とりあえず始めてみます老いじたく

ねんきん定期便をきっかけに老活してみることに

思い出作り

うちのクリニックの患者さんのご家族さんが、写真集を作った、とのことでクリニックにも一冊ご贈呈下さいました。
出版関係のお仕事されてるんでしょうか、かなりちゃんとした『本』です。
製本とか、デザインとか、専門外なのでよくわからないけど、裏表紙に値段が書いてないだけ、くらいしか違いが無さそう。
普通に本屋さんに平積みしてあっても遜色ない仕上がりです。

しかしながら、私を含むクリニックのスタッフにはすこぶる評判が悪い。

掲載されてる患者さん及び、そのご家族さんとかお友達さんとかは、良いとして、治療や処置中の私達が勝手に撮影されている。
仕事中の姿を、断りもなく。
隠し撮りです。
おまけに、ついてるキャプションも微妙に間違ってる。
私なんて、なんかよくわからん治療をしてる人にされてるし、職業違うし(´・_・`)。

看護師さんの中には、ちょっとな、という格好のまま撮されてて、これが知らないうちにあちこちにばら撒かれたら、『嫌だよねー』と、スタッフ同士で話してます。

Facebookとか、Instagramとか、うちの母親もやってるくらいですからね。
今時のお年寄りだって、そのご家族さんだって、気軽に療養風景の写真などアップ出来ちゃうご時世ではあります。

アップする人は、悪気は全然無いと思う。
"こんなに頑張ってる私達"を世の中にアピールしたいのだとも思う。

でも、そこを百歩譲るとしても、勝手に他人の顔や、身体のアップ写真とか、仕事中の姿を不特定多数の場に晒すのはどうか?と思うのです。
今はテレビだって、映り込んだ通行人の顔はちゃんとぼかしてる。
勝手に撮影した写真が、どこをどう巡り巡って、どんな人の目に触れるかわかりません。
そして、どんな風に利用されちゃうかも。

例え自費出版だとしても、せめて一言、欲しかった、と思う。
先方は、もしかしたらサプライズプレゼントのつもりで、配本してくださったのかもしれません。
でもやっぱり、嬉しい気持ちより、なんだか嫌だな、という気持ちしか持てなかったのでした。

折しも、この写真集ご贈呈と同じ時期に、他のご家族さんから、写真撮影を頼まれました。
『毎日一枚、笑顔の写真を撮るようにしてるんです(いつまで、撮れるか分からないから)。
家族内の思い出として残すだけなので、決してSNSとかに投稿したりしませんから、一緒に写っていただけませんか?』

こんなご依頼なら、良いのです。
お気持ちもわかりますしね。
10月の時は、ハロウィンバージョンで、みんなで猫耳つけて写りましたよ(^。^)。

思い出作りも良いけれど、少し考えて欲しいな、と思ったのでした。