とりあえず始めてみます老いじたく

ねんきん定期便をきっかけに老活してみることに

トリノのイオンモール



建築とか街の環境学(?)とか言うものを勉強している娘が、
『閉鎖になったフィアットの工場を、リノベーションしてショッピングモールにしたものがトリノ郊外にあるから、見に行きたい』
と言うので、地下鉄に乗ってみたい私もついていくことに。

母の体力を慮って、この日は何もしない休養日、としていたのですが、母も寂しいのか『一緒に行く』と言いだし、それに『オレ、今、外国の街を歩いとる!』と言うだけで感無量の息子もついてきて、けっきょく、四人でショッピングモールへ。

地下鉄の券売機もカードOK、です。
でも、やっぱりカードは受け付けてくれず、手持ちのユーロで支払うことに。
都市によっては、完全キャッシュレスらしいのですが、トリノはタクシーはカード不可、券売機も現金しか受け付けないことが多かった。
なにがしかの現金は、必要です(*)。

着いたところは、普通に日本の鉄道沿線にあるようなデカイ工場と、その周辺にビルが立ち並ぶ団地街。
壁の落書きとか、汚れた道路とか、生活感が漂います。
窓やベランダから、洗濯物が干されてたりするしね。
観光客御用達の旧市街地とは、雰囲気が違う。


日本と違うのは、建物がほとんど8階建くらいの背の高いコンクリートや石造りのビルなところかな。
日本だと、ビルの合間に、今にも倒れそうな二階建ての民家が小さくてもしっかり自前の庭なんか構えちゃって、ごちゃごちゃと身を寄せ合って建っていたりするものなんですが、それが無い。
こちらはもともとビル住まい、が標準なのでしょうか。

そういえば、ミラノに行く列車の中でも、畑の中に農家らしき家がポツリポツリと見えた以外、一軒家が立ち並ぶ風景を見なかったような気がします。
場所によるのかしら?
見えてたのに、気がつかなかった?

さて、目的のショッピングモールの中に入ってみる。



普通にイオンモールみたい。
イオンモール、鹿児島にもありますのよ。
広〜い建物の中に、小洒落たテナントがちょこちょこ入ってて、通路のあちこちには、休憩用のベンチが並んでたりして。

昔の中庭が、ジェラシックパークみたいなジャングルになってたのが、面白かった。
平日ゆえ人通りは少なく、明らかにウォーキング目的らしき老人が歩いていたりするのは、どこの国でも一緒なんですな。

ここのショッピングモール、母の友人によると
『工場を閉鎖して大量の労働者を首にしておきながら、買い物だけはさせて金をふんだくろうと言う、まさに経済改悪。まったく、行政は何をやっとるんじゃ』
とけちょんけちょん。
かつてはフィアットの工場町として発展していたトリノも、やっぱり自動車産業の不振で、だいぶん工場が閉鎖されてしまったそうです。
それで、『これからは観光業で食べていこう!』と誘致したのが、トリノオリンピックだったそうな。
その後、10年。
まあまあ、成功した方なのかな。
ものすごく有名な観光名物があるわけでは無いけれど、治安の良さと居心地の良さで、国内外から年間通して観光客が訪れるているそうです。

日本人も多いのでしょうか。
今回、どこへ行っても
『ヤーパン?』
『コンニチワ!』
と言われました。

一度なんか、普通におしゃべりしながら歩いていたら、地元のおじさんらしき人(ゴミ袋持ってた)から、
『日本の方ですね。懐かしい、私は大阪に以前住んでいました』
って話しかけられたし。
街の悪口とか、喋ってなくて良かった。

せっかくショッピングモールに来たのでしたが、特に欲しいものもなく、ぼんやり歩いたり、以前は完成した新車をチェックするのに使用された、と言うスロープを眺めたりしているうちに、EATLY(イータリィ)に到着。
こちらも、イオンに入っているマックスバリューみたいなものですね。
こう言う地元感溢れるお店は、ぜひ見たいもの。
そろそろお昼だしな。
と入ってみました。



