とりあえず始めてみます老いじたく

ねんきん定期便をきっかけに老活してみることに

COVID-19と新型インフルエンザ

近所のドラッグストアで、ポツンと置かれていたアルコール綿。
使いにくそうなので売れ残っていたのかな。





ついに出てしまいました、鹿児島でも。

新型コロナウイルス感染者。

鹿児島在住の方ではなく、鹿児島に来た日にちょうど発症したらしい、のですけどね。
せっかくベスト5まで残ってたんですけど、脱落しちゃいました(・_・)。

 今日はお休みだったので、久しぶりに美容院に行ったのですが、美容院でもその話題が出ました。

でも、割と皆さん冷静。

『もう(感染者)出ちゃったから、かえって他の県に旅行に行っても良いかな』
なんて言う人もいたりして。
今まではうっかり旅行に行って、持ち帰ったら何言われるか、と心配で旅行を控えていたそうです。
もう出ちゃったからには、感染者が出ている県に行っても、良いかなぁ。
だそうです。

 なんだかんだ言って、地方特有の同調圧力の強さでここまで保っていたのかしら。
マスクや消毒用アルコールはまだお店にないけど、トイレットペーパーもティッシュペーパーは、どこに行っても置いてあるようになったし、鹿児島は今日も穏やかな日々でございます。

しかしながら、東京は都市閉鎖するのしないのと、大変なことになっているようだし。

 欧米は深刻度がどんどん増してますね。
母の友人のイタリアのおばあちゃんは、今のところ元気は元気なんだけど、別の町に住む子供達とも会えなくなってしまい、家に閉じこもってて、メールか電話くらいしかコンタクトが取れなくて、とても寂しい毎日を過ごしているそうです。

そこで、前回パンデミックになって大変だった新型インフルエンザの時がどうだったか、ぽつぽつと思い出しつつ、今回と比較しておこう、と思います。

どうせ、何年か後には忘れてしまっていると思うので。

前回の新型インフルエンザは、2009年の流行。
もう10年以上前なんですね。
ちなみにSARSは2003年。

 
新型インフルエンザの時、いつもと違ったのは、春から夏にかけて感染が広がったこと。
普通インフルエンザって、冬に流行って春になる頃に収まってくる。
それが、春から広がり始めて夏になってもまだ消えてなくて、結局、日本では2010年の春ごろまでグズグズと広がっていった、と記憶しています。

 最初の頃は、メキシコで働き盛りの50代の男性が何人か亡くなって、壮健な年齢の人が死ぬ、と言うのは大変なことだ、とTVでも盛んに言っていた。
日本でも、訪問看護師をしている女性が自宅で亡くなっていたりしてた。

 日本に上陸したのって、梅雨入り前くらいじゃなかったかな。

もうすぐ梅雨に入るし、インフルエンザウイルスは湿度が高い環境では感染力が落ちるから、大丈夫。
いやいや、今はエアコン使うから、かえって広がるんじゃないか?
なんて言っていた気がする。

 マスクが売り切れたりは、したかな?
鹿児島では、なかった気がします。

我が家は、当時受験生がいたので、消毒用アルコールを持ち歩かせた覚えがある。
塾主催の模試の時は、試験の合間にお弁当を食べるから、その時に手を消毒しなさいって、言い聞かせたっけ。

だけど、そんなことをしているのはうちの子だけで、『周りはそこまでしてなかったよ〜』と言ってましたっけ。
消毒用アルコールも、普通に手に入りました。

と言っても、マスクはみんなしてた。
おしゃれなマスクも登場してきてた。
小さい子には、ネズミ髭とかワンコやニャンコの口を描いたマスクが、流行ってましたっけ。
あれは可愛かったな。

 同業者の間で、『みんながマスクをして手洗いを真面目にやるようになったおかげで、今年はインフルエンザが流行らないね』と言い合ってたのは、確かに2009年から2010年の冬でした。

 我が家は11月に入った頃から、おじさんを筆頭に家族が順番に、A型インフルエンザにかかり落ち着いた、と思ったら、おじさんがまたもや新型インフルエンザを持ち込んで、またもや順番に罹ったっけ。

その頃には、"新型インフルエンザは、熱が上がって、咽頭痛や関節痛などのインフルエンザ特有の症状があって、A型でもB型でもなければ、新型インフルエンザと診断して良い"と言うおふれが出ていた気がします。
でもって、基本は自宅療養だったっけ。

子供やおじさんが熱を出すたびに、インフルエンザの検査キットを持ち帰り、検査したものです。
幸い、私は発症しなかった。
出勤自粛勧告は、少なくとも当時の職場では出なかったので、普通に働いていたっけ。

この頃から、リモートワークの話やシックデイ(*)の考え方が出てきた気がするけど、その後、いつの間にか立ち消えになってましたね。

 うちの子供たちは、インフルエンザのおかげで、あの年の冬はほとんど学校に行ってない。
でも鹿児島市では、休む子が一定数を超えての学級閉鎖はあったけど、感染予防目的の休校はなかった。

 確かに、海外渡航はかなり自粛になっていたと思う。

甥っ子がそれで修学旅行が、突然、ニュージーランドからディズニーランドになったんだっけ。
でも、国内旅行は今ほどには自粛してなかった。

 思うに、その頃にはメキシコで騒がれていたほどの致死率はない、とわかってきていたことと、インフルエンザなので一週間大人しくしておけば大丈夫、と言うのがあったからかもしれない。
タミフルなどの治療薬もありましたしね。
最初の頃でこそ、感染者は隔離&強制入院、だったけど、いつの間にかそれも無くなってた。
ワクチンが出来てきたのも、割と早かったんじゃないかな。

まずは医療関係者から、接種すること、とワクチンを接種した覚えがあります。
私は、『家族が罹ったみたいだから、もういらないんじゃないか』と言ったんだけど、『決まりなので』と免除されなかった。
接種対象者と、ワクチン数が厳密に管理されていたな。
どこかの開業医の先生が、職場の看護師さんに接種する分を、自分の家族に接種して逮捕(?)されてましたっけ。

 当時勤めていた病院で、医師と看護師、事務員の接種が一通り終わり、『次の優先順位は?』と言う話になった時に、事務職側から『病院で最初に疑い患者と接触するのは、誰あろう受付業務に就く事務職である。したがって事務職の家族を優先すべき』と言う申し入れが、かなり強くあったのでしたが、その時、一人のドクターが『うちはもう家族は感染していると思うし、それほど重篤な症状にならないことも報告されているのだから、我が家の分を回しても良い』と言い出して、そうしたら、医局会に出席していたドクター全員が、彼に同調したので、なんだかなし崩しに『そこまで必死にワクチン打たんでも、良いんじゃないの』と言う雰囲気になったのを覚えています。

 でも、確かに当時は、受付の人に対する防護策はあまり取られていなかった。
その後、熱がある人は事前に連絡してもらい、別室で待機、医師と看護師が対応、となった。

今は、病院に入る前に熱を測って、熱がある人はその時点で隔離、だそうですね。

 施設でも、体温を記入しないと入れないシステムになっているところは結構あります。
マスクがないと入れてくれないところもある。
某有料老人ホームは、マスクがない人は面会拒否。
入り口の張り紙に、一枚100円でマスクを売ってはくれる、と書いてある。
それって、『高額転売に当たるのでは』と思うけど、誰も何も言わないのかな。

 当時を思い出すと、色々な点で今回とはものすごく違っているのがわかる。

 インフルエンザとコロナウイルスでは、潜伏期間も罹患している期間も違うから。
と、言うのもあるけど、やっぱり、高齢者にはかなり死亡率が高い、と言うことが大きいと思う。

全体で言うと1〜3%(イタリアは除く)。
けど、高齢者に限ると25%近くなるらしい。
四人に一人が亡くなる計算です。
我が家の高齢者たちは、自分は元気なので四分の三に入る気満々だけど、やっぱり他の人にうつすと悪いから、と言う理由で自宅になるべくいる様にしているそうな。

ワクチンが実用化するのは、どんなに早くても一年後らしい。
なので、今のところ対策としては、社会の構成員のほとんどが免疫を持つまで、とにかく重症な人が出ない様に、もし出てもすぐ治療できる様に、するしかない。
そして先日読んだ記事によると、今のペースだと日本の場合は、なんだかんだでピークが来るのが七月か八月、だそうです。

 もっと長引くこともあるだろうし、もう少し早くなることもあるだろうけど、いずれにしても、いつかは収まる、はず。

 少しでも早く落ち着いてくれることを祈りつつ。
週末も、普通に引きこもって過ごしているのでした。

 

(*):シックデイ

直訳すれば、『具合の悪い日』ですね。

具合が悪い時は休んでも、ある程度は収入が保証される、『休んだほうがいいよね』と容認する社会の方がいいに決まってます。

今回の新型コロナ騒ぎでは、検査して陽性になるまでに、何カ所も診療所や保健所を回った人の話があって、『そんなにあちこち出歩く元気があるなら、家でゆっくりしているほうが早く良くなるだろうし、第一、ウイルスを撒いて歩いてるじゃないか』と思うのは素人考えで、実際はコロナウイルス感染と診断されないと、休業補償が得られないため、”何がなんでもコロナウイルス感染、と判定してもらわないと困る”人が少なからずいるから、なのだそう。

フィンランドなどの北欧で、今回感染者が少ない、発症者も少ないのは、元々シックデイは、普通に診断書などなくても休む、休んで良い、と言う社会だから。

だから軽症者は、そもそも出歩かないで家にいて自然に治している。

なので、蔓延しない。

実際にかの国でも、イタリアからの帰国者の間でかなりの感染者が出ているそうですが、他の国と比べて落ち着いているのは、そのおかげだそうです。

 

以上、現在フィンランドに留学中の友人から聞いた、と言う娘からの受け売り、でした。