び合う仲に。
ここで、ロビンソン警部補が『子供には恵まれなかった We were necer blessed』と言うシーンがあります。
なんと、ロビンソン警部補は既婚者?指輪してたっけ?
色々、事情がありそうです。
事件解決の後、ミス・フィッシャーと軽い一杯を楽しむようになるロビンソン警部補。
しかめっ面の仕事中と、リラックスした時の表情の違いがなかなかに素敵。
よく見るとイケメンよね、というタイプかな。

話の最後で、ジェーンを養女として引き取ることにするミス・フィッシャー。
お金があれば大抵のことができた時代、ですな。
もっとも、ミス・フィッシャーも幼少期は貧乏だったようです。
第一話で、プルーデンス叔母さんが『あなたはお金で苦労したけど、家柄はいいのよ』と言ってますし、少女時代の思い出シーンでは貧しい格好してます。


第3話:ダンスホール殺人事件
ダンスホールで旧友チャーリーと待ち合わせるミス・フィッシャー。
チャーリーの飛行機を買う話になってます。
ところが、そのダンスの最中に男が殺されます。
胸には何かで刺された跡が。
お約束通り首を突っ込むミス・フィッシャー。
事件の騒ぎに紛れてチャーリーは姿を消していました。
どうやらチャーリーは死んだ男レナードに強請られていたらしい。
容疑者になったチャーリーの行方を探すため、チャーリーの母の依頼を受けるミス・フィッシャー。
戦死したチャーリーの兄ヴィクターはミス・フィッシャーの親友でした(昔の恋人?)。
そして、戦死したことになっていたけど実は生きていて、兄弟の母は、そのことでレナードに強請られていました。

さて、トランペットに針を仕込んで吹き矢がわりにする方法が、現実問題として殺人方法として可能かどうかは別として、今回は強請りのネタに同性愛があったり(同性愛は犯罪で10年以上の服役でした)、コリンズ巡査とドットの恋路を妨げるものが宗派の違い(プロテスタントカソリック)だったりと時代が反映されている話になっています。
時代といえば、黒人の歌姫と白人のトランペット奏者の夫婦が、アメリカでは法律で結婚できないので、オーストラリアに来て結婚した、と言う話が出てきます。

そしてコリン巡査は、なかなかドットをダンスに誘えず、ドットのみならず観ている方もやきもきさせます。

今回の一件では、ロビンソン警部補のちょっとした取り計らいが、なかなかに粋な結末だったのでした。

第4話に続く