とりあえず始めてみます老いじたく

ねんきん定期便をきっかけに老活してみることに

霧島アートの森


とうとう出てしまいました。
全国に緊急事態宣言。
やっぱり、連休中の人の移動が心配、なのだろうな。
『出ると思ってたわ〜』
とは、我が家に蟄居中の子虫の弁。
大学は来月の11日まで、休校。
本当にそこで再開されるかも、不明。
さらに担当の教授が講義内容を調整して、学生が登校しないで済むようなプログラムになるやもしれず、そうなると前期は全く学校に行かない、と言う事態も出てきそうな塩梅だそうです。
毎週課題がメールで送られてきて、レポートを週末に送るような形になるかもしれず、必要な資料は大学がコピーして送付してくれるそうですが、タイムラグもあるわけで『いっそ学校に行く方がまし(">ω<)っ』な状況になりそうだっっっ、とぶつぶつ言っております。

いつまでも家でグダグダしているのもなんなので、休日を利用して霧島にある美術館へ行ってまいりました。



鹿児島市内から高速を使って、約一時間。
子供たちが小さい頃は、ちょくちょく行ったものでした。
山の上にあるので、夏場なんかは涼しくて過ごしやすいのですよ。
帰りに温泉に入って、ちょっと美味しいものを食べて帰る、と言うのがお決まりのコースでした。
だけど、そうやって喜んでくれたのも小学校くらいまで。
中学に上がる頃には、親の言う事だってもう聞かなくなってくる。
よっぽど現代美術に興味がなければわざわざくる事もなく、自然と足も遠のいておりました。
最後に行ったのがいつだったか記憶を辿ってみたら、なんと十二年ほど前でした。



この美術館、室内の展示場はスペースがあまりないためか常設展はなくて、常に期間限定の企画展を行っています。
入場料は一般でも320円と言う破格のお値段。
なんと言っても、メインは屋外の様々なスペースに置かれた展示物群です。
建物を抜けて外に出ると、好きなコースでぐるりと一周。
のんびり歩いて小一時間のルートです。
お昼前に到着。
お天気も良くて、桜もほとんど葉桜だったけど満開でなかなかに気持ちの良い空間となっておりました。

今でも週末や休日などは、家族連れでそれなりに賑わっていると思うのですが、平日と言うこともあって、お客は私たちと浜松ナンバーの車でやってきたお兄さんくらい。
室内の企画展は、やっぱりよくわからない現代美術たち。
現代美術って、人々の不安や嫌悪感を掻き立てるものじゃないと評価されない、のだそうですね。
本当かな。
確かに安っぽいホラー映画の小物で出てきそうな、奇妙な形の物ばっかり。
家にあったら、おかんに粗大ゴミとして捨てられそう。
少なくとも私は、捨てそう、だな。
さらっと眺めて、早々に外に出る。
なんと言っても、この美術館はお外がメイン。
外に出ると、いかにもそれらしい大きな人形の像がお出迎えしてくれます。



出て左手の方には、森の中に誘うような小道があります。
この小道を、のんびりお喋りしながら歩いて行く。
遊具とも芸術品ともつかない建造物が、ひょいひょい、と木々の間から現れます。
特に誘導してくれるような道標はなくて、好きなように歩いてね、と言う趣向。
とはいえ歩きやすい道は一本くらいしかないので、大体迷うことなく進めます。
その昔、子供たちがよじ登った作品。
座っておにぎりを食べたとこ。
以前は無かった作品が増えていたりして、なかなかに楽しい。



小道の脇にちょこちょこ居る犬(?)みたいな不思議な生き物。
橋のたもとや落ち葉の窪みなど、あちこちにいます。
昔々、うちのおじさんが虫太郎に『上に乗ったりすると、懐いて夜中に家まで追いかけてくるぞ』と脅して太郎が涙目になってたっけ。
どうして男親ってこうなんだろう。
姉の方は平気で跨ってましたけどね。


現代美術って、一歩間違えると産業廃棄物、と言うか粗大ゴミと区別がつかないものが多い。
ここに展示されている作品たちも、うっかり普通の森に置かれていたら地元の人に片付けられちゃうんだろうな。
などと勝手なことを思いながら、歩みを進めます。

そういえば、昔々のこと。
とある学園都市に住んでいたのでしたが、大学の芸術学科の企画で公園の植え込みの中に、生徒や教員の作品を内緒(サプライズで?)で展示してたら、近所に住んでるおじさんが産廃と間違えて捨てちゃってた、と言う記事が新聞の地元欄に載ったのを思い出した。

小道のルートを少々外れますが、木製の階段を延々と降りて行くと、ちょっとした木立のスペースに出ます。
ここにはジャコメッティ風の変な人形がぽこぽこ立ってる(と言うか立たされている)。



広々とした空間なのに妙に閉塞感がある雰囲気が、映画ブレアウィッチ・プロジェクトを思わせて私は割と好き。

ここはかなり低い位置にあります。
降りてくる時は、るんるん降りてくるのですが、戻る時は少々息が切れます。
膝に自信がない人は、覚悟しましょう。
登りきって元の小道に戻るとコースもいよいよ終わり。
展望鏡をでっかくしたみたいな展示品を過ぎたら、美術館前の広場に戻ります。



額縁をいくつも置いたみたいなこのコーナーは、”インスタ映え”などと言う言葉ができる前から写真スポットとして有名。
うちのお子たちも、成長の姿を写真に収めたものです。
 

とことこ歩いて約1時間。
山の清々しい空気を吸って、気分も上々。
人が少なくて閑散としているのが寂しい気もするけど、それはそれで悪くない。
高速を降りてから美術館へ行く道路は、道標が要所要所に置かれていて、初めてでもわかりやすいと思います。
山に入ってからの道々、道端に地元の工芸家さんが作った木彫りの彫刻が置かれていて、それがなかなかに楽しいです。
美術館からの道を降ってくると引退した競走馬が、余生を過ごす牧場もあります。
ここの牧場のお馬さんに乗って森の中を回る、ちょっとした乗馬体験ができるサービスもある。
子供たちが小さいころは、何度かお世話になったものです。
道中、以前はなかったお洒落なカフェがいくつか出来ていて、また、機会があったら行ってみようかな、と思ったのでした。



実は割と有名な作品だそうです。
私は閉所&高所恐怖症なので入って行く気など毛頭ありませんが、インスタ映えしておすすめです。
奥は素通しでなく、アクリルの透明板が貼られているので、子供がうっかり落っこちる心配もありません。




ところで、このブログ、以前は有料設定にしていたのでしたが、うっかりカードの更新を忘れていたら、いつの間にか無料設定に戻っていました。
有料に戻そうかな、とも思ったのでしたが、ドメインの方も解約になってまして、そちらの使用料も別途で地味に出費してましたし、また契約するのも面倒なので、そのままにしておくことにしました。
ブログ自体は続けられそうなので。
グーグルアドセンスとかも、結局、よくわからないままだったし。
読んでいただいている方々のご迷惑になっていないといいのですが。
最近、ロナウイルス騒ぎとは別に、身辺環境が大きく変わりつつあり、記事を書く事も少なくなってしまっていますが、ポツポツと書き続けていきたい、と思っております。