あとあとモメない終活はどっち〜を読んで
図書館の新刊コーナーにさりげなく置かれておりました。
なんてタイムリーな!!
こういうことってよくありますよね。
大急ぎで確保。他の本とともに借り出してきました。
主に人生の終わりの方で必要となる知識を、二者選択で問いかけながら解説してくれます。
クイズ形式なので、とっつきやすい。
その内容が、ずいぶん具体的かつ実際的。
と思ったら、著者自身乳がんを患い、自分の問題として終活の必要性を、実感された方でした。
奇しくも私と同い年。
終活は50代から始めるべしと。
そうなんですね。
まだ元気で、仕事もしていて、ある程度いろいろなことにも、まだ融通が利かせられる年代から始めておいたほうがいい。
エンディングノートや、持ち物の整理など、今からぼちぼち始めておいてもいいのかな。
持ち物の整理というか断捨離は、心がけているけど、主に捨てることに主眼が置かれていて、誰にもらってもらいたいか、という視点から考えたことはなかったし。
差し迫った年齢になってからだと、きっと体力も集中力も落ちているだろうし、それになんだか験が悪そうで、途中で放り投げてしまいそうですが、今からなら、まだまだ先のことなので、半分、他人事みたいな気もしますから、もう少し軽い気持ちで始められそう。
特に、ミニアルバムを作っておく、という話。
もしかしたら、寝たきりや認知症になって、自分のことをうまく伝えられないようになっているかもしれない。
そんな時、介護に来るスタッフや医療従事者に、私という人間をわかってもらえるよう、コメント付きで作っておくと良いそうです。
画像で残す方が、自分の記憶も刺激してくれるし、長い文章を読む暇のないスタッフも助かるのだとか。
もしかしたら、認知症が進んで、自分が誰だかわからなくなってしまっているかもしれないので、そうなっているかもしれない未来の自分に、作っておくと役に立つかもしれない。
最期も、いわゆるピンピンコロリの突然死は、意外と遺族に迷惑をかけること、介護は実はUターン介護が、一番リスクが高いこと。
言われてみたら、なるほど納得。
それから、終末期医療の事前指示書や、医療処置意思確認書を作っておかないと、不要な蘇生処置を施されてしまうかもしれないこと。
死ぬ前に、辛かったり痛かったりする思いをさせられるのは、ごめんですので、相方のおじさんとか家族には、折に触れて話していますが、いざというときに、家族がそばにいない可能性もあるので、文書にしておくのは大事です。
ところで、高福祉国デンマークでは、寝たきり高齢者はいないそうですね。寝たきりになる前に治療を控えるので、皆、寝たきりになる前に、亡くなってしまうそうです。
日本の平均寿命は高いけれど、元気なお年寄りはそんなに多くなくて、寝たきりのまま、ずっと生きてるお年寄りが割といる。と言う記事を読んだこともあります。
かといって、じゃあ、寝たきりになったら、もう放置なのか、と言うと、それも極論のような気がします。
だけど、私は自分でご飯が食べられなくなったら、もう良いな。
胃瘻とか、点滴とか、しないで欲しい。
食べるのは大好きなのです。だからこそ、食べる事が楽しめなくなったら、もう良い気がします。
見ようによっては、冷たいようですが、私はデンマーク式でお願いしたい。
寝たきりで、動くたびに身体に何かつながってるって煩わしい思いをするのは、いくら家族の希望でも、やだ。
自分で自分のこともできないのに、赤ん坊扱いされて生きていくのは、それなりに辛いと思います。
だったら、治療は控えてもらって全然構わないので、もう、そろそろお迎えだねぇ、と自覚しながら逝きたいです。
ただ、今の日本の医療では、なるべく長く生きさせる方針は変わらないようなので、せいぜい、自分でできることはしておこうと思います。
他には、財産管理の委任契約とか任意後見契約とか、今は不要でも、知っておくと後で役に立ちそうな知識。
相続登記の話、遺言書を書く時は金額ではなく割合で書いておいた方が良い、等々、勉強になりました。
もちろん、年金の話とか、保険、税金の話もちゃんと解説してくれてますし、ライフイベントとお金の収支の表を作るべきとか、今までのFPさんが書いたこの手の本に載っていることは、過不足なく書かれてる。
とりあえず、老活、終活について始めるにあったって、何か一冊読むなら、取り掛かりやすい本だと思いました。