地下にあるワインコーナー。
さすがです、広くて迷子になりそうなほどの売り場面積。
壁いっぱいにワインが並んでます。
樽詰めワインを詰めていたお店の人(?)。
パシャパシャやっていたら、にっこりポーズを取ってくれました。

旧市街地にある、同系列のお店のでかいバージョンです。
カラフルな商品が並び、生鮮品、お肉、魚、乳製品といっぱい並んです。
お惣菜コーナーもあります。
やっぱりチーズは種類が豊富。
モッツアレラなんか、浮かんでたお水と一緒にビニール袋に入れてくれてほとんど、お豆腐状態。

ちょうどいいので、こちらでお土産用のチョコレートを入手。
トリノは、実はチョコレートやお菓子が有名なのだそう。
冬には、チョコレート食べ放題スタンプラリー、みたいな催しもあるそうな。
ホテルの朝食でも、普通にホットチョコレートがメニュにあるし、チョコレートタルトやケーキが毎回出てきた。
カフェでも、街のでもチョコレート菓子が盛りだくさん。
見てるだけで、お腹いっぱいになりそう。
甘党なおじさんがいたら、さぞかし、幸せいっぱいだったことでしょう。
せっかくなので、生姜入りとか、ピスタチオのとか、色や味が少々奇抜なものも買っちゃう。



お魚なんかもこんな感じ。
親近感が湧きます。


ついでに、お惣菜コーナーでお昼ご飯も購入。
レストランで、たどたどしく片言で注文するのもなんだか面倒くさいし。
(そう言うのも旅行の楽しみの一つなのでしょうけど)
人数が多いと、『残ってしまうかも』、と心配しないで買えるから、嬉しい。
こうなると、電子レンジも欲しいですね。
日本のビジネスホテルは、そう言うところ優秀だな。
ちょうどシーズンなのでしょうね、美味しそうな苺がパックで2.5ユーロ。
思わず買ってしまいました。

午後は、母はお昼寝。

私たちは街をぶらぶら。
息子は、どうしてもお城の塔に登りたいっと言い張って、どこかに消えて行きました。
私は高所恐怖症なので、もう今更、新しい経験はしなくていい。
娘とだらだらとおしゃべりしながら、街をぶらぶら。
トリノの街は、もともと軍の駐屯地として建設されたのだそうで、京都のように碁盤の目状に道が通っていて歩きやすい。
地図を見なくても、方角だけ目星をつけて歩けば良いので、方向音痴の私でも安心。

疲れたら、あちこちにあるカフェに入れば良い。
せっかくなので、ガイドブックを頼りにトリノの街で、最も古いと言うカフェに行きました。
魔法使いのお婆さんみたいなおばちゃんが、お客さんのオーダーとったり会計したりする合間も、スマホ片手にずぅ~っと喋ってる。

私の、イタリア人の印象。
みんな大声で、ひたすら延々と喋ってる。

翌日は、ミラノに行き、夜は母のお友達のお家にお邪魔してトリノの伝統的な夕ご飯を、ご馳走になる予定。
時差ボケのせいか、変な時間に目が覚めるわりに、日中はやたら眠い私。
明日はちゃんと起きてられるかな。

To be continue、、、、







イタリアのエスカレーター
皆さん、右側に寄って立ってはります。
実は大阪基準が、ヨーロッパ基準だった?!






(*):現金
現金は普通にATMで入手できます。
トラベラーズチェックとパスポートを握りしめて交換所に並んだのは、今や昔話。
交換所もあるにはあるけど、アジア人だと差別されたり、ぼったくられたりするらしい。
とはいえ、ATMでも油断はなりません。
手数料がやけに高かったり、レートを低く設定してきたり、はたまた手数料を上乗せしたきたり(いずれも合法な範囲内だけど)するらしい。
選択できる言語がイタリア語以外に、英語、フランス語、ドイツ語くらいしかなくて、よくわかんないからやられちゃうんですって。
(あ、でもATMによっては中国語とアラビア語もあったな、なんかずるい)
まあ、それも含めて旅行の経験、と言うことで。