とりあえず始めてみます老いじたく

ねんきん定期便をきっかけに老活してみることに

ミス・フィッシャーの殺人ミステリー 第10話&第11話


出典:Netfilix.com

第10話:事故死
ある朝、ミス・フィッシャーが気持ちよく朝のまどろみの中にいると、親友のマクミラン医師が駆け込んできます。
往診している工場で、働いていた工員のデイジーが亡くなったのです。
いつになく取り乱しているマクミラン医師。
工場に行くと、コリンズ巡査がいました。
最初は、事故死として処理されます。

色々聞き出そうとして、工場主のガスキンにあっさりつまみ出されるミス・フィッシャー。
『これは怪しい』
とロビンソン警部補にねじ込みます。
根拠として、手すりについていた血液が乾くまでの時間を持ち出すミス・フィッシャー。
通報時間と死亡時刻が合わないと主張。
血液が乾くのに、通常は一時間半以上かかるそうです。
そうなの?
知りませなんだ。
従軍看護師だったミス・フィッシャーなら、経験的に知っていたのか。

マクミラン医師は、工場主のガスキンの診療のため往診していました。
ガスキンは、マクミラン医師の勤める病院に多額の寄付をしているので、そういうゴリ押しができたのです。
マクミラン医師は、ボランティアで工場勤務の女工たちの健康管理もしており、ガスキン側からするとそれは『反キリスト的教育(避妊や中絶の助言)』でした。

怪しいと思いつつ、現場に食い込めないミス・フィッシャー。
ドットを潜入させることにします。
工場勤務の経験のないドット。
経験がないと雇ってもらえないのは、いつの時代も同じ。
『お母さんがインフルエンザなんです』なんてお涙頂戴の嘘(嘘つくなんて、カソリックの彼女にとってはかなりの試練だったと思うの)も駄目。
ところが、お茶を上手に淹れられるという特技のおかげで、お茶係に採用してもらえます。
この時代、女工の職場環境は女工哀史並だったと思うのですが、仕事の合間にお茶のサーヴィスは、当たり前に受けられたようです。
その辺り、イギリス文化を踏襲していたオーストラリアらしい。

お茶係をしながら、持ち前の親しみやすさを発揮して、あれこれ聞いて回るドット。
先輩格のへティに怪しまれつつも、ガスキンの姉ジョイスが裏帳簿をつけていることを発見。
さっそく、裏帳簿に載っていた女工に話しかけようとしているところに、ガスキンがオフィスの窓から落ちてきます。
ロビンソン警部補たちが事情聴取にやって来ると、目撃者として現れたのが、マーサと名乗るお茶係になりすましたドット。
お口あんぐりのコリンズ巡査。
初めの頃は、電話も怖くて素手で触れなかったドットですが、ミス・フィッシャーの下で随分鍛えられたようです。
ジョイスの裏帳簿のページをこっそり破りとってきたりします。
ジョイスは、工場主任のコーガンと組んで、お金の欲しい女工たちに、違法な夜勤操業をさせていました。

さてガスキンの死因は、漂白剤による毒殺でした。
逮捕されるマクミラン医師。
しかし実際は、保管されていた強心剤が漂白剤にすり替えられていたのでした。

ところで漂白剤を静脈内投与すると15分ほどして症状が出るらしい。
その手の薬剤は刺激が強いので、すぐ症状出そうな気もするんだけど。
映像を見てると、静脈内投与、というよりはお尻に一発、皮下注射か筋注しているようにも見える。
皮下注射なら、静脈投与よりも吸収に時間がかかるのであり得るか?
(やってみようと思わないけど)

それにしてもマクミラン医師、がっくりきてます。
そらそうだよな、薬確認しないで投与しちゃったんだから。
漂白剤って、ハイターだもんね。
塩素の匂いがかなりしたはず。
いくらイライラしていても、投与前には一旦落ち着いて確認するように、私も他山の石としなくちゃ。

実は犯人は、お茶係のへティでした。
ガスキンは、姉のジョイスとコーガンが組んで裏で怪しいことをしている、と疑っていました。
そしてへティをスパイに雇って、工場内の出来事を探らせていたのです。
ところが、へティはマクミラン医師と同じく同性愛者。
実は、亡くなったデイジーを挟んでの恋愛事件だったのですね。

違法就業中に、もめてデイジーをうっかり殺してしまったへティ。
(やっぱ事故死で良いんじゃん)
警察の捜査が入ったのを知り、マクミラン医師に罪をなすりつけるために、薬を入れ替えたのです。
(こっちは殺人事件でしたけど)

今回の事件と並行して誘拐犯フォイルの手紙が、ミス・フィッシャーの元に届きます。
妹のジェーンに何が起きたかを教える引き換えに、釈放を依頼してきました。
悩みつつも拒絶するミス・フィッシャー。
これから一波瀾ありそうです。





第11話:血と見世物
街にサーカスがやってきました。
ところが手品の最中に、団員の一人が殺されます。
担当警察官グロースマンの捜査に不満を持った団員の一人サムソンが、ミス・フィッシャーに捜査を依頼してきます。
ミス・フィッシャーは幼い頃、妹のジェーンとともにサーカスに入り浸っていました。
しかし、ある日ジェーンは誘拐され、そのまま行方が分かっていません。
ミス・フィッシャーは過去のトラウマを乗り越えて、手品師の助手になりすましてサーカスに潜入します。
嫌がってた割に、楽しそうに変装しているミス・フィッシャー。
ま、どんな仕事にも楽しみを見いだすのは、良い心がけですから。

被害者のミス・クリストファーは半陰陽でした。
当時はそういうのは、見世物としていいお金になり、彼女もサーカスの稼ぎ頭でもありました。
けれど、彼女は治療を受けて女性になりたがっていました。
手品師のシェリダンと恋人同士だったのです。

シェリダンの助手をしていたアメリア・パークスは、元はブランコ乗りでしたが癲癇の持病があり、演技中に発作を起こして共演者の夫を殺してしまった(空中で夫を受けそびれた)過去がありました。
殺人罪で裁判中に病気がわかった彼女は、減刑されて服役。
出所後は、シェリダンの助手になっていました。
グロースミスは、前科があるアメリアを犯人として逮捕します。
アメリアはてんかんの治療薬をやめていたため、事件当日の記憶が曖昧で、自分が犯人かもしれないという不安から自殺を試みます。

さて、ここにアル中の老婆エルシーが登場。
彼女の息子は不良で、強盗犯罪に関わって服役中でした。
が、なぜかグロースミスの息がかかったチンピラに家捜しをされていました。

エルシーの家を家捜ししていた泥棒ともみ合いになり、自分で自分の足を撃ってしまうコリンズ巡査。
ミス・フィッシャーやロビンソン警部補と比べると、かなりのヘタレっぷりですが、当時の銃は扱いが難しかったのでしょうね。

ところでコリンズ巡査、病院には行かずにドットに手当てしてもらってます。
かすり傷とはいえ、いいのだろうか?

酔っ払って、アメリアと一緒に豚箱入りのエルシー。
服役中の息子マシューが帰ってきて、家捜ししたのだと主張しています。
人生山あり谷ありのエルシーと語り合ううちに、生きる力を取り戻すアメリア。

実はグロースマンは、別の銀行強盗事件に関係していました。
銀行強盗団の一員だったマシューは服役中でしたが、他の服役者との喧嘩で怪我をして死亡。
と見せかけて、脱獄していました。
そして顔を真っ白に塗ったドクロマンとして、お化け屋敷で働いていたのです。
脱獄に使われたのが、ライオン用鎮静剤。
人間が服用すると、徐脈と呼吸抑制でまるで死んだように見えるそうです。
そんな都合のいい薬、あるんかい!?
薬を手に入れるために、サーカスの団長を巻き込んだグロースミス。
殺されたミス・クリストファーは、性転換の手術代欲しさに彼らを手伝い、協力の見返り金の増額を要求して殺されたのでした。
キリスト教徒なので死体は通常、お棺に入れて埋葬されます。
マシューは棺を細工して埋葬後に抜け出し、まんまと脱獄したのでした。

さらに、マシューの喧嘩相手がフォイルであることが判明。
どうやらフォイルは自分の脱獄のために、マシューを巻き込んだのでした。
ところが、フォイルの母親は死体の火葬を希望。
フォイルは埋葬されることなく火葬された、と報告されます。

そんなに、簡単にやられるかね?

ということで、第12話へと続くのでした。