とりあえず始めてみます老いじたく

ねんきん定期便をきっかけに老活してみることに

直ぐですから


我が家のテレビがついに壊れてしまい、買い換えました。
希望の機種の在庫が九州圏内に無いとかで、約一ヶ月の待ち。
そうして、先月末にやっとやってきたテレビ君が、なんと悲しいことに3週間で映らなくなった。

つけてしばらくすると、急に力尽きたように電源が切れてしまう。
しばらくつけないでいると、復活するんだけど、また予兆もなく消えてしまう。

これって、もう完全に不良品でしょ?

で、相方のおじさんがカスタマーサービスに電話した。
したらば『販売店からの申し込みがないと修理は受け付けられない』と。
正規のルートで買ってないと修理しませんよ、ってことなのかしらね。
おじさんは週末もないような仕事しているから、販売店の営業時間に合わせて帰ってくるなんて当分不可能。

幸い、お店は私の職場に近かったので、私が帰りがけに修理を申し込んだ。
したらば『今からメーカーのカスタマーサービスに連絡を取るので、そこから連絡が来るのを待ってください』
と。

そして、やっと連絡して来た修理部の担当が言うには、一度状態を見てからじゃないと修理するかどうかも決められない、と。

まあ、そこはまあ仕方ない。

そこで相方のおじさんの代わりに、一日中、家で私が待つことになりました。
修理担当者は『11時には来ます』
と言ったけど、11時15分過ぎくらいに『予定が押しているので、ちょっとかかります』と言ってよこした。

直ぐですんで、申し訳ありません。
本当、申し訳ありません。直ぐです。直ぐです。
12時は回りそうですが、12時過ぎにはお伺いしますんで。
と、しつこいくらいに、『申し訳ありません』と『直ぐです』を連発。
そしてやってきたのは時計の長い針が、6の数字を随分超えた頃。

もしかしてこいつは、『〇〇時過ぎ』と言ったら、その時間を過ぎても、日付が変わるまでの時間に来ればOK、と思っている人種なのだろうか、と思っていた矢先でした。

そして、テレビの電源を入れて何やらリモコン操作。
最近のテレビって、自己診断機能ってのが付いているんですね。
それによると、ここ数日でテレビが勝手に電源が落ちてた、ってことをテレビ自ら白状。
なので、私たちの説明通りだったってことが証明された。
まだ購入して一ヶ月も経っていないので、当然、交換でしょ?

修理のおじさん曰く、『直ぐに交換機を手配済ますんで。今日、戻って直ぐ発注しますんで。直ぐですよ。一週間くらいです』
買うときも一ヶ月待たすんですからね、交換に一週間は『直ぐ』の範疇に入るのですな、きっと。

新しいテレビが届くまでの間、代わりの代替機(購入したのよりは小さくて型落ちですが)を置いていってくれることになった。
サポートのおじさんは言いました。
『直ぐ持ってきます。事務所はこの近くなんで』

聞けば事務所の場所は、確かに我が家から車で5分くらいのところ。
でも、絶対に『直ぐ』ってわけにはいかないよね?
まあ、せいぜい『早くて30分くらいですか?』
念を押したら、『そんなにかからずに持ってきます。もう直ぐですんで』と。

そして実際、彼がテレビを持ってきたのは一時間後でした。
最初に『11時に来ます』
と言われて、一段落したのって午後の2時ですよ。
交換が必要、と判断されるのに要した時間には、5分もかかってない。
だから待たされた大部分の時間は、おじさんの移動時間。

別にね、時間がかかったことにイラついてたわけじゃないの。
だけど『直ぐです』って言われたら、それなりに『直ぐ』だと思うわけで、変に期待させられた上に待たされると、最初から時間がかかると思って覚悟していた時よりも、ずっと腹が立つんだ、ってことを実感した一日でした。

そうは言うものの、思い返してみると私たちも仕事で『直ぐ』って使ってしまいがちかもしれない。

往診のタイムスケジュールは、割と余裕を見て組んでいるから、早め早めになっていくことが多いのだけれど、たまに、状態が悪い患者さんだったり、家族や施設のスタッフとゴタついたりして予定より時間がかかることもある。
移動で予想以上に時間を取られることも、あるしね。
そうなると、次の訪問時間が予定より遅くなることも、どうしたって生じるわけで。

自宅で介護している患者さんの家族も、最近は仕事をしながらだったりして、仕事の時間をやりくりして同席してくれるので、時間が30分でもずれるとかなり”痛い”。
だから、遅れているときはこまめに連絡を入れたりもするんだけど、こう言う時に『直ぐ着きます』とだけ言われて、30分も40分も待たされたら、やっぱり嫌だよな。

今回も、私は結果としてお昼抜きになってしまい、最後の方は空腹と低血糖でかなり不機嫌だった。
だって『直ぐ』って言われたら、逆に食事する時間とか取れないじゃないですか。
いつ来るかわかんないし。

比べちゃいけないんだろうけど、Apple製品の時なんか、不具合をメールで送れば、数日後には代替機が送られてきて交換になる。
そのまま『交換した機械を使ってね』と言うわけです。
サポートサービスに入っていたら、それ以上の面倒は発生しません。

今回のテレビも、ちゃんと保証サービスに入っていた。
だから『直ぐに(と言いつつ一週間かかりましたがね)交換してあげるんだよ』と随分恩着せがましく修理のおじさんは言ってたけど、むしろ『保証サービスに入ってて、これ?』と言う感想しか湧かない。

確かにね、海外在住邦人のブログを読むと、現地の(国によるのだろうけど)サービス業のあてにならなさ加減とか、いい加減さがたっぷり書かれていて、”その日に来てくれただけ御の字やん”と言われそうだけど。

ともかく今回の一件で、『直ぐに出来ます』と気軽にいうのだけは、やめよう、と思ったのでした。
言っている方は、誠実さをアピールしているつもりかもしれないけど、実際は、”いい加減なことを言っている奴”認定されるリスクが高い。
(私は早速カスタマーサービスのおじさんを、いい加減な奴認定しました)

時間は、少し多めに見積もってでもちゃんと伝えた方が良い。
忙しい現代人の常識、ですね